「電子テレビジョンの開発」がIEEEマイルストーンに認定

-ビクター元副社長故高柳健次郎氏の研究。静岡大学が受賞


故高柳健次郎氏

11月12日発表


 日本ビクター株式会社は12日、浜松高等工業学校(現・静岡大学)元教授で、日本ビクター元副社長の故高柳健次郎氏(1899~1990)の「電子式テレビジョンの開発、1924-1941年」が、電気・技術者団体のIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers. Inc)より、「IEEEマイルストーン」に認定され、静岡大学が受賞したと発表した。

 IEEEマイルストーンは'83年に制定され、電気・電子技術や関連分野において、歴史的に著しい業績を残し、社会に大きく貢献した事業に与えられる賞。日本でのIEEEマイルストーン認定は今回で11件目で、日本ビクターは'06年のVHSビデオ開発で受賞している。

 高柳氏は1924年に浜松高等工業高校において、テレビジョンの研究開発を開始。1926年12月25日にブラウン管に「イ」の字を映し出し、1935年には全電子方式によりテレビジョン放送を行なった。

 今回の受賞は、高柳健次郎氏がテレビジョンの開発の初期における先駆者の一人であったこと、ヨーロッパやアメリカと独立になされたその研究、特許、論文、教育により日本のテレビジョンおよびその関連産業が世界のリーダーへと成長する基礎を形成したことなどが認められたものとしている。

IEEE マイルストーン銘版1926年にブラウン管に映された原版の「イ」の字

(2009年 11月 12日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]