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ラトック、iPhoneとLightning直結でDSD対応。AK&ソニーのバランス接続対応ポタアン

 ラトックは、iPhoneとLightningで直結でき、ヘッドフォンのバランス駆動にも対応するDAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプ「REX-KEB03」を4月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は41,481円前後。

DAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプ「REX-KEB03」

 入力端子として、光デジタル×1と、USB×1を装備。USB入力は、iPhone/iPad/iPodとLightningケーブルで直結できるほか、Android端末のXperia Z3/Z2 Tablet、ウォークマンのNW-ZX1/NW-F880シリーズ、USB Audio Class2(High-Speed)対応のAndroidデバイス、Windows PC/Macとのデジタル接続が可能。

 Xperia Z3/Z2やその他のAndroid端末と接続する際は、アンプに同梱する専用ケーブルを利用。ウォークマンの場合は、ソニー純正のUSB変換ケーブル「WMC-NWH10」を利用する。

背面の入力部分
前面。バランス出力も備えている
各機器との接続イメージ

 DACとしては、DSD128(5.6MHz)や、リニアPCMの384kHz/24bitまでをサポート。光デジタル入力は192kHz/24bitまでに対応する。

 iOS機器と組み合わせる場合は、ハイレゾ楽曲の再生に対応したONKYO HF Player有料版などが必要。Xperia Z3/Z2 Tablet以外のAndroid OSのデバイスの場合は、USB-OTGケーブルも必要。

 DACは、ESS ES9018シリーズの低消費電力版「ES9018K2M」を搭載。80MHzクロックによるESS独自のジッタ除去アルゴリズムやデジタルフィルタを使用している。

 2個の独立した高精度水晶発振モジュール(22.5792MHz/24.576MHz)も搭載。USBから入力されたデータを正確にI2S信号へ変換し、DAC部に供給するという。DACから出力された音楽データは、I/V変換の後ヘッドホン出力まで左右独立のフルバランス構成回路を経由する。

 ヘッドフォン出力も多機能で、ラトックが推奨している2.5mmのミニミニジャック×2でバランス駆動を行なう「RALモード」のほか、同ジャックの右チャンネルのみに、2.5mm 4極のバランスケーブルを接続、Astell&Kern AK240/AK120IIなどで採用されている方式と同じ「AK互換モード」も利用可能。

 また、ソニーのヘッドフォン「MDR-1A」などでは、バランス駆動させるために純正の専用ケーブルが発売されている。このケーブルの入力端子はステレオミニ×2本になっているが、この入力端子を、別売のソニー製アダプタ「PC-262S」×2を用いて、2.5mmのミニミニ端子に変換する事で、「REX-KEB03」から「MDR-1A」などをバランス駆動できる。

 これらバランス出力用端子に加え、シングルエンドの3.5mmステレオミニヘッドフォン出力も1系統備えている。

 バランス出力向けには、TI製「TPA6111」というオペアンプをフルバランス構成によるBTL接続でL/Rそれぞれに使用。チャンネルセパレーションに優れ、左右独立したヘッドホンアンプにより、接続されたイヤホン/ヘッドホンのクロストーク特性や分離感、定位感、表現力が向上するという。

 シングルエンド出力向けには、専用アンプのTI製「TPA6138A」と独立したアナログフィルタを搭載。双方のヘッドホン出力回路には、出力コンデンサを使用しないOCL回路を使い、豊かな低域と全帯域で誇張のない自然な音質を目指している。

 出力は、2.5mm モノラル×2端子が131mW×2ch(22Ω負荷)、2.5mm 4極×1端子が1.7Vrms/131mW×2ch(22Ω負荷)、3.5mmステレオミニ×1端子が、1.62Vrms/38mW×2ch(68Ω負荷)。3,000mAhのリチウムイオン充電池を搭載。光入力モード、バランスイヤホン接続時で約14時間の連続再生が可能。USB入力では約13時間。充電時間は約5時間30分。

 外形寸法は69.2×126×23.4mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約260g。

(山崎健太郎)