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シャープ、米国テレビ市場に再参入。'22年春から

シャープが2022年春を目処に、米国のテレビ市場に再参入することが関係者への取材で分かった。米Rokuのソフトウェアを搭載した、AQUOSブランドの4K液晶テレビを来春から順次販売する。米国における同社のコンシューマ向けテレビ販売は、約6年ぶり。

販売するのは、50~75型サイズの4K液晶テレビ。親会社である台湾・鴻海精密工業のメキシコ工場で生産を行ない、'22年末に向けて、更にラインナップを拡充する見込み。販路に関しては、米国で販売している自社の白物家電のルートも活用する。

AQUOSが持つ性能や画質をベースにしながら、米国で高いシェアを持つRoku OSを搭載。主要なネット動画配信サービスが楽しめるほか、Rokuが配信する無料の動画コンテンツが視聴できるのも特徴という。

シャープは、米国市場におけるテレビ事業に再参入について「'19年5月に発表したハイセンスとの新たな合意以降、慎重に検討を重ねてきた事案。AQUOSならではの高品質・高画質な製品を米国市場に投入することで、プレミアムブランドとしての地位を復権させたい」(広報)としている。

同社は経営危機を受け、2015年に米国での一般消費者向けテレビの自社生産/販売から撤退。その後は、中国ハイセンスの子会社が行なう米国液晶テレビ事業へ「SHARP」「AQUOS」のブランドを供与していた。AQUOSのテレビは現在、日本のほかに、欧州、中国、マレーシアやインドネシアなどのASEAN、メキシコなどの地域で販売されている。