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YouTube、英語動画を日本語音声に自動吹き替えする新機能

Googleは、YouTubeの動画を日本語や英語に自動吹き替えできる機能の提供を開始した。知識や情報を提供するコンテンツを主に発信しているYouTubeパートナープログラムに参加している数十万のチャンネルで利用可能で、今後ほかの種類のコンテンツを発信するクリエイターにも拡大する予定という。

12月12日時点で自動吹き替えが利用できる言語は、動画が英語の場合は日本語、フランス語、ドイツ語、ヒンディー語、インドネシア語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語。これらの言語の場合、英語に吹き替えできる。

吹き替え言語がある動画には、「自動吹き替え」ラベルが表示され、視聴者は自動吹き替え言語や「音声メニュー」で元の言語を選択して視聴できる。一度選んだ言語設定は、次に再生する動画にも適用される。

ネバダ州北部のゴーストタウンと廃墟

自動吹き替え機能が利用できる動画のひとつとして紹介されている「ネバダ州北部のゴーストタウンと廃墟」では、プレーヤーの歯車マークから「音声トラック」を開き、「日本語」を選ぶことで、日本語の自動吹き替えで動画を楽しめる。

動画投稿者側は、通常どおり動画をアップロードするだけで特別な操作は不要。YouTubeが自動的に動画の言語を検出し、他言語への吹き替えを生成する。必要な場合は、チャンネル設定で動画の言語を変更することもできる。

自動生成された吹き替えは、YouTube Studioの「言語」から確認でき、満足いく内容でなければ非公開・削除といった処理ができる。またYouTube Studioからは自動吹き替え機能が利用できるかも確認できる。

なお、同機能の技術はまだ発展段階のため、翻訳内容が正確ではない場合や吹き替えが元の音声のニュアンスを完全に再現しないこともあるとのこと。「機能向上のため、お試しいただき、ぜひフィードバックの提供をお願いします」としている。

今後は、Google DeepMind や Google翻訳チームと連携して、より正確かつ自然な吹き替えを提供するための研究を継続。Made on YouTubeで紹介された「Expressive Speech」機能を通じて、クリエイターの声の抑揚や感情、動画の雰囲気までも再現するアップデートも予定されている。