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ソニーAIを使って音源検索できるライブラリミュージック音源サイト

ソニー・ミュージックパブリッシング(SMP)は、音楽解析AI「Deep12」の類似音源検索機能を搭載したライブラリーミュージック音源検索サイト「SONY MUSIC PUBLISHING LIBRARY MUSICサイト」を公開した。音源そのものを直接AIが深層学習することで、ユーザーが入力した音源と似た曲を膨大なライブラリーミュージック音源の中から探し出し、類似度順に表示するという。

ライブラリーミュージック音源は、テレビやラジオ、映画や動画コンテンツ、スポーツやバラエティーシーン、広告映像などのBGMとして映像を演出するためのプロユース音源。ごくわずかな例外を除いて市販されていないため、これまでの楽曲検索では、ジャンルや楽器名など、楽曲にあらかじめ付けられたタグ情報から検索する必要があった。

新サイトでは、ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)が研究開発している音楽解析AI「Deep12」を活用することで「求めるライブラリーミュージック音源の検索が可能」という。

具体的には、同AIの機能である、入力された音源を解析して、イントロやサビなどの音楽的な構造や、ビート位置、BPM、調号、コード進行などの音楽情報を提示する「音楽解析機能」(Deep12MIR)と、入力された音源を解析し、音源カタログ内の似た音源を指定したフレーズ単位で探すことができる「音源検索機能」(Deep12AGCT)のふたつを利用可能。

音源検索機能では、ユーザーが入力した音源と似た曲を表示でき、音楽解析機能を用いることで、イントロやサビなどの音楽的な構造やコード進行が音源の波形上に表示され、ユーザーは視覚的にカタログ内の音源を理解することができるという。

サイトとしても、SMPが管理する国内外のライブラリーミュージック音源を取り揃えており、20万曲以上の音源から検索が可能。国内外で活躍する作家陣によるオーケストラ・ライブ録音を用いた音源を制作している「Chassay Production Music」や、世界最大級のライブラリーカタログと言われる「KPM」、クインシー・ジョーンズやハンス・ジマーなど有名アーティスト・作家がプロデュースした音源や、ハリウッド映画音楽から直結した音源を持つ「EXTREME」、映画のトレーラーなどに使用され、海外で高い評価を得る作家、ロバート・エトールが主宰するレーベル「Q-Factory」の音源などをラインナップする。