NHKのロンドン五輪サイトに3億3,900万アクセス

-ライブ配信は7割が「今後も利用したい」


ロンドンオリンピック(7月27日~8月12日)

 NHKは、6日に開催した松本正之会長の記者会見において、ロンドンオリンピック(7月27日~8月12日)における競技映像のインターネット配信の利用状況と、利用者アンケートの集計結果を発表した。

 特設サイトには、大会期間を中心に3億3,900万以上のアクセスが集まり、アンケートに答えた利用者の6割がライブストリーミング配信を視聴したと回答。複数回答による「よく利用したコンテンツ」でもライブストリーミングが首位に挙がっている。

 NHKの特設サイトではライブ配信の他に、競技結果やダイジェスト動画なども提供。サイト利用者を対象としたアンケート(集計期間は7月23日~9月2日)には5,043件の回答が寄せられ、特設サイト全体について26%が「大変満足」、50%が「まあまあ満足」と回答。「よく利用したコンテンツ」(複数回答)は、「ライブストリーミング」が首位で、「放送予定」や「競技日程」も上位に挙がった。閲覧した端末別で最もよく利用したコンテンツを見ると、パソコンでは「ライブストリーミング」が2,000件近くで、スマートフォンやタブレットでは「放送予定」が500件近くとなっている。

 ライブストリーミングに関するアンケートでは、60%が「視聴した」と回答。1回あたりの視聴時間は、2時間以上が23%、1時間~2時間未満が24%、10分~1時間未満が37%だった。また、今後の利用については、「ぜひ利用したい」が49%、「利用したい」が20%で、7割程度が今回のNHKによるライブ配信に対して、肯定的な回答を行なっている。

特設サイトの総合的な満足度(NHKのアンケート結果)よく利用したコンテンツ(同)ライブストリーミングに関する回答(同)

 松本会長は記者会見で、特設サイトの放送予定や競技日程がよく利用されていることから「テレビの視聴につなげる効果があったのではないか」と述べ、ライブストリーミングの実施結果については「よく見ていただいたと思う」と評価した。2010年の冬季バンクーバー大会の際に実施したライブストリーミングでは、配信規模は違うものの、アクセス数が25万件余りだったが、「今回はその100倍程度になっているので、社会の流れや視聴環境の変化を示したものだと思う」と述べた。今後の実施は未定だが、視聴者の要望の高さを受け止め、参考にしたいとしている。

 NHKのライブストリーミング配信は、NHKが申請した「オリンピックロンドン大会に係る一部の競技の生中継映像をインターネットを通じて一般に提供する業務」に対し、総務省が6月13日に認可。これにより、地上波で放送されない競技種目の生中継映像を、国内限定でNHKの特設サイト上において配信することが可能になったという経緯がある。

 また、NHKオンデマンドでは、ロンドン五輪の放送中継映像を日別・競技別に編集して、全193本(総配信時間は291時間50分)の動画を配信している。TVサービスの視聴数を除く、PCサービスでの総視聴数は90,831(9月5日現在)だった。視聴数順では、「開会式」が7,927で首位となり、2位が「体操 男子・個人総合・決勝」で3,329。3位は「閉会式」で2,727、4位が「サッカー 男子・予選 日本対スペイン」で2,590、5位が「バレーボール 女子・準々決勝 日本対中国」で2,345。

 NHKオンデマンドのロンドンオリンピック映像の配信は9月11日までとなっている。


(2012年 9月 7日)

[AV Watch編集部 庄司亮一]