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final、トーンチャンバーシステム採用の新BAイヤフォン「S5000/4000」

S5000

finalは、バランスドアーマチュア(BA)ドライバーの新たな可能性を引き出すイヤフォンシリーズとして「S series」2機種を10月30日より発売する。ラインナップと価格は、真鍮筐体の「S5000」が54,800円、ステンレス筐体の「S4000」が44,800円。発売に先駆けて予約受付を開始した。

finalではこれまで、「Heaven」シリーズやフラッグシップイヤフォン「FI-BA-SS」など、BAドライバーを搭載したイヤフォンを手掛けたほか、近年では、平面磁界型ドライバーを搭載したフラッグシップヘッドフォン「D8000」や、その音質設計を受け継いだダイナミック型ドライバー搭載の有線イヤフォン「E3000」など、多様なドライバーを採用した製品を開発している。

S4000

今回、それらの音響技術研究と設計ノウハウ、製造技術の蓄積により、BAドライバーの新たな可能性を引き出す「トーンチャンバーシステム」を開発。それを採用した新イヤフォンシリーズとして、S seriesを立ち上げたという。

S5000の構成
S4000の構成

トーンチャンバーとは、ギター等の楽器の響きや音色をコントロールするためにボディ内部に施される空間設計のことで、このシステムのためにS seriesでは、BAドライバーをフルレンジで2基搭載。2つのドライバーはできる限り同じ音響特性であることが望ましいため、通常よりも厳しい基準で選別やペアリングを実施し、ドライバーは内部の振動がキャンセルされる「水平対向配置」にすることでドライバー自体の不要な共振を抑えた。

これらのシステムを正確に機能させるためには、筐体内の容積を精緻にコントロールすることが必要となるため、内部に使用する接着剤は音質に影響を及ぼさないごく一部に限定し、それ以外は接着剤レスで組み立てられている。この設計は同時に、メーカーによる修理を可能にする構造でもあるため、万が一、故障した際などは修理をしながら年月を経ても愛用できる製品となっているとのこと。

S5000は、管楽器の素材として使われることの多い真鍮を筐体に採用。「柔らかで芳醇且つ濃密で繊細なサウンドが特長」という。

S4000の筐体は、剛性の高いステンレスを切削したパーツで構成。「シャープな響きで引き締まったストレートなサウンドが特長」としている。

ともにイヤフォン側端子は2ピンで、シルバーコートケーブルを付属する。

イヤーピースには、超密度フォーム×柔らかシリコン×高弾性シリコンの3素材を組み合わせたトリプルハイブリッド構造で、高い遮音性と圧迫感のない快適な装着感を両立した次世代イヤーピース「FUSION-G」を採用。3サイズ同梱している。

FUSION-G

そのほか、共通でシリコン型キャリーケース、イヤーフック「TYPEA」が付属する。また、FUSION-Gについては後日単体販売も開始する予定。スペックは以下の通り。

  • 「S5000」
    型番:FI-S5BSB
    感度:111dB
    インピーダンス:47Ω
    重量:28g
    ケーブル長:1.2m
  • 「S4000」
    型番:FI-S4BSS
    感度:112dB
    インピーダンス:48Ω
    重量:28g
    ケーブル長:1.2m