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オリンパスの映像事業譲渡完了。OMデジタルソリューションズが引き継ぐ

オリンパスは、日本産業パートナーズ(JIP)と合意していた映像事業の譲渡に関する契約に基づき、2021年1月1日付けで譲渡手続きを完了した。今後はOMデジタルソリューションズが、オリンパスの映像事業を引き継いでいく。資本金は約370億円。従業員数は約2,000人(グローバル)。

映像製品に関する販売統括や研究開発部門は、OMデジタルソリューションズの本社所在地に順次移転。また、OMデジタルソリューションズの映像製品の生産は引き続きベトナム・ドンナイ省の拠点で行なう。オリンパスが製造・販売を行ってきた映像製品のカスタマーサポートは、今後OMデジタルソリューションズが継続する。

既報の通り、オリンパスの映像事業は、1936年に写真レンズ「ズイコー」を用いた写真機の製造販売を開始して以来、革新的なハーフサイズカメラ「オリンパス・ペン」、世界初のマイクロカセットテープレコーダー「ズイコーパールコーダー」、ミラーレス一眼カメラ「オリンパス OM-D シリーズ」をはじめ、革新的な技術とユニークな商品開発力を武器に展開してきた。

しかし、スマートフォンやタブレット端末などの進化に伴い、デジタルカメラ市場は急激に縮小。こうした市場環境に対応するため、生産拠点の再編などによるコスト構造の見直しや収益性の高い交換レンズを強化するなど、売上規模が縮小しても継続的に利益を生み出せる事業構造とするべく、収益構造の改善を行なってきたが、映像事業は2020年3月期まで3期連続で営業損失を計上。

「よりコンパクトで筋肉質且つ機動的な組織構造とすべく映像事業を分社化し、JIPのもとで事業を展開することが、映像事業の自律的かつ持続的な成長を実現する」とし、2020年9月30日付けでJIPと、映像事業の譲渡で合意していた。

OMデジタルソリューションズの杉本繁実社長は、「オリンパスが長年にわたり培った光学・画像処理技術により高い評価をいただいているZUIKO、OMブランド、および、高度なデジタル録音技術と快適な操作性を兼ね備えたICレコーダーなど、 強固な基盤を活かしつつ、引き続き高品質で信頼性の高い製品を供給し続けるとともに、 新たな価値創造に向けてユニークな製品開発を継続してまいります」とコメント。

オリンパスの竹内康雄社長兼CEOは、「映像事業が今後もOMデジタルソリューションズのもとで発展し続けることを確信しています。映像事業の譲渡をもって、これからオリンパスは医療事業、科学事業を経営の柱とし、グローバル・メドテックカンパニーとして、『世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現』のため、世界各国の顧客に製品・サービスを提供してまいります」と語っている。