ビクター、新橋ビルを38億6,000万円で売却

-「ニッパーズギンザ」閉館。機能は横浜・守屋へ


東京・新橋の新橋ビル。1階がショールーム「ニッパーズギンザ」

3月13日発表

  JVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社は13日、傘下の日本ビクターが東京・新橋に所有している新橋ビルを売却することを決定した。帳簿価格は65億9,900万円だが、譲渡価格は38億6,000万円。譲渡先は明らかにされていない。

 13日の午前中に行なわれた取締役決議で決定。契約締結と物件引き渡しは3月27日を予定している。

 なお、新橋ビル1階のビクターショールーム「ニッパーズギンザ」はこれに先立つ、2月27日に閉館されており、現在の所、新たな場所にショールームを設ける予定は無いという。新橋ビル内の機能は、横浜市神奈川区守屋町にある本社工場などに移転される。

 また、同じく守屋町にある約9,600m2の守屋工場跡地も3月31日に売却。帳簿価格は5億9,600万円だが、譲渡価格は17億円となっている。なお、どちらの譲渡先もビクターとは資本/人的/取引関係は無いという。

 新橋ビルは同社の東京における事業拠点として、新製品の発表会や、ユーザーを招いての製品体験イベントなどに活用。ショールームは「ニッパーズギンザ」として親しまれ、2008年9月には予約せずに入場できるオープンなショールームとして配置やデザインをリニューアルしたばかり。

 同社が主催する国際的な市民ビデオの祭典「東京ビデオフェスティバル」で入賞した作品の上映なども行なわれていたが、「東京ビデオフェスティバル」も2009年の第31回でその歴史に幕を降ろしている。

閉館前のニッパーズギンザシアタールームやオーディオ用試聴室も設けられ、ユーザー参加イベントなども行なわれた

ニッパーグッズも販売していた。現在でもWebショップでは継続販売されている

白戸家のお父さんこと、カイくんを招き、ニッパーと共演させるイベントなど、様々な催し物も行なわれた


(2009年 3月 13日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]