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HuluがPlayStation Vitaに対応。タッチパネル操作も可能に

 動画配信サービス「Hulu」が、5月29日から「PlayStation Vita(PS Vita)」に対応する。同日よりPlayStation Store(PS Store)でPS Vita用のHuluアプリを提供開始、同アプリを使って、PS Vita上でHuluが視聴可能になる。

PlayStation Vita版「Hulu」のトップページ

 Huluは、Huluアプリが搭載されているテレビやパソコン、タブレット、スマートフォンなど様々なデバイスで視聴可能な月額933円の動画配信サービス。2013年12月からPlayStation Vita TV(PS Vita TV)が対応していたが、「対応要望がいちばん多かった」(HJホールディングス プロダクト部 福田部長)というPS VitaでもHuluが視聴可能になった。

 基本機能やユーザーインターフェイスは、PlayStation 3(PS3)版やPS Vita TV版と共通で、「マストヘッド」と呼ばれる部分のイチオシ番組に加え、映画やテレビ番組を「新着」、「人気」、「ジャンル」、「地域」、「スタジオ」などの順で検索できる。また、視聴履歴や嗜好の似たユーザーの視聴動向などからユーザーにおすすめ番組を紹介するレコメンド機能も備えている。

「新着」、「人気」などを縦スクロールで選択
人気のテレビ番組
検索にも対応
タッチパネル操作が可能

 Vita版とVita TV版の大きな違いは「タッチパネル操作」。Vitaの操作ボタンだけでなく、5型液晶/有機ELディスプレイを使って、タッチ操作で決定やスクロールなどが行なえる。なお、Vitaの背面タッチパネルには対応していない。Vita版Huluアプリだけで、新規会員登録が行なえる。

 画質は最高720pで、HD画質での視聴が可能。再生動画画質はインターネット環境に応じて自動調整される。テレビに出力するVita TVのほうが、Vitaよりも最高ビットレートが高くなっているとのこと。なお、Vita対応にあわせてVita TVアプリのパフォーマンス改善も図られている。

字幕切替も可能となっている

引き続きマルチデバイス対応強化

 今回PS Vitaに対応した理由は、「対応要望が最も多かったため」(HJホールディングス プロダクト部 福田部長)。3DSに対応した時や、Vita TVに先行して対応した際にも、「それよりPS Vitaを」という声が多く寄せられたという。

 PlayStation 4(PS4)やXbox Oneなどの最新ゲームプラットフォームへの対応は、「検討はしているが未定」とのこと。28日から日本発売されたGoogleのChromecastについては、「対応したい。前向きに検討しています」とした。

 Vita対応によりゲームやモバイル、テレビなどマルチデバイス対応を強化しているHuluだが、こうした対応機器の拡大が解約率の低下にもつながるのだという。特にPS3などのプレイステーション系やApple製品のユーザーは、多くのデバイスでHuluを利用しており、多くのデバイスを使う人のほうが利用時間も長く、Huluを使い続けるため、マルチデバイス対応には今後も力を入れていくとする。

 なお、米Huluは日本におけるHuluビジネスを日本テレビに売却。4月から日本テレビ傘下のHJホールディングスが、米Huluからライセンスを受ける形で事業展開している。売却発表直後には、「日本テレビ傘下となることで、他の放送局やコンテンツホルダがコンテンツ提供をやめるのでは? 」と危惧されたものの、そのような事例は「一件もない(PR&コミュニケーション部 江原槙子 シニアマネージャー)」とのこと。5月28日現在約13,000コンテンツを揃えているほか、日本テレビとの連携による見逃し番組配信なども強化していく。

(臼田勤哉)