ミニレビュー
真上から“推し”に見守られる新体験。“機械音痴”がプロジェクターデビューしてみた
2026年6月11日 08:00
配線、インターネット接続、AI……字面を見ただけで頭が痛くなる苦手分野。最新家電でQOLを上げたいと願いつつも、こうした大きなハードルに阻まれ、友人がスマート家電を操る姿を指をくわえて見ていました。そんな日々から脱出するビッグチャンス、引っ越しという一大イベントを迎え、手始めにずっと憧れていたプロジェクターの導入を決めました。
寝室に置いているテレビが古く、買い替えたいな…と思っていた矢先、インスタグラマーのルームツアー動画を見て、テレビを持たないプロジェクターライフというものに強~い憧れを抱き、ビビビ! ときてしまったのです。部屋が広く使えることもそうですが、何よりテレビ裏のぐちゃっとした配線と、その下にたまるホコリ&掃除ともおさらばできる。
しかし、元来はテレビ大好き人間なので、「テレビがなくて見たい番組を全部見られるの?」という心配もあったのですが、「いまやオンタイムで見ている番組の方が少ないじゃん」とツッコミが自分の中から聞こえ、これからのライフサイクルにはプロジェクターの方が合っているという結論に至りました。さらに、電気代が高騰している今、電気を消した方がポテンシャルを発揮できるという点でも、プロジェクターの導入は正解だったかもしれません。
個人的には、アイドルオタと野球オタを兼任していて、推しのキラキラしたライブ映像やWBCを大画面で見たい! という大きな下心もあり、ようやく重い腰を上げてセールのタイミングでAmazonを開いたのでした。
私がプロジェクターに求めた要素は、Android TV搭載でNetflixやYouTubeがすぐに観られること、天井投写ができることのふたつ。しかしAmazonで「プロジェクター」と検索すると、価格も性能もデザインも似たものがズラっと並んでしまい、それぞれ何が違うのか、どれを選べばいいのか、見当もつきません。
ただ、Amazonには「どこで何に使うか」、「明るさや音、何を重視するか」などを選ぶと、それに適した商品に絞られていくというチャートがあり、その中で「コスパがいい」というレビューが比較的多かった、「Philoent」というメーカーのプロジェクター(約8,000円)を購入したのでした。「ダクトレールにも設置できた」というレビューもあって、それも決め手になった要素です。
念願の天井投写。もうテレビには戻れない
翌日には実物が届いたものの、とにかくセットアップや設定が苦手な人間なので、開かず(開けず!?)の段ボールを眺めて1週間が経過。ようやく覚悟を決めて取り掛かってみると、なんと開封から10分足らずでセットアップが終わり、使える状態になりました。唯一、Wi-Fi接続はパスワードを手打ちしなくてはならず、こういった機器が苦手な私にとっては、ここが第一関門。
しかし、さまざまなサイトのレビューを読み込んで予習していたので、ここさえ突破してしまえば、手こずることなくTVerやPrime Videoなどのアプリをインストールできました。
これでさっそく使い始められる……と思いきや、今度はインストールした各動画配信アプリでログインを求められます。ここはQRコードをスマホで読み込めば良いのですが、プロジェクターのピント合わせが甘いとQRコードがボヤけてしまうので、なかなかスマホのカメラで認識されません。ここが第ニ関門で、プチストレス。
投写する壁を変えたり、壁とプロジェクターの距離を近くしたり、話してみたり、“ド素人”なりに試行錯誤していると、プロジェクター本体横にピント合わせ用のダイヤルを発見。ようやく第ニ関門を突破したのでした。
このてんやわんやも含めて、約10分でセットアップができたことを考えれば、初心者でも十分使える製品だと言えるのではないでしょうか。
セットアップが完了したら、さっそくプロジェクターをベッドルームに持ち込んで、念願だった天井投写に挑戦。ベッドに寝転び、真上から推しに見つめられる光景はまさに絶景! これを知ったら、もうテレビ画面では満足できないかもしれないとさえ思う衝撃でした。
初期設定は明るいリビングで行なっていたので、操作中は画質や明るさに一抹の不安がありましたが、ベッドルームのような暗い部屋なら、個人的には十分な画質。多少、発色が薄く、フォーカスもぼんやり甘い気もしますが、それでも推しの美しさはしっかりと伝わります。
内蔵スピーカーについては、レビューでは「別途スピーカーを付けると快適」と書かれているものもありましたが、ベッドルームで使った限り不満はありません。ただ、静かな室内でボリュームは60~70くらいにしていたので、日中の騒がしい時間帯では音量不足を感じるかもしれません。
価格差約6倍、アンカー「Nebula Capsule Air」使ってみた
一度上げた腰は軽いもので、この値段でここまで満足できるのなら、もう少し高価なプロジェクターを使うとどんな体験ができるのだろう? という好奇心がフツフツと湧き上がってきました。編集部に相談してみたところ、「アンカーの『Nebula Capsule Air』なら、すぐに試せるよ」とのことだったので、お言葉に甘えて実機を借りてみました。
徐々にプロジェクター生活に慣れたころに、Nebula Capsule Airが我が家に到着。価格は49,990円で自腹購入したPhiloentの約6倍です。ドキドキワクワクで開封すると、ド素人でものっけから差が一目瞭然。安価な方もセットアップは簡単でしたが、Nebula Capsule Airはすべてがスムーズなのです。
Nebula Capsule AirはGoogle TV内蔵で、スマホのGoogle Homeアプリを使ってセットアップできるので、スマホがWi-Fiに繋がっていれば、Wi-Fiパスワードを打ち込む必要はなし。
アプリに表示される動画配信サービスなどからアプリを選択するだけで、プロジェクター側にインストールされるので、セットアップ完了までの所要時間はたったの約5分。2度目のセットアップということもありましたが、スイスイと進められました。
またPhiloentもNebula Capsule Airもオートフォーカスや、投写映像を四角く補正する「自動台形補正」が使えるのですが、Nebula Capsule Airはオートフォーカスの精度が段違い。散々苦労したQRコードの読み取りも、もちろん1発でクリアできてノンストレスです。
そして、何より画質がもう……キレイ、くっきり、はっきり、カラフルです。例えば推しのダンスシーン、Philoentではターンの時に飛び散る汗も確認できましたが、Nebula Capsule Airでは、その飛び散った汗にスポットライトがあたってキラキラと光る様子もクッキリ見て取れます。
また、顔のアップでは目に溜まっている涙はより美しく、そして肌荒れさえもしっかりと確認できてしまうほどの解像感。ライブ映像のレーザー演出や、客席のペンライトの色も壁にキレイに映えて、「真っ暗なベッドルームがライブ会場化した」と感じるほどの体験でした。映画を見た時も「もう映画館やん!」と思いましたが、ライブ映像の方が没入感マシマシです。
画面の明るさについては、昼間にカーテンを引いた状態のリビングで壁面投写している状態では、どちらも映像を観るのは難しかったですが、日が落ちてくるとNebula Capsule Airのほうは映像をしっかり視聴可能に。もう一方のPhiloentは、リビングの照明を消して真っ暗にしないと、映像をボンヤリとしか視認できませんでした。
スピーカーの音量もNebula Capsule Airのほうが上。ベッドルームでボリューム20~30程度で満足できるので、日中の騒がしい場所でもまだボリュームを上げる余裕があります。
投写する画面サイズは、本体と投写する壁/天井との距離によって変わりますが、Philoentは最大3mの距離で最大300インチ、Nebula Capsule Airは2.66mで最大100インチと、投写できるサイズ自体Philoentのほうが上です。300インチを映せる壁はそうそうない気もしますが……。
使い勝手の差を痛感したのが付属のリモコンです。Nebula Capsule Airのリモコンは暗い場所で光る蓄光タイプで、照明を落としたベッドルームでも操作がしやすい。一方、Philoentの付属リモコンは光らないタイプで真っ暗な部屋では勘で操作しなくてはならず、映像視聴中に間違えてホームボタンを押して、再生を止めてしまうことがしばしばありました。
さらに細かいところですが、Nebula Capsule Airにはリモコン用の単4電池×2本も同梱されていて、箱から出してすぐに使い始められるのもポイント。予備の電池を常備しておくタイプではないので、こういったところも嬉しいポイントでした。
そのほか、Philoentはバッテリー非搭載で電源必須。Nebula Capsule Airはバッテリー内蔵なので、室内でもコンセントの場所を気にせず設置できます。そのほか搭載OSがAndroid TVとGoogle TVで違いますが、カーソルのレスポンスや起動スピード、使っているときの排気ノイズなどは、あまり変わらない印象でした。
プロジェクターがある生活で、早く寝室にこもるように
ただ、筆者の製品選びのポイントだった“天井に投写する”という1点においては、Philoentのほうが便利でした。こちらはジンバルスタンド一体型で、投写角度を270度まで自由に調整できるのです。
Nebula Capsule Airは単体では天井投写できず、別途専用スタンドを用意する必要があります。編集部からも「ここは要望にマッチしないけど……」とあらかじめ伝えられていた部分でした。
ちなみに、ライブ映像は天井に映して、推しが降ってくる感覚がお気に入りになってしまったので、“Nebulaの天井投写でライブ映像”という最上級の環境を整えるため、別途スタンドだけ用意してしまおうか、前向きに検討中です。
“おしゃれインスタグラマー”の投稿で見て、ずっとやってみたかったプロジェクターを使って「時計を壁に投写する」というのも、Nebulaアプリを使えばできるそうで、こちらも試してみたいところ。
とにもかくにも、プロジェクターのある生活になってからは、早々にベッドルームへこもるようになりました(笑)。だからといって早く眠りにつくわけではないのですが……。
大の“機械音痴”な私でもあっという間に使いこなすことができたので、こういった機械に苦手意識がある人も、ぜひ手に取ってみて欲しいです。












