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1月公開「室町無頼」ジャパンプレミア。主演・大泉洋「すごくスカッとする映画」

映画「室町無頼」ジャパンプレミア
(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

1月17日公開のアクション時代劇「室町無頼」のジャパンプレミアと神田明神での大ヒット祈願が12月18日に行なわれ、主演の大泉洋をはじめとしたキャストが参加。大泉は「すごくスカッとする映画」と今作の魅力を語った。

時は室町、“応仁の乱”前夜の京(みやこ)―――。大飢饉と疫病の連鎖、路上に重なる無数の死骸。そんな混沌の世の中に風の如く現れ、巨大な権力に戦いを挑んだ者たちがいた……。蓮田兵衛(はすだ・ひょうえ)、日本史上、初めて武士階級として一揆を起こし、歴史にただ一度だけその名を留める男。彼の元に結集した「アウトロー=無頼」たちの知られざる闘いをドラマチックに描く。原作は垣根涼介「室町無頼」(新潮文庫刊)。

大泉は主人公・兵衛を熱演。兵衛に拾われ、身も心も成長する才蔵役としてなにわ男子の長尾謙杜、高級遊女にして、男たちの間を漂う絶世の美女・芳王子役として松本若菜、民を虐げ、贅沢にふける有力大名・名和好臣役として北村一輝、才蔵に棒術を教え込む老師役として柄本明、300人もの荒くれ者を抱え、幕府から京の治安維持と取り締まりを任される悪党一味の首領・骨皮道賢役として堤真一が出演する。監督は入江悠、配給は東映。

神田明神で大ヒット祈願。キャストが来年の抱負を語る

神田明神で行なわれた大ヒット祈願の様子
(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

大ヒット祈願は、日本屈指のパワースポットとして多くの参拝者を集める神田明神で行なわれ、大泉、長尾、松本、堤と入江監督の5人が豪華絢爛な和服姿で参加。2025年の幕開けを飾る本作だが、この日は5人それぞれが、来年の抱負を書いた絵馬をかけることに。

(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

大泉は『人体改造!! 無敵になる!!』と記しながらも、「他の方のものを見たら、掛けるのやめようかなと思いました(笑) 堤さんのとか、えらいかっこよすぎますよ」とおどけてみせる。

そんな堤が書いたのは『挑戦』と簡潔に力強い抱負。「還暦を迎えましたが、何か新しいことを始めたいなと。そんな思いで」と、年齢を重ねても挑み続けるという、堤のかっこよすぎるコメントに、大泉も「いや、僕も『人体改造』って、そういうことなんですよ!(笑) “挑戦”ということ!」と、仲の良い掛け合いを見せた。

『負けない!』と書いた長尾は、大泉に「これもちょっとバカっぽいんじゃない?(笑)」と絡まれながらも、「映画の中でも負けない戦いをみせましたが、日常でも、眠気に負けないだったり、あらゆる欲望に負けないで頑張る! という願いです」と語った。

続く松本は『縁を大切に 感謝を忘れず』と、誠実な人柄が溢れる絵馬を披露。そして、入江監督は『室町無頼 大ヒット祈願!』と、さまざまな内容が飛び出すなかで、公開迫る映画のヒットをしっかりと抱負として掲げ、冬晴れに恵まれるなかで行なわれたヒット祈願を締めくくった。

(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会
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ジャパンプレミアは大泉の一閃で幕開け

ジャパンプレミアは大泉のシルエット姿で幕開け
(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

神田明神での大ヒット祈願後に実施されたジャパンプレミアは、イベントが始まると、暗転ののち障子の背後から後光が差し込んだステージ上に、刀を握った大泉のシルエットが映し出される。

(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会
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大泉が刀を振って幕を切り裂き、キャスト・監督陣が登場した
(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

和服に刀という渋すぎる立ち姿にどよめきも起こるなか、剣術の達人である主人公を演じた大泉が、振り上げた刀を一閃! 見事な一太刀で幕を切り裂くとともに、大泉、堤、長尾、松本、そして、贅沢にふける有力大名である名和好臣役の北村、才蔵に棒術を教える老師役の柄本を加えた豪華キャスト陣と入江監督が登場し、拍手喝采に包まれるなかでスタートした。

大泉洋
(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

客席に向けて挨拶した大泉は「映画『室町無頼』を初めて観ていただくこの日に、1万件を超える応募があったと聞いています。その中からから選ばれた皆さま、来年の運も使い果たしたのではないでしょうか!(笑) どうぞ楽しんで行ってください!」と、大泉らしいジョークを交えて会場を笑わせる。

堤真一
(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

堤は「素敵なエンターテインメントであり、アクション映画であり、人間ドラマも描かれた、素敵な映画になっています」、長尾は「ついに『室町無頼』始動するんだとワクワクの気持ちでいっぱいです」、柄本は「これから観ていただいて、家族、親戚、知り合い、学校の先生、友達、色々な方に宣伝していただきたいと思います」、松本は「皆さまが、この映画をご覧になる第一号ということで、私たちも『始まるな!』という気持ちでいます。ありがとうございます」と、それぞれが喜びと共に挨拶していく。

(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

そんななか、北村は「この映画は、とにかく大泉洋がかっこいいですね。登場演出もカッコよかったじゃないですか!? ライトが当たった瞬間にニヤッとしたのが横で見えましたよ(笑)」と、登場時の大泉の舞台裏を暴露し会場を笑わせる。

そして入江監督は「この映画は、自分の映画の中で一番時間をかけていて、足掛け10年かかっています。それだけの作品ができたと思っています」と、長年向き合ってきた作品のお披露目に、力強く自信を覗かせた。

映画史上に残るスケールで描かれる時代劇アクション・エンターテインメントの本作。完成した作品を一足先に観た大泉は、「蓮田兵衛は民衆を率いて一揆を起こし、悪政を正す。その一揆の勢いがあまりにもすごくて、画面から伝わる迫力に観た後になんか疲れてしまうくらいでした」と、そのあまりの臨場感に驚いたことを明かす。

今作は東映制作映画史上初のIMAX版上映も決まっている
(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

今作については、東映制作作品として初めてIMAX版の上映も決定。全国公開に先駆けて1月10日から先行公開されることが発表されたばかり。

大泉は「今まで知らなかったんですけど、本国のIMAX側が、“IMAXにふさわしい”とならないと上映ができないそうなので、これはすごいことですよ!」と、最高峰の上映環境でで作品を届けられることに喜びも一入の様子。

入江監督も「僕自身もそうですし、東映制作の実写映画でも初めてということなので、本当に嬉しいことです!」と、手放しで喜び笑顔を見せた。

入江悠監督
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アクションシーンの裏側。長尾謙杜「完成したものを見たら我ながらカッコイイなと」

激動の時代を戦いに生きた者たちの激しいアクションが、本作の大きな見どころということで、そんなアクションシーンの裏側を振り返ったキャストたち。大泉は「長尾君のアクションはとんでもなくて……。台本を読んだ時からト書きが何ページも続くんです。とんでもなく長い動きの指示の最後に『以下、ここまでを一連で』と書かれていて……!バカじゃないかなと思いましたよ」と、台本の段階からその大変さが伝わるアクションをやり切った長尾を称賛。

長尾謙杜
(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

そんなシーンの撮影を現場で見ていたという堤も「やめとけばいいのに、と思いましたよ(笑)」と、その大変さを憂うこともあったというが、長尾は「大変だったんですけど、完成したものを見たら我ながらカッコイイな! と思いました」と、スクリーン上でのアクションの仕上がりに自信を覗かせる。

一方で、当初ほとんどなかったという、堤演じる道賢の殺陣のシーンは、監督のリクエストでどんどんそのボリュームが増えたそうで、間近で体感した堤の立ち回りに、長尾は「貫禄もありましたし、一つ一つの動きにキレがあって、一個一個が“必殺技”みたいでした」と、憧れの大先輩俳優の迫力の殺陣に現場で目を輝かせた様子だった。

松本若菜
(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

続いて、道賢と兵衛のふたりと関係を持つ高級遊女で、ふたりを遠くから見守る役どころの芳王子を演じた松本は「アクションはもちろん、人と人との繋がりや友情は、観ていてとても共感できる部分だと思います」と作品の見どころを語り、加えて、「室町時代という混沌の時代を描く中で、私は全キャストで唯一、汚しのメイクがなかったんです。視覚的にも変わった衣装も用意いただいて、そういったところでもまた違った雰囲気を楽しんでいただけるんじゃないかと思います」と、激しいアクションと共に、自身の役どころについても注目してほしいとアピールした。

北村一輝
(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

贅沢に呆けて、民衆を蔑ろにする悪大名をである名和を演じた北村は「役はワルモノですけど、ただ、僕はいい人なんですよ。もう一回言います、僕はいい人なんです」と、会場を笑わせ、「寒い中でほぼ裸のような薄着で皆さん演じられている中で、僕は暖かい恰好で撮影していました(笑)」と、過酷な撮影現場に臨む他のキャストの様子を振り返った。

柄本明
(C) 2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

そんな寒い撮影の中で、ほぼ裸になるような修行シーンも多かった長尾演じる才蔵。そんな才蔵に棒術を指南する老師を演じた柄本は「裸の格好で刀がビュンビュン飛んでくるシーンでしたから、大変だったんじゃない?」と長尾を労う。

柄本との共演を振り返った長尾は、「柄本さんから『本気でもっとぶつかってこい』と言っていただいて」と、大先輩からのアドバイスを受けて現場に臨んだことを明かすが、柄本は「言ってないよ~」と冗談を言い、軽妙なやり取りで会場を笑わせた。

柄本自身も棒を巧みに使ったシーンがあったということで、長年俳優業を続けている大ベテランであっても、撮影に臨む前にしっかりと練習をして臨んだことも明かされ、「だって、そういう仕事じゃん」という、柄本のカッコいい一言に会場から拍手も上がる一幕も。

大盛り上がりとなったイベントの最後、大泉は「室町時代という、あまり描かれてこなかった時代、荒廃した時代、戦国時代に続いていくこの時代に、悪政に対して革命を起こす、すごくスカッとする映画です。メッセージ性もとても分かりやすくて、何も考えずに観て楽しめる映画です。沢山の方に広めていただければと思います! どうぞよろしくお願いいたします!」と、ついに動き出した作品が多くの方に届くことを願って、終始笑いに包まれ大盛況となったイベントは幕を閉じた。

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