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第4世代有機EL「プライマリーRGBタンデム」とは? LGディスプレイが動画公開

World's 1st Primary RGB Tandem Tech, Unmatched Picture Quality!! | 4th Generation OLED

韓国LGディスプレイは、第4世代有機ELパネルで採用した「プライマリーRGBタンデム」テクノロジーを説明する動画をYouTubeに公開した。最新パネルでは、消費電力を20%削減しながら、33%の輝度向上を実現。ピーク輝度4,000nitsを達成したという。

LGディスプレイが開発した第4世代有機ELパネルは、2025年発売の有機ELテレビに供給が期待されている最新パネル。先日開催されたテクノロジー見本市「CES 2025」では、パナソニックの有機ELテレビ「Z95B」が新世代の有機ELパネルを採用することを明らかにしている。

最新パネルの特徴が、プライマリーRGBタンデムと名付けられた4段の有機EL発光層。

これまでは2つの青色発光層に黄色の発光層を挟み込む構造だったが、新パネルでは黄色の発光層を赤色層と緑色層に分離。色純度が大幅に改善された。

従来(第3世代)の有機ELパネル
4層構造になった最新の有機ELパネル
従来(第3世代)のカラースペクトラム
新パネルのカラースペクトラム

また各層の個別駆動と電源システムの最適化により、ピーク輝度を向上しながら消費電力を低減。結果、33%の輝度向上を実現し、ピーク輝度4,000nits(前世代3,000nits)、色輝度2,100nits(同1,500nits)、DCI-P3カバー率99.5%(同98.5%)という、高いパネル性能を備えた。

従来パネルと新パネルの比較

さらに、第3世代有機ELパネル(MLA-OLED)で指摘されていた、明るい環境下での黒浮きも改善。反射光を低減させるウルトラアンチリフレクション技術を導入し、外光を99%以上遮断。暗い環境から明るい環境まで、完璧な黒を再現することが可能だとしている。

外光を99%遮断するという、ウルトラアンチリフレクション技術を導入
暗い環境でも明るい環境でも、完璧な黒を再現できるという