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U-NEXT、追加料金無しでワーナーMaxの2500作以上視聴可能に。ハリー・ポッター全シリーズなど

左からU-NEXTの本多利彦COO、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー アジア・パシフィックプレジデントのジェームズ・ギボンズ氏、U-NEXTの堤天心代表取締役社長

U-NEXTは、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)と新たな独占パートナーシップ契約を締結。9月25日14時から、同社が展開する動画配信サービス・Maxが、追加料金無しでU-NEXTから視聴できるようになる。Maxの2,500作品以上、16,000エピソード以上のライブラリをU-NEXTが独占配信。4K/HDRの高画質作品も順次拡充する。

Maxには、HBO、MAXオリジナル、ハリー・ポッター、DC、ワーナー・ブラザース、カートゥーン ネットワーク、ディスカバリーチャンネル、アニマルプラネットの8つのブランドが含まれている。コンテンツの例としてU-NEXT初となる、ハリー・ポッター全シリーズを見放題で配信。

「ハリー・ポッター」全シリーズ、「ファンタスティック・ビースト」2作品の計10作品を4K/HDRで見放題配信するのを皮切りに、4K/HDRの高画質作品を続々発表予定だという。

Max Original映画も、日本初・独占配信。10月にスティーヴン・キング「呪われた町」の最新映像化「Salem’s Lot」、クリント・イーストウッド監督の法廷劇「Juror No. 2」などが待機する。

さらに、日本のコンテンツをU-NEXTからMaxを通じて、全世界に配信、プロモーションしていくことも決定。グローバルにおける日本IPの発信・育成についても協業していく。

U-NEXTとの連携が、日本の全てのファンにリーチするために最も効率的

ワーナー・ブラザース・ディスカバリー アジア・パシフィックプレジデントのジェームズ・ギボンズ氏は、Maxについて「世界65の国と地域で展開しているWBDの主要な動画配信サービスで、米国で開始。ラテンアメリカや欧州でも展開して成功している。日本は、アジア太平洋地域で有力なストリーミングの市場であり、U-NEXTはこの市場を深く理解している」と説明。

U-NEXTは、2021年3月にワーナーメディア(現WBD)とSVODの独占パートナーシップ契約を締結し、ハウス・オブ・ザ・ドラゴン、THE LAST OF US、AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章、ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツなどの作品を日本初、見放題で独占配信。HBO、HBO Maxのコンテンツも配信してきた下地がある。

ジェームズ・ギボンズ氏はこうした経緯も踏まえながら、Maxが単独で配信サービスを日本展開するのではなく、U-NEXTのプラットフォームを選んだ理由として、「U-NEXTは日本のユーザーと強力な結びつきを持っている。我々のコンテンツを、ファンにリーチする事を考えた時に、U-NEXTが最も効率的に、日本の全てのファンにリーチできる相手だと考えた」と説明した。

新作映画への見放題配信までのスピード、短縮へ

U-NEXTの本多利彦COOは、Maxのコンテンツについて「初年度で2,500作品以上、16,000エピソード以上を配信予定。コンテンツ数だけでなく、最先端の技術を使い、高画質・高音質でお届けしたい。Maxの最高峰のコンテンツを、我々が責任を持って、4K/HDRのライブラリーラインナップで強化していきたい」と説明。

さらに、U-NEXTでも現在、劇場で公開された新作映画が、その後に都度課金のTVODで配信され、その数年後に見放題のSVOD配信に加わるというスピード感で行なわれているが、本多氏は「今後はMaxの世界基準にあわせて、さらにはやくお届けできるよう調整中。後日の発表をお待ちください」と、新作映画が見放題配信に加わるまでの時間を短縮する方針も示唆した。

また、日本のコンテンツをU-NEXTからMaxを通じて、全世界に配信していく取り組みについて、本多氏は「日本のコンテンツをただ海外の配信サービスに出せば良いという時代ではない。世界には何十万、何百万というコンテンツがあり、置いておくだけでは見られない。U-NEXTを通じて出すにあたっては、日本のどのコンテンツを、どうやって、どんなプロモーションをかけて出していくのか、それを丁寧にやっていきたい」と語った。

会員500万超を目指すための「オリジナルIP」、「グローバル」

U-NEXTの堤天心代表取締役社長

U-NEXTの堤天心代表取締役社長は、U-NEXTの現状について、Paraviの統合や、スポーツや音楽ライブなど、ライブエンターテイメントの強化といった取り組みが効果を発揮し、有料会員は430万人を突破している事を説明。

特にParaviの統合により、テレビ番組の中で「続きはU-NEXTで配信中」といった告知が定期的に行なわれる事で、サービスの知名度が向上した事も効果があったという。

さらに、会員500万人を超えるために必要となるキーワードとして、「オリジナルIP」、「グローバル」を提示。電子書籍の発行や、芥川賞作家の小説を原作としたドラマ「団地のふたり」、オリジナルコミックの「五十嵐夫妻は偽装他人」などが生まれている事を説明。

グローバル展開としては、日本のコンテンツをU-NEXから世界へ、世界コンテンツを日本で展開する事が重要だと語り、その取組として、WBDと新たな独占パートナーシップ契約を結んだと説明した。

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