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エソテリック、最上位モノラルパワー「Grandioso M1X」3月発売

「Grandioso M1X」

エソテリックは、発売を延期していたモノブロック・パワーアンプ「Grandioso M1X」を、3月に販売開始する。価格は275万円。ただし、昨今のパーツ調達の問題により、随時少数ずつの生産となるため、「すでにご予約をいただいているお客様への出荷にもさらに時間をいただく場合がございます」としている。

エソテリックのフラッグシップであるGrandiosoシリーズの中でも、Xエディションの名を冠する製品にふさわしい、革新的技術を惜しみなく投入したというモノブロック・パワーアンプ。総部品数1,554点のうち、1,018点が新規採用で、電気回路の90%が従来のオリジナルモデル「Grandioso M1」から完全に刷新されており、「パワーアンプの新たなるマイルストーンとなり得る製品」と位置づける。定格出力は8Ω時300W、4Ω時600W。

内部の約60%をエソテリック史上最大の電源部が占め、3,000VA/19kgの主電源トランスは、巻き線のゲージを太くすることで、整流能力がさらにリファインされた。合計60,000μFの大容量カスタムコンデンサーも採用。プリアンプからの微弱な信号を扱うプリドライブ段(電圧増幅段)専用の電源部を備え、電流変動の大きいドライブ段の影響を排除し、解像度を高めている。

独自の電流伝送方式「ES-Link Analog」にも対応しており、同回路には「Grandioso C1X」で開発したモジュール「IDM-01」(Integrated Discrete-Amplifier Module)を搭載。ほかにも、機械接点の影響を受けないFET素子を用いたオーディオ信号制御や、電源・アンプ基板に105μm銅箔(従来比3倍)を採用するなど、回路をブラッシュアップしている。

シャーシは、音質へ影響を及ぼすあらゆる振動を最適にコントロールするといい、剛性とフレキシビリティーのバランスを極限まで突き詰めた「スポーツカーさながらのメカニカル・エンジニアリング」を投入。剛性が必要なエンクロージャーにはアルミニウムブロックを多用し、フロントパネルは35mmのブロックから削り出して、無共振化を徹底した。

その一方で開放感のあるサウンドのために振動の開放が必要なトップパネルは、セミフローティング構造を採用。アイソレーションフットもメカニカルストレスを軽減し、音質を高める特殊構造となっている。

入力端子は、XLR、RCAを各1系統のほか、ES-LINK Analog専用入力端子を装備しており、トリガー機能によりC1Xと連動して電源オン・オフも行なえる。

消費電力は315W、無信号時45W。外形寸法は突起部を含めて491×536×221mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約62kg。電源コードやフェルト、電源コード支持金具、支持金具用ねじなどが付属する。

【お詫びと訂正】記事初出時、パワーアンプ素子部分の記載に誤りがありました。お詫びして訂正します。(2月17日10時30分)