民放TV、ロンドン五輪を「gorin.jp」でネット配信

-生中継やスマホ向け配信も。BSで3D放送も


共同公式動画サイト「gorin.jp」。開幕前は過去の五輪の名シーンなどを配信している
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 民放テレビ132社は、共同公式動画サイト「gorin.jp」において、ロンドンオリンピック(7月27日~8月12日)のインターネット配信を実施する。

 共同サイトによるオリンピック映像のネット配信は、北京、バンクーバーに続いて3回目。配信内容は、7月25日のサッカー予選から、大会期間を通じて合計2,000本以上の競技ハイライト動画を配信。他にも、大会のニュース速報や選手インタビュー、競技の説明や見どころ、選手紹介なども予定されている。

 さらに、ロンドンオリンピックから、初の試みとして、競技のライブストリーミング中継も実施。合計約150時間の生中継が予定されており、毎日伝送される30~40競技の中から、地上・BSテレビで放送しない種目を2チャンネルで配信。「普段あまり馴染みのないスポーツの魅力も余すところなく伝える」という。中継する競技の詳細は7月中旬に決定予定。

 PC向けサイトだけでなく、モバイルサイトも用意。ハイライト動画やニュースなどを連日配信するほか、iPhone/Android向けの公式アプリも開発中で、開幕までに公開予定だという。

 なお、既報の通り、NHKも五輪のネット配信を予定。NHKや民放の生中継に含まれない競技種目(数種目~20種目程度)について、生中継映像をNHKのホームページ上で配信する予定。




■地上波/BSでも大々的に放送

民放とJOCが連携したオリンピック盛り上げ企画も展開。三三七拍子に合わせた応援動画を「gorin.jp」で募集する。女子アナウンサー5人が、真っ赤な学ランに鉢巻き姿で応援するPRスポットも放送される

 地上波での放送予定も発表されており、「男子 100m平泳ぎ・決勝」、「柔道男子 100kg級決勝」、「体操 男子個人総合・決勝」、「女子マラソン」、「男子ハンマー投げ決勝」、「女子サッカー・準決勝」「女子レスリング フリースタイル 55kg級・決勝」、「卓球 女子団体準決勝」など、日本選手のメダルが期待される注目種目を幅広く生中継するという。

 今後、男女サッカー・女子バレーボールの日本戦なども追加予定で、「女子マラソン」は、民放独占での生中継。

 放送枠は、夕方からゴールデンタイムに行なわれる予選競技、22時から行なわれる決勝競技の生中継を2本柱に、注目競技の録画放送も織り交ぜ、1日平均約10時間の長尺編成を予定。

 週末の午前帯にはウィークリーハイライトを編成するなど、総放送時間は約170時間の大型編成になる。今後追加されるサッカー・バレーボールを加えると、最終的な放送時間は約200時間以上で、過去最大規模の放送時間になるとのこと。

 BS 5局では、地上波で放送された中継競技の見どころを編集した2時間番組として放送。総放送時間は48時間(2時間番組×24番組)が予定されている。

 また、地上波の放送は、夕方~未明におよぶことがあるが、民放BS 5局では、中継終了後の昼間(正午~4時)に2時間番組として放送する事で、地上波の中継番組を見逃した人をフォローする。

 さらに、大会終了後の9月には、3D映像を使ったハイライト番組も放送。3D映像は、国際オリンピック委員会(IOC)と国際映像を制作するオリンピック放送機構(Olympic Broadcasting Services)がパナソニックからの3D技術パートナーシップの提供を受けて、ロンドンオリンピックで初めて制作されるもので、BS 5局では、この映像の提供を受け、ハイライト番組を制作するという。



(2012年 6月 14日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]