ニュース

ライカ、8K撮影できるフルサイズコンデジ「Q3」

「ライカQ3」

ライカカメラは、コンパクトデジタルカメラ「ライカQ」シリーズの第3世代「ライカQ3」を、6月3日に発売する。直販価格は90万2,000円。新たにチルト式の液晶モニターを搭載し、動画撮影では8K記録に対応。H.265やApple ProResにも対応した。

【お詫びと訂正】記事初出時、“Apple ProRes RAWに対応”と記載しておりましたが、その後情報が更新され、ProResの誤りでした。お詫びして訂正します。(5月26日23時)

トリプルレゾリューション技術を取り入れた裏面照射型CMOSセンサーを搭載。センサーサイズはフルサイズ。記録画素数を6,000万画素、3,600万画素、1,800万画素の3種類から選択して、DNG(RAW)形式またはJPEG形式で記録できる。どの記録画素数を選んでも、撮影素子の全域を使用して撮影する。ISO感度の設定範囲は50~100000。

パナソニックとの協業による「L2 Technology(エルスクエア・テクノロジー)」から生まれた「LEICA MAESTRO」シリーズ最新世代の画像処理エンジンを搭載し、動作速度も向上した。

レンズは、ライカを代表する大口径レンズ「ライカ ズミルックスf1.7/28mm ASPH.」を採用。最短撮影距離を17cmのマクロに設定して撮影することもできるほか、28mm、35mm、50mm、75mm、90mm相当の画角を選べるデジタルズーム機能も利用できる。

動画では8KとH.265、Apple ProRes RAWに対応したことで、多種多様なコンテンツ制作のニーズに対応できるように。HDMIタイプD(HDMI-micro)端子とUSB Type-C端子も新搭載し、ジンバルやモバイルバッテリー、外部ディスプレイレコーダーなどと接続できるようになった。このうちUSB Type-C端子を使えば「Capture One」や「Adobe Photoshop Lightroom」でのテザー撮影もできる。

動画の最長連続撮影時間は29分。対応フレームレートはC8K/8Kで最大29,97fps、4Kで最大59.94fps、FHDで最大119.88fps。

新たに「ライカ・パースペクティブ・コントロール(LPC)」と「ライカ・ダイナミックレンジ(LDR)」という2種類の撮影アシスト機能も搭載。「これらの機能を使えば美しいJPEG画像を生成でき、撮影後の処理は必要ない」とのこと。

オートフォーカスは、位相差検出方式を追加したハイブリッドオートフォーカスシステムに進化し、さらに高速・高精度のピント合わせ、追尾が可能に。空間認識(DFD)技術も新採用し、「精度の点では最も優れているコントラスト検出方式に、位相差検出方式、DFD技術、そしてインテリジェントな物体認識技術を組み合わせたオートフォーカスシステムが被写体をシャープかつ鮮明に捉える」とする。

新たにチルト式モニターを搭載

有機ELビューファインダーも搭載。解像度は576万ドットでフレームレートは120fps。チルトに対応した背面モニターの解像度は184万3,200ドットで、画面サイズは3型、タッチ操作ができる。チルト式モニターを採用しつつ、防塵・防滴性能では前モデル「ライカQ2」と同じIP52相当を確保した。

接続性では、ライカQ2と同様にBluetoothとWi-Fiに対応。MIMOに対応したため、ライカ専用アプリ「Leica FOTOS」へのデータ転送速度がQ2比で約10倍高速化されている。

Leica FOTOSの新たな連携機能として、動画データもモバイル端末に転送できるようになったほか、JPEGを独特の印象に仕上げられる「Leica Looks」をダウンロードできるようになった。アップルの「Made for iPhone」「Made for iPad」認定も取得。

ワイヤレス充電対応の専用アクセサリーも用意された

専用アクセサリーとして、ワイヤレス充電対応ハンドグリップ「HG-DC1」(直販28,600円)と「ワイヤレスチャージャー XL(HG-DC1用)」(直販26,400円)も用意。これらを組み合わせることで、ワイヤレス充電もできる。ワイヤレスチャージャーはQi対応デバイスの充電も可能。

そのほか、交換用バッテリーや、プロテクター、レンズキャップ、レンズフード、サムレスト、レリーズボタン、ホットシューカバーなども用意する。

バッファメモリーは8GB、記録媒体はUHS-II(推奨)、UHS-IのSD/SDHC/SDXCメモリーカード。外形寸法は130×92.6×80mm(幅×奥行き×高さ)、重さはバッテリー含めて約743g。キャリングストラップや、レンズフード、レンズキャップなどが付属する。