ソニー、AVCHD再生対応のデジタルフォトフレーム

-実売4万の10型、3万の8型。HDMI出力装備


10.2型モデル。ブラックとシルバーを用意する

 ソニーは、デジタルフォトフレーム「S-Frame」の新モデルとして、AVCHD動画ファイルの再生にも対応したXRシリーズ2モデルを11月26日に発売する。10.2型の「DPF-XR100」と、8型の「DPF-XR80」で、価格はどちらもオープンプライス。店頭予想価格は10.2型が4万円前後、8型が3万円前後。カラーは両モデルともブラックとシルバーを用意する。

 パネル解像度は10.2型(有効表示画面サイズ9.6型)が1,024×600ドット、8型(同7.6型)が800×480ドット。アスペクト比は16:10。視野角は上下/左右各160度。ARコートと特殊樹脂で写り込みや輝度ロスを減少し、コントラストを改善したという「TrueBlackディスプレイ」を採用している。

 最大の特徴はAVCHD動画再生の対応。デジタルカメラでAVCHD撮影が可能なモデルが増加したこと、また、AVCHDを再生するにはBDプレーヤーやレコーダ、ある程度のスペックのPCなどが必要になることから、“ハイビジョン動画をより手軽に楽しめるツール”としての役割も考慮し、開発された。本体液晶に表示するほか、HDMI出力も備え、テレビなどに出力する事もできる。

8型モデル。こちらもブラックとシルバーを用意

 AVCHD動画を記録したメモリーカードを挿入し、静止画のようにHD動画をそのまま再生・表示できる。AVCHD LiteやMotionJPEG、MPEG-1などの再生も可能。早送りや巻き戻しにも対応する。なお、両モデルとも2GBの内蔵メモリを持っているが、HD動画の容量が大きいため、動画ファイルをメモリーカードから本体メモリへのコピーすることはできない。ただし、PCとUSB接続した場合、内蔵メモリへのコピーは可能。

 制限として、AVCHDの動画ファイルは1つのファイルサイズ上限が2GBとされ、長時間の動画も複数の2GBファイルに分割されて構成されているが、XR100/80では、それを1つの動画として繋げて再生する事はできない(AVCHDビデオカメラや対応デジカメの再生は複数ファイルを繋げて再生している)。そのため、長時間動画の場合は2GBごとに続きのファイルを選択・再生するという使い方になる。


ホワイトモデルブラックモデル上から見たところ

 音質も追求しており、ステレオスピーカーを装備。ウォークマンなどで培ったオーディオ技術を投入し、スピーカーの出力を理想的な特性に最適化しているという。さらに、ユニットは背面に搭載しているが、あたかも前面から音が出ているように再生する技術や、原音をアナログからデジタルに変換する過程で発生する、音の出るタイミングのズレを改善する機能なども盛り込んでいる。

 再生対応音楽フォーマットはMP3/AAC/WAV。音楽をBGMにスライドショー表示を行なう「音フォト」機能も使用でき、音楽ファイルを内蔵メモリにコピーして使用する。ファイルは上限40曲まで保存可能。

 なお、動画と静止画を交えたスライドショー再生も可能で、動画ファイル再生中も、静止画から連続してBGMを流し続ける事が可能。再生音を動画音とBGMで選択できる。XRシリーズ以外は動画再生中は動画の音だけ再生される。

側面背面にあるカードスロット部分背面。パンチングシートで被われ、スピーカーの存在をさりげなく主張するデザインとなっている

 スライドショーは従来モデル、X1000/800シリーズから3パターンを追加。時計やカレンダー表示も行なえ、パターンのリニューアルも行なわれている。フロントガラスは端面まで延長され、メタルフレームとのコントラストを持たせている。背面はパンチングシートで被われ、スピーカーの存在をさりげなく主張するデザインとなっている。

 対応する画像形式はJPEG、BMP、TIFF。SRF、SR2、ARW形式のRAW画像の簡易表示(RAWサムネイルを表示)も可能。対応メディアはメモリースティック/デュオ/PROデュオ/PRO-HGデュオ、CF、SD/SDHC/SDXCメモリーカード、MMC、xDピクチャーカード。USB端子はAタイプ、mini Bタイプを備えている。

 設置向きに合わせて表示方向を自動変更する、縦横自動感知センサーも装備。外形寸法と重量、最大消費電力は、DPF-XR100が約280×28.2×191mm(幅×奥行き×高さ)、約940g、12.6W。XR80が約236×28.2×162mm、約700g、11.5W。リモコン、壁掛けユニット、ACアダプタなどが付属する。

サムネイル表示の画面。動画ファイルを選択しているところ付属のリモコン

(2010年 10月 14日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]