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パナソニックとライカが戦略的包括協業契約。「L2Technology」

パナソニック エンターテインメント&コミュニケーションとライカカメラは5月31日、これまでのライカ商標の使用契約および技術協業の枠組みを進化させ、共同投資、共同開発、共同マーケティングの3分野において包括的な業務提携を行なうことで合意した。

この協業によって生まれる新技術・ソリューションを「LEICA」と「LUMIX」の2つのLを象徴的に用いた「L2Technology(エルスクエア・テクノロジー)」とし、今後両社のマーケティング活動で展開していく。

L2Technologyは、LEICAとLUMIXという2つのブランドの強みを融合し、「カメラおよびレンズの新技術、次世代ソフトウェアの分野で、両社の技術とノウハウを掛け合わせた協業のシンボル」となり、新しい時代に新たな価値を提供する技術・ソリューションを生み出すという。カメラ・イメージング市場において長年培ってきたパナソニックの映像・デジタル技術と、ライカの光学技術のシナジーを最大化し、新しい創造性、表現力を共同で探求していくことが可能になる今回の協業の枠組みにより、「新しいイメージングの世界を創造する革新的なL2Technologyの開発を進めます」としている。

この提携により、両社はカメラおよびレンズ製品に組み込まれる新たな技術への投資を共同で行ない、共同で開発した技術を、互いの製品に取り入れて、さらなる商品力の強化を図る。

パナソニックとライカは、2000年8月からデジタル・AV機器のレンズに関する業務提携により協業を開始。'01年にはデジタルカメラ分野にも業務提携を拡大した。さらに'18年にはシグマを加えた3社による「Lマウントアライアンス」を結成、'21年にはエルンスト・ライツ・ウェッツラー GmbHもLマウントを採用している。

パナソニック エンターテインメント&コミュニケーションの豊嶋明社長は「写真や映像がリアルタイムでグローバルに共有される時代の到来により、カメラにはより印象的で高い表現力が求められています。ライカの長い歴史の中で培われた高い品質や画作り思想には常に感銘を受けており、そのライカカメラ社と共に、これからも世界中の人々に感動を共有できる技術を開発できることは、大変喜ばしく、楽しみです」と述べた。

またライカカメラのマティアス・ハーシュCEOも「私たちは長年、ビジネスパートナーとして信頼し合い、協業を進めてきました。パナソニックの幅広い専門知識は疑う余地がありません。両社の強みを掛け合わせ、L2Technologyを生み出していくことは、我々の協業の新たな第一歩です。現在のカメラ市場の課題に対応していくためには、個々の枠組みに籠ることなく、将来のためのソリューションを共同で作り上げていく能力を深めていくことが最善の策です」とコメントしている。

ライカカメラのマティアス・ハーシュCEOと、パナソニック エンターテインメント&コミュニケーションの山根洋介副社長
戦略的包括協業契約に関する両社トップメッセージ