三菱、“2ステップ録画”が可能な新Blu-rayレコーダ

-「オートカットi」も機能向上。実売12万円


8月1日発売

標準価格:オープンプライス


 三菱電機株式会社は、Blu-ray Discレコーダ「REALブルーレイ」の新モデル「DVR-BZ130」を8月1日より発売する。320GB HDDを搭載し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は12万円前後の見込み。

 新デザインのリモコンを採用し、“使いやすさ”の向上を図ったBlu-ray Discレコーダ。BDビデオ再生対応のBD-R/REドライブを搭載し、HDD容量は320GB。HD解像度のままMPEG-4 AVC/H.264での長時間録画にも対応し、最長5.5倍(AEモード)の長時間録画が可能という。

DVR-BZ130新リモコン発表会でも新リモコンを訴求
リモコンのフラップ下にスキップボタンなどを装備している従来モデルのリモコン(左)との比較

 よく使うボタンだけを表面に配置し、使用頻度が少ないボタンについては、上部/下部のフラップの下に配置した二重構造のリモコンを新開発。ボタン表記も「予約する(番組表)」、「見る」など、機能名を直感的に分かりやすい表現に改めて、予約する(番組表)から決定ボタンを押すという2ステップだけで、番組予約が可能となるシンプルな操作体系を実現した。従来モデルでは、HDDに切り替えて番組予約後、時刻などを確認して「予約確定」で、決定ボタンを押すなど4ステップかかっていたことから、よりシンプルな録画を可能とした。

 また、番組再生についても「見るボタン」、「番組選択」の2ステップを実現。従来はHDDから切り替え後、再生リストから再生方法選択など、合計4ステップの操作が必要だった。


リモコンの操作性2ステップで番組再生
BD/DVDドライブ部

 地上/BS/110度CSデジタルダブルチューナと地上アナログチューナを搭載し、デジタル放送の2番組同時録画も可能。なお、AVC録画対応は1系統のみで、2番組同時録画時は1系統はDRモードとなる。

  HD画質の記録モードとして、デジタル放送をMPEG-2 TSのまま録画できる「DR」と、AVC記録のAF、ANとAE(4.2Mbps)を用意。BD-Rは最大6倍速、BD-REは2倍速ディスクに対応する。DVD-R/RW記録にも対応し、HDDに録画した番組を、AVCモードでHD解像度のままDVD-R/RWにダビングできるAVCRECも可能。また、SD解像度/MPEG-2 の記録モードとしてXP/SP/LP/EPの各モードも用意している。

 CMを含んだ番組をHDDに録画して再生する際に、本編、もしくはCMのみを順次再生できる「オートカットi」も搭載。2番組録画時にもオートカットiを利用可能で、番組/CM部分だけをBDやDVDにダビングできる。新たにオートカットiでもレジューム再生が可能となったほか、複数の番組の番組部分やCM部分を一度にダビングできるようになった。


初期状態では、録画リストでオートカットi(ハサミマーク)が選択される

 「オートカットi」の精度も向上させ、CMを自動カットした番組再生が楽しめる。また、「見る」ボタンで再生リストを呼び出した場合、初期状態で「オートカットi」再生が選択されているため、特に意識することなく、自動でCMをスキップして視聴できる。録画リストの「ハサミ」マークがオートカットi、「ボール」のアイコンがハイライト再生、「すべて」がオートカットi適用前の録画番組となる。もし、オートカットi(初期状態)で誤って本編がCMと認識されてカットされた場合は、「すべて」から再生する。

 スポーツ番組の盛り上がりシーンだけを連続再生できる「見どころ再生(スポーツ)」や音楽番組用の「見どころ再生(音楽)」も備えており、番組のハイライト部分だけを簡単に再生できる。番組をCM部などで7分割して、見たいシーンを容易に検索できる「シーン検索」機能も装備した。


見どころ再生も装備シーン検索も装備見どころ再生/シーン検索の概要

 EPGは最大19ch/12時間表示が可能で、EPGを利用した録画予約に対応。ユーザーの傾向や好みにあわせて自動録画する「おすすめ自動録画」も搭載。SDメモリーカードスロットとUSB端子を備えており、デジタルカメラの写真やAVCHDビデオ映像をHDD にダビングし、BD/DVDディスクに書き出しできる。

背面

 同社製液晶テレビ「REAL」とのHDMI連携機能「REALINK」も装備。テレビのEPGからレコーダの予約内容を確認できる「録画予約状況確認」や、レコーダのHDD残量などのメッセージをテレビ画面に表示する「レコーダーの状態お知らせ」機能も備えている。

 HDMI出力端子を装備し、24p出力やDeep Colorにも対応。HDMI以外の出力端子は、D4×1、コンポジット×1、光デジタル×1、アナログ音声×1。入力端子はS映像とコンポジット、アナログ音声を各×2系統装備する。

 消費電力は約32W。外形寸法は430×314×58mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.4kg。


■ 「ユニ&エコ」、「お客様視点の自信作」をアピール

リビング・デジタルメディア事業本部 家電事業部 田代事業部長

 三菱電機 リビング・デジタルメディア事業本部 家電事業部の田代正登事業部長は、「当社の商品開発の基本方針が“ユニ&エコ”(ユニーバーサルデザイン&エコロジー)。白物が中心と思われているかもしれないが、AV商品でもユニ&エコの視点で開発していく」とし、新REALブルーレイの開発コンセプトを紹介した。

 また、「エコポイントの影響もあり、薄型テレビの市場が伸びているが、それにやや遅れてBlu-rayレコーダも伸びるだろう。ただ、これからのユーザー層は一般の方が増えてくる。“プロ仕様”ではなく“使いやすさ”、当社が得意とするユニ&エコで勝負できる。独自の“気のきいた使いやすさ”を追求していく」と使いやすさへの取り組みをアピールした。


三菱電機 京都製作所 阿部所長

 京都製作所の阿部正治所長は、「レコーダ利用者の約80%は録画/再生機能だけを主に利用している」とのユーザー調査を紹介。レコーダ操作についても「難しい(21%)」、「やや難しい(33%)」など、困難に感じている人が多いとする。そのため、「簡単に操作できる」、「たっぷり録って、要領よく見る」の2点をコンセプトとし、DVR-BZ130を開発したと説明。「お客様視点を追求した自信作です」とアピールした。

 また、現在の同社BDレコーダは、「DVR-Z130」の1モデル展開となるが、「秋の製品も開発中で、近いうちに紹介できる予定です」と語った。


レコーダの操作を“難しい”と感じている人が過半数使いやすさを追求し、DVR-BZ130を開発

(2009年 7月 21日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]