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Bricasti Design初のDSD 11.2MHz対応USB DAC。ヘッドフォン出力モデルも
2020年11月13日 12:19
エミライは、Bricasti Designで初めてDSD 11.2MHzに対応したコンパクトなハイエンドUSB DAC「M3」と「M3H」を13日に発売した。価格は「M3」が698,000円、「M3H」が898,000円。
「M3H」は、「M3」をベースに、6.3mmのフォーン出力と4ピンXLRバランスヘッドフォン出力が追加されたモデル。LANポートも搭載され、DLNA互換オーディオデバイスとしても使用できる。
両モデルとも、384kHz/24bitまでのPCMとDSD 11.2MHz(DoPおよびASIO)に対応したUSB入力を持つ。DACチップはアナログ・デバイセス製「AD1955」を搭載。DSD専用に自社開発のフリップ・フロップ式アナログDSDコンバーターも採用した。
DSD再生時、アナログDSDコンバーターで、ノイズフィルタリングとレベル制御が行なわれるため、DSD信号にデジタル処理は施されないという。
DACチップのデジタルフィルターには「設計上の制約がある」として使用せず、PCM用に独自開発されたリコンストラクション・アンチ・エイリアス・フィルターを搭載。DSD信号の変換時もSHARC DSPチップを用いた独自開発のポストフィルターによるリコンストラクション処理が行なわれる。
デジタル回路部とアナログ回路部が完全に独立したデュアル・モノラル設計も特徴。電源回路も独立しており、それぞれに二重安定化電源による安定した電源供給が行なわれるとのこと。DAC回路とアナログ回路の基板には、高周波用低損素材として知られるARLON製のガラス/セラミック含有熱硬化性樹脂「Arlon25N」が使われている。
シャーシは、ブラックアルマイト仕上げのアルミニウム合金やグレートのトップパネル、セレクター部の造形など、マドリガル・ラボ時代のマーク・レビンソンを彷彿とさせるデザイン・シグネチャーはそのままに、「新しい時代のオーディオ・コンポーネントを問う」という新デザインを採用。筐体はよりコンパクトになり、従来と変わらない高い剛性を確保しつつ、より使いやすいサイズとなった。
筐体を構成するパネルやボタンのキャップ部、ノブ、リモコンなどは、ソリッド・アルミニウム・ブロックからの削り出しにより制作されている。
入力は、AES/EBU(XLR)、光デジタル、同軸デジタル、USB2.0が各1系統。「M3H」のみLANポートも備える。対応サンプリング周波数はAES/EBU、デジタル入力、AUXが44.1kHz~192kHz。USBは44.1kHz~384kHz、DSDは11.2MHz。LANは44.1kHz~384kHz、DSDは2.8MHz、5.6MHzに対応する。出力はXLRバランス出力とRCAアンバランス出力のふたつ。