JASRAC、YouTubeの音楽利用に関する新契約。「Content ID」活用本格化

日本音楽著作権協会(JASRAC)とGoogleは、YouTube上でのJASRAC管理楽曲利用に関する新たな許諾契約を締結した。この新契約のもと、JASRACは「音楽クリエイター、音楽出版社等の権利者へのより正確な分配を図るため」に、YouTubeのシステム「Content ID」の活用を本格的に開始する。

両社は2008年10月にパートナーシップを結び、YouTubeにアップロードされた動画に関する適切なライセンス環境を確保してきた。2023年現在は7,500万を超えるJASRAC管理楽曲がYouTubeで利用できるようになっている。

今回の新たな契約を通じて「引き続き、動画クリエイターによる音楽利用の可能性を広げ、動画を視聴する多くの方が新たな音楽と出会えるようにしていきます」という。

GoogleのYouTube Music アジア太平洋地域 マネージングディレクターを務めるポール・スミス氏は「JASRACとのパートナーシップにより、7,500万を超える楽曲をクリエイターが利用できる環境が整備され、また、権利者の皆様の収益源の多様化の一助とさせていただくことを心より嬉しく思います」とコメント。

YouTube 音楽パートナーシップ 日本 ディレクターの鬼頭 武也氏も「今回の契約更新に伴うJASRACとのContent IDの取組を通じて、継続して精度の高い楽曲利用特定と、音楽著作権者へのより透明性のある収益分配が実現していくことを嬉しく思います」と述べている。

JASRACは「両者のパートナーシップの深化が、音楽クリエイターによる新たな楽曲の創作を支えるものと確信しています。今後も、多様な音楽で満たされた豊かな社会を目指して、音楽著作権管理事業を推進して参ります」としている。