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江口寿史キャラ原案「Sonny Boy」'21年放送。マッドハウス制作

コンセプトビジュアル
(C)Sonny Boy committee

「ワンパンマン」の監督としても知られる夏目真悟が監督・脚本を務めるオリジナルテレビアニメーション「Sonny Boy(サニーボーイ)」の製作が決定、2021年に放送される。アニメーション制作はマッドハウス、キャラクター原案は江口寿史が担当する。

放送に先駆けて、コンセプトビジュアルが解禁されたほか、銀杏BOYZによる書き下ろし主題歌「少年少女」にのせたティザーPVも公開された。

本作は夏目監督とマッドハウスが贈る青春SFサバイバル群像劇。再びタッグを組む両者だからこそ生み出せた、エッジの効いたビジュアルとユニークな世界観も、本作の魅力のひとつ。

誰もいない空っぽの教室、退屈な日々。それはいつもと変わらない夏休みのはずだった。突如、異次元を漂流し始めた学校と、そこに取り残され、超能力に目覚めた36人の少年少女。なぜ? どうして? ……次々と浮かぶ疑問の渦の中、理不尽に満ちた世界でのサバイバル生活が始まりを告げる。

江口にとっては2003年の「無人惑星サヴァイヴ」以来、18年ぶりのテレビアニメキャラクター原案担当。突如として、平穏な日常から放り出されてしまった少年少女たちの表情を、繊細に鮮烈に描き出してみせる。

銀杏BOYZのボーカル、峯田和伸

銀杏BOYZは、2005年にリリースしたアルバム「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」で、ジャケットイラストに江口を起用したことでも話題を呼んだ。今回の主題歌では、子供と大人の間で揺れ動く思春期という青い季節を鮮やかなメロディラインで描き出す。

夏目監督は「自分にとって『Sonny Boy』は、好きなものを詰め込んで、全て出しきった私小説的な作品になりました。ストーリーも映像も思うようにわがままに作らせてもらえて、こんな事はもう最初で最後だなと思います。その分、普通ではないある種ユニークな映像作品になっているはずです」とコメント。

キャラクター原案の江口は「連続Tアニメのキャラ原案は2003年の『無人惑星サヴァイヴ』以来18年ぶりでしたので、非常に昂りました」と語ったほか、銀杏BOYZのボーカル・峯田和伸は「アニメーション作品への楽曲提供は初めてだったので、まずは選んで頂いてとても嬉しかったです。台本を頂いて、とんでもない展開の連続でいっきに 8 話分読んでしまいました」としている。

TVアニメ「Sonny Boy」ティザーPV| 2021 ON AIR 夏目真悟監督オリジナルアニメ

スタッフ

監督・脚本:夏目真悟
キャラクター原案:江口寿史
アニメーション制作:マッドハウス
キャラクターデザイン:久貝典史
美術監督:藤野真里(スタジオ Pablo)
色彩設計:橋本賢
撮影監督:伏原あかね
編集:木村佳史子
音響監督:はたしょう二
主題歌:銀杏 BOYZ「少年少女」

ストーリー

長い長い夏休みも半ばを過ぎた8月16日。学校に集まっていた中学3年生・長良〈ながら〉たちは突然、思いも寄らない事態に巻き込まれていた。長良自身はもちろんのこと、謎の転校生・希〈のぞみ〉や瑞穂〈みずほ〉、朝風〈あさかぜ〉ら、36人のクラスメイトとともに、学校が異次元に漂流してしまったのだ。

しかも彼らは、漂流と同時にさまざまな《能力》を入手。人知を越えた能力に大喜びし、好き勝手に暴れ回る者もいれば、リーダーとして他の生徒たちを統率しようとする者も、元の世界に戻るための方法を必死で探す者もいる。渦巻く不信や抑えきれない嫉妬、そして支配欲からくる対立。次々と巻き起こる不可解な事態を前に、少年少女たちは突如として、サバイバル生活に放り込まれてしまう。果たして長良たちはこの世界を攻略し、無事に元の世界に帰ることができるのだろうか……?

監督・脚本=夏目真悟 コメント

自分にとって「Sonny Boy」は、好きなものを詰め込んで、全て出しきった私小説的な作品になりました。

ストーリーも映像も思うようにわがままに作らせてもらえて、こんな事はもう最初で最後だなと思います。その分、普通ではないある種ユニークな映像作品になっているはずです。

キャラクター原案は、いちファンとしてずっと見てきた江口さんにお願いできて、主題歌もずっと聞いてきた銀杏 BOYZ の峯田さんにやっていただけて、ただただ嬉しかったです。

江口さんの描くヒロインに恋して、峯田さんの主題歌を聞いた時はすべてを許された気持ちになりました。
オリジナルアニメで全く未知なものだと思いますが、ビジュアルにビビビと来た方は、アニメファンはもちろん、江口さんや銀杏BOYZファンの方々にも是非見ていただきたいです。

制作現場も勢いのあるスタッフが揃っていて、熱のこもった映像が出来上がっています。色々と振り切っているが故に、説明が少なく余白の多い内容になっていますが、どう解釈してもらっても大丈夫な作品です。自由に受け取ってもらえたらと思います。

皆さんそれぞれ、キャラクターたち彼らの行く末の中で何かを感じてもらえたら、その何かが見終わったあとに一つでも心に残っていてくれたら嬉しいです。

キャラクター原案=江口寿史 コメント

連続TVアニメのキャラ原案は2003年の『無人惑星サヴァイヴ』以来 18 年ぶりでしたので、非常に昂りました。

(「Sonny Boy」は)先の予想が全くつかない、一筋縄ではいかない話だなと。回を追うごとに謎が深まり、はられた伏線が回収されてゆく、視聴者みんなで語り合える SNS 時代にピッタリのアニメなのではないでしょうか。

主人公3人のキャラクターを僕自身もハッキリ捉えられたわけではないんですが、3人に共通していえば、どこかにエモさを入れたいなと思いました。

作品を観て、感じたことをリアルタイムにご家族や友人や、あるいは SNS でどんどん語り合ってほしいなと思います。僕もいち視聴者として出来上がりをとても楽しみにしています。

主題歌=銀杏 BOYZ 峯田和伸 コメント

アニメーション作品への楽曲提供は初めてだったので、まずは選んで頂いてとても嬉しかったです。僕に最初に今回の依頼を知らせてくれたスタッフの声がとても興奮していたのを覚えています。

台本を頂いて、とんでもない展開の連続でいっきに 8 話分読んでしまいました。

蝉が鳴く真夏のまぶしい青空。すると向こうから大きな雨雲が近づいてくる。次第に静まりかえっていく午後。高まっていく湿度。屋上には二人きり。こういうアニメが見たかった、と心の中でガッツポーズしました。ストーリーも色使いも、この状況の2021年だからこその風合いを感じました。そして江口寿史さんによるキャラクターデザインが最高過ぎました。

これは奇跡のような作品だと思っています。あの頃、じっと蓋をしたまま誰にも明かせなかった箱を持つ僕や皆様にとって大切なアニメになりますように。

―――主題歌「少年少女」について
この作品に触れた時の胸がざわめくような正体不明のものをどうしても形にしたかったです。サイダーの泡みたいに一瞬で終わるものを。

登場人物となる中学生たちがどうかあたたかい光に会えますように。祈りのようなものをこめて作曲しました。