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米パナソニック、4層発光構造の新世代有機ELパネル搭載「Z95B」
2025年1月8日 08:32
米パナソニックはCES 2025において、4層発光構造の新しいタンデムOLEDパネルを採用したフラッグシップテレビ「Z95Bシリーズ」を発表した。サイズは55、65、77インチの3サイズ。国内発売は未定。
プライマリーRGBタンデム技術を備えた新世代のOLEDパネルと、独自のパネル冷却システムを組み合わせることで、これまでにない明るさと高コントラスト、優れた色彩を実現すると謳う2025年有機ELテレビの最上位機種。
新世代のOLEDパネルでは、光の波長を精製して色純度を高める4層発光構造を導入。これにより、光効率が40%アップし、明るさが大幅に向上。色域も広がり、より豊かでリアルな画像を実現した。
パナソニックが独自に設計・開発したサーマルフロー冷却システムも搭載。レースカーの設計に見られる空気力学的手法にヒントを得て、Z95Bシャーシの通気口位置を最適化。サブウーファーやその他のコンポーネントを再配置することで、完全に再設計された熱気流構造を用意。放熱性が向上し、OLEDパネルの最高のパフォーマンスが維持されるという。
ストリーミング映像の鮮明度を向上させる4K リマスターエンジンをサポートする、「HCX Pro AI Processor MK IIプロセッサ」を搭載。AIと数学モデルを活用することで、鮮明で自然な画像と優れたストリーミングノイズの低減を実現。グラデーションやバンディングを軽減している。
Dolby Vision IQ with Precision Detailもサポート。Dolby Visionコンテンツからより多くのものを引き出し、明るい部分と暗い部分のコントラストを向上させるというもので、内蔵された周囲光センサーと連携して、リビングルームの明るさを感知。映像を調整して、暗いシーンでも細部まで見えるようにする。最大144HzのDolby Vision映像もサポートする。
スピーカーユニットも再設計。オーディオレイアウトを拡張してより広いサウンドステージを作成し、空間サウンド処理を刷新した。またDolby Atmosと改良された360 Soundscape Proを搭載。Technicsが調整した新しく再設計された高度なサウンドシステムにより、広大でダイナミックなサウンドステージを実現するという。
ラインアレイ、サイド、アップファイアリングスピーカーを統合。さらに独立制御の高出力マルチスピーカーシステムは、Space Tune、およびSound Focusテクノロジーを活用してサウンド配置を最適化。アップファイアリングスピーカーとサイドスピーカーをより高く、より離して配置することで、サウンドステージの幅が2倍になり、Dolby Atmosと2チャンネルコンテンツの両方でオーディオのダイナミズムを向上させた。ウーファーの出力も20Wから30Wに増強させている。
Prime Videoコンテンツの視聴において、コンテンツの種類に基づき、映像の設定を自動的に最適化する、Prime Videoキャリブレーションモードも搭載。明るさ、色温度、モーションスムージングなどのパラメータを調整してくれる。光センサーを活用して、周囲の照明条件に基づいた最適化も可能。
Fire TVで初という、CalmanとISF cccに準拠したキャリブレーション機能も搭載。「愛好家とプロの両方を対象に設計した」としており、正確な調整を可能にし、リアルなビジュアルを表示できるという。
ゲーム機能としては、AMD FreeSync PremiumとNVIDIA G-SYNCをサポート、滑らかでティアリングのないスムーズなゲームプレイが楽しめる。対応するリフレッシュレートは144Hzまで。
また新しいTrue Game Modeは、映画で使用されるのと同じ色精度機能をゲーム体験に取り入れ、改善されたHDRトーンマッピングを活用してゲームデバイスからソース指向の表現を提供。すべてのゲームが最高の状態で表示されるようにする。HDR画像調整とトーンマッピングをオフにすると、プレーヤーはソースから直接明るさとディテールを微調整して、妥協のないHDRパフォーマンスを実現。True Game Modeに対してもCalmanで調整が可能という。