スマホで操作するヘリ「AR.Drone」が720p撮影対応に

-飛行視界を見ながら操作。宙返りや自動操縦も


プロペラを保護するタイプのハルを取り付けたところ

 パロットは、スマートフォンやタブレットから操作ができ、飛行中の映像を720pで撮影できるラジコンヘリコプター「AR.Drone 2.0」を6月に発売する。価格は未定で、後日発表予定。

 「ハル」と呼ばれる外装パーツに対応し、機体を保護。素材はFPP。屋外飛行用に、3色のハル(オレンジ/黄色、オレンジ/緑、オレンジ/青)を用意。風の抵抗を減らすことで操縦性と安定性が向上するという。さらに、屋内飛行用に、プロペラを保護するタイプのハルも用意される。

オレンジ/黄色オレンジ/緑オレンジ/青

 スマートフォンやタブレットに専用アプリをインストールし、無線LANを介して操作できるヘリコプター「AR.Drone」の新モデル。

 新モデルでは、ヘリコプターに搭載しているカメラの性能が向上。MPEG-4 AVC/H.264、1,280×720ドット/30fpsで飛行中の視界を録画できる。カメラで捉えている映像をストリーミングでスマートフォン/タブレットに送信する事もでき、「AR.Drone 2.0」のコックピットにいるような気分で操作ができる。JPEG静止画撮影にも対応する。

 録画や静止画保存はスマートフォン/タブレット側で行なえるほか、本体のUSB端子にUSBメモリを接続し、そこに保存する事もできる。

4基のプロペラを搭載しているUSB端子にUSBメモリを接続し、録画ファイルを保存できる実際に飛ばしているところ

 デバイスを傾けることで、AR.Droneの進行方向を制御。画面から指を離すと自動的にホバリングする。内蔵したセンサーで、離着陸も手軽に行なえ、初心者でも操作しやすいとしている。新たに宙返り機能も備え、画面のダブルタップで高速スピンする。なお、自動操縦機能も備えている。操作距離は50m。

 アプリ「AR.FreeFlight 2.0」は、AppStoreとGoogle Play(旧Androidマーケット)から無償でダウンロード可能。前述のように録画/静止画撮影ができるほか、撮影した動画/静止画の閲覧や、YouTube/Picasaへのアップロードもできる。

 単なる操縦だけでなく、シューティングゲームのような画面で操縦する事もでき、「AR.Drone」向けのアプリやゲームにアクセスできる「Parrot AR.Games」メニューも用意されている。対応アプリの開発はオープンなプラットフォームになっている。

 他にも、「AR.Drone」のコミュニティ仲間と情報交換できる「AR.Drone Academy」も近日提供予定。仲間のフライトビデオの視聴や、高さ・スピード・時間・場所などの飛行記録にアクセスできる

 機体を安定して飛ばすために、3軸方向の加速時計、3軸のジャイロ、3軸の磁気センサー、気圧計を搭載。2つの超音波センサーにより、6mまでの飛行高度を分析する。さらに、気圧センサーを搭載した事で、垂直方向の安定性が向上。期待の底面に2個目のカメラを搭載しており、画像比較システムを使い、機体のスピードを計測する。

飛行イメージ

 本体にはビデオ用に800MHzのDSPを搭載。TMS320DMC64x付属の1GHz 32bit ARM Cortex A8プロセッサを採用。メモリは200MHzの1Gbit DDR2 RAM。無線LANはIEEE 802.11b/g/nに対応。OSはLinux 2.6.32。

 プロペラは4基搭載。電源はリチウムポリマー電池を使用。筐体にはカーボンファイバー・チューブや、ナイロン繊維を含んだプラスチックパーツなどを採用。パロットのWebから修理用部品などを購入する事もできる。

【AR.Droneの飛行デモ動画】

 


(2012年 5月 23日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]