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杉田智和がKAIJUと遭遇!「パシフィック・リム」BD発売トークショー。「こんなに強く続編を望んだことはない」

左から杉田智和さん、ないふへっど君、マフィア梶田さん

 12月11日にBlu-ray/DVDが発売される「パシフィック・リム」。そのリリースを記念し、同作のヒーロー、ローリー・ベケットの吹替えを担当した声優の杉田智和さんを招いてのトークイベントが7日、ベルサール秋葉原で開催。そのレポートが届けられた。

 このイベントは、ワーナー・ブラザース映画とDCコミックスの人気キャラクター・スーパーマンの生誕75周年を記念し、バットマンなども含むDCコミックスとワーナーのヒーローが集結した「DCコミックス&ワーナーヒーローズ! フェスティバル2013」の中で行なわれたもの。

 トークショーのテーマである「パシフィック・リム」は、日本の特撮やアニメに影響されて育ったというギレルモ・デル・トロ監督が手がけたSFアクション映画で、人型巨大兵器 vs 巨大KAIJUの大スケールバトルが見所となる。芦田愛菜さんも出演した彼女のハリウッドデビュー作であると共に、豪華な声優陣が参加した吹き替え版も話題となっている。

 トークイベントはフェスティバルの中でも最も盛況で、杉田さんが登場すると、大きな拍手が沸き起こった。杉田さんは、劇場版「銀魂」や「ジョジョの奇妙な冒険」など、これまで多くのワーナーアニメ作品に出演しているが、今回のパシフィック・リムではハリウッド実写映画の吹き替えを担当した事になる。

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 「最初、ロボットアニメにゆかりのある人をキャスティングしていると聞いて、自分でえっ!? と思いました。勿論、ロボットアニメは大好きでしたが……」と、自身でも意外なキャスティングだったことを告白。

 映画でローリー・ベケットを演じているチャーリー・ハナムと偶然にも同い年という杉田さんは、ハナムが海外ドラマ「サンズ・オブ・アナーキー」で着用していたものと同じ革のベストを着用するという気合ぶり。「チャーリー・ハナムさんのことを調べていたら、見た写真が髭が濃いタフガイだったので、“本当に同い年!?”と思いました(笑)。僕は声がわりと低いので、今まではあまり演じる機会がなかった若い役の吹替えも出来て嬉しかったです。実写吹替えにあたってアニメと大きく違うところは、原音を聞きながら吹替えるというところですね」と説明。

 なお、この作品には他にも、林原めぐみさん、玄田哲章さん、古谷徹さん、三ツ矢雄二さん、池田秀一さん、浪川大輔さんなど、豪華な声優陣が参加している。「共演者が年上の方ばかりだったので、緊張もしましたが幸せな現場でした。最近は、“自分が一番年上の現場というのも多いので」と現場を振り返った。

 特に、相手役・森マコの吹替えを担当した林原さんについては、「収録の時に印象的なことを言って下さって。『もっと二人で呼吸を合わせなくてはならない役だから、あなたはローリーとして、私をマコと思って、もっと信頼して、ぶつかってきてほしい。世代の差とか先輩関係とかあるけれど、そこは関係ない。“ローリー”として、もっと来て欲しい』って言って頂きました」という。一緒に登壇したフリーライターのマフィア梶田さんから「もっと恋愛要素のあるシーンもあるのかなと思ったんですけどね」と言われると、「でも、それでいいと思う。この作品は、男性主人公&ヒロインではなくて、男性主人公&女性主人公なんだと。言ってみれば、マコの話でもあるわけだから」と熱弁した。

クリエイターからの評価も高い

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 作品の魅力について杉田さんは、「むしろ周囲のクリエイターさん達や役者さんから魅力を教えられました。映画を観た役者から、“良かったよ”って言われて、中には、普段は話しかけられないような人からも声をかけられて、ビックリしました。『スーパーロボット大戦』のプロデューサー寺田さんも作品が大好きで、スパロボの打ち合わせなのに、ずっと『パシフィック・リム』の話をしていたんですよ。エヴァみたいに出陣するんじゃなくて、ヘリが迎えに来て、海に投下されるシーンとかもリアルだっていうこととか。お客さんからの受け入れられ方ってのも、すごい愛情がありますよね」と語る。

 人型巨大兵器ロボット“イェーガー”についても、「日本代表のイェーガー・コヨーテタンゴがちゃんと動いているところをもっと観たかったです。クリムゾンもカッコ良かったです。三兄弟が戦うシーンは、1人の役者が3回収録してるんですよ」と収録秘話を披露。

杉田さん、お気に入りのないふへっど君と遭遇!

 イェーガーが戦う“KAIJU”も魅力的なキャラクター。お気に入りのKAIJUを聞かれると、「兄貴の仇だから、ナイフヘッドです」と意外な回答。演じたローリーの双子の兄を殺した宿命KAIJUだが、「見た目が面白くて、憎めない」と答え、会場の笑いを誘った。すると、会場に不気味な不協和音が突如流れ、ナイフヘッドの着ぐるみ「ないふへっど君」がステージに乱入。

 「ローリー助けて! ローリーの宿敵だ!」とステージは大盛り上がり。杉田さん自身もお気に入りのKAIJUとの対面に大喜びで、「ないふへっど君は、twitterアカウントがあって、饒舌なんですよね。会えるのを楽しみにしてたよ!! こうしてみると、KAIJUと共存できる気がする」と歓迎した。

 最後に、作品の魅力についてマフィア梶田さんは、「さすがデルトロ監督! 観たかったものを観させてくれた。生きている間に怪獣対巨大ロボットの対決をあのスケールで観せてくれるなんて、ありがとうございます、ですね。好きな作品について、こういった場で語れて幸せ。なによりも続編を観たいし、次も吹き替えで観たい! こんなカッコいい杉田さんをみたことはない!」と大絶賛。

 杉田さんは、「僕が嬉しかったのは、現場の方が『上映館数が(字幕よりも)吹替えの方が多いんです!』って喜んでいたことです。吹替えの重要性をクライアントがすごく理解してくれて、本当に嬉しかった。普段話さないような人からも“観たよ”って声をかけてもらって、本当に嬉しかった。こんなに強く続編を望んだことはないな」と作品への強い思い入れを語った。

BD/DVDは12月11日発売

 既報の通り、BD/DVDは12月11日にワーナー・ホーム・ビデオから発売。3種類用意しており、BD+DVDセットが3,980円、3D Blu-ray+2D BDセットが6,980円。さらに、3D Blu-ray+2D BDのセットに加え、劇中に登場するイェーガー(ジプシー・デンジャー)の形をしたディスク収納ケースを同梱した「イェーガー プレミアムBOX 3D付き(4枚組)」が9,980円。

 プレミアムBOXは当初5,000BOX限定生産とされていたが、予約開始日に完売。限定数が1万セットに増産された

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(山崎健太郎)