B-CAS、地デジ用の「ミニカード」を11月導入へ
-Plug-inSIM形状に小型化。メーカーが選択
5月7日発表
株式会社ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ(B-CAS)は、ARIB規格の改定に基づき従来のカードより小型の「Plug-inSIM」形状のカード(ミニカード)を導入することを決定した。導入開始時期は2009年11月を予定している。
ミニカードは、地上デジタル放送の専用カードとして展開。現行のカードに追加して導入するため、どちらのカードを使用するかはメーカーの選択となる。ミニカードは、現行カードと同じく、シュリンクラップ方式で展開。テレビなどのデジタル放送受信機の購入者が、ラップを開封してミニカードを取り出し、機器に装着する必要がある。
B-CASカードは、BSデジタル放送の著作権保護を目的に導入され、2003年12月にスタートした地上デジタル放送でもその仕組みが踏襲された。現在のデジタル放送受信機では、主に放送に施された暗号を解除するため、受信機へのB-CASカードの挿入が必須となっている。
ただし、地上デジタル放送の普及に向けた議論のなかで、B-CAS方式について「カードを開封し機器に挿すという作業がわかりにくい」、「シュリンクラップ方式がわかりにくい」、「運用の仕組みが不透明」、「ポータブルデバイスに搭載するにはカードが大きすぎる」などの指摘がでており、現在、見直しが進められている。
B-CAS方式の見直しの一方で、同方式の改善も提案されており、社団法人電波産業会(ARIB)では3月にPlug-inSIM形状のカードが利用できるよう規格改定を行なっていた。
(2009年 5月 7日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]