アップル、日本でiTunes in the Cloud開始
-iTunes購入曲をiCloud経由でiOS/PC同期
iTunesで購入した音楽などを、複数のiOSデバイスやパソコンで自動同期 |
アップルは22日、日本国内において「iTunes in the Cloud」のサービス提供を開始した。
iTunes in the Cloudは、iTunesで購入した音楽などを、複数のiOSデバイスやパソコンで自動同期させる機能。iCloudに繋がったApple製品でiTunesで購入したコンテンツを共有できる。
対応機種は、iOS 4.3.3以降を搭載したiPhone 3GS以降、第3世代以降のiPod touch、iPad/iPad 2、iTunes 10.3.1以降を搭載したMacまたはWindowsパソコン。
これまでiCloud経由の同期は、日本からはアプリ/ブックのみに制限されており、音楽には非対応だった。今回音楽の同期に対応したことで、iTunesで購入した楽曲をiCloud上で管理し、iCloudを介して任意のiOS端末やiTunesでダウンロード可能になる。
iTunesのナビリンク部に「購入済み」ボタン | ミュージックを選択し、iCloudからiTunesに購入済み楽曲をダウンロード |
iTunesのStore設定画面の自動ダウンロードに「ミュージック」が追加 | iOSの設定画面 |
iTunesやiOSのiTunes Store設定画面に新たに「ミュージック」が追加される。これを設定することで、MacやWindowsのiTunesでは、iTunes Storeの「購入済み」をクリックすると、新たに「ミュージック」が追加され、購入履歴からiTunes内に無い楽曲が表示される。ここでiCloudアイコンをクリックすると、楽曲をダウンロードできる。
iOSデバイスでも、[設定]-[Store]に、新しく自動ダウンロード項目として「ミュージック」が追加され、新しく買った曲は、無線LANまたは3G経由(モバイルデータ通信)で自動ダウンロードされる。
なお、現時点では日本ではiTunes Matchには対応していない。iTunes Matchは、iTunesで購入した楽曲以外まで同期を広げ、自分のiTunesに登録されている楽曲と、iTunes Storeで販売されている楽曲のリストを突き合わせ、“マッチ”したものは「その人がiCloudで再生可能な曲」として、iCloud上のライブラリに追加する有料サービスで、米国などで展開している。
■ 3Gでのダウンロードや着信音設定、コンプリート・マイ・アルバム
Mastered for iTunes |
iTunes Storeの機能も拡張。新たに無線LANだけでなく、3Gネットワークでの楽曲ダウンロードに対応した。また、多くの楽曲をDRMフリー/256kbps AACのiTunes Plusでの配信とした。
iTunes Storeでの着信音配信を強化、iPhoneのiTunes Storeで着信音や通知音を購入し、連絡先に登録している人ごとに着信音などを設定できる。また、iTunes専用にマスタリングを行ない、サウンドエンジニアが意図したとおりの音で楽しめるというMastered for iTunesアルバムの提供も開始した。
さらに、アルバム全曲を差額だけでダウンロードする機能も追加。iTunes Storeで一部の曲だけを購入したあとに、アルバム全部が欲しくなった場合に「コンプリート・マイ・アルバム」機能が利用できる。これにより、すでに購入した曲の金額がアルバムの価格から差し引かれ、差額だけでアルバム全曲を購入できる。
着信音/通知音 | 着信音 |
(2012年 2月 22日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]