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パナソニック、ナビの分岐情報などを透過表示するHUD

SDナビと連携。ナビは準天頂衛星みちびき対応

フロントインフォディスプレイの表示イメージ

 パナソニックは、カーナビ「ストラーダ」CN-R500/R300シリーズ向けに、右左折案内やインターチェンジの分岐情報などを透過表示する、HUD(ヘッドアップディスプレイ)「CY-DF100D」を10月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は6万円前後。パナソニックでは「フロントインフォディスプレイ」と呼んでいる。

 組み合わせるナビの新モデルとして、2DINサイズの地デジ/DVD/CD内蔵SDナビで、180mmコンソール用の「CN-R300D」、200mmのワイドコンソール用「CN-R300WD」を用意。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は各10万円前後。どちらのモデルも、準天頂衛星みちびきに対応し、自車位置を高精度に測位できる。

フロントインフォディスプレイ「CY-DF100D」

 ダッシュボード上、ドライバーの目の前に設置するディスプレイ。前方の視界に透過表示を重ねることで、わずかな視線移動で情報を確認できるという。CN-R500/R300シリーズと接続し、利用可能。

 表示する情報は、ナビと連動した右左折する交差点、インターチェンジの分岐、有料道路の料金所案内、VICSから受信した交通規制の情報など。

 ナビ本体と分離したディスプレイであるため、例えば同乗者がナビを操作し、音楽再生やラジオのチューニングなどを行なっている場合でも、インフォディスプレイ側ではルート案内を中断することなく継続できる。

フロントインフォディスプレイ「CY-DF100D」
設置イメージ

 画面の解像度は240×480ドットで、光源にはLEDを使用。照度センサーを備え、周囲に合わせて表示の明るさを自動で調整する。外形寸法は114×93.5×50mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約202g。コンバイナユニットは160×49×94mm(同)で、約107g。マルチエクスパンドユニットは160×108×30mm(同)で、約505g。NTSCのコンポジット映像入力を備える。

SDナビ「CN-R300D/CN-R300WD」

SDナビ「CN-R300D」

 市販のAV一体型ナビで業界初となる、準天頂衛星みちびきに対応。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、GPSを補助/補強する目的で実証実験を進めている衛星測位システムで、GPS衛星からの電波を受信しにくい、山間部やビル街でも、衛星からの電波を受信しやすい点が特徴。これにより、自車位置をより高精度に測位できるという。また、地図上の文字の書体をより見やすいフォントに変更し、フルスクリーンマップ表示と組み合わせることで、地図の視認性が向上したとする。

 地図縮尺の変更やメニュー画面の操作などをタッチパネルで操作できる「モーションコントロール」を採用。画面の右側にナビ操作系ボタン、左側にオーディオ操作系ボタンをまとめた「ツートップメニュー」を採用し、メニューに表示するボタンはカスタマイズできる。

 AV機能として、スマートフォン向けの専用ランチャーアプリ「Drive P@ss」と連携可能。スマートフォンの音楽/動画をナビから再生できる。ナビ自体にも、音楽CDをSDメモリーカードにリッピングする機能や、iPod/iPhoneと有線接続し、内部の音楽/動画データをナビから再生する機能を備えている。

 ディスプレイは7型で、解像度は480×800ドット。HDMI入力も装備。地上デジタルチューナはワンセグ受信にも対応。B-CASカードを使用しない、ソフトウェアCASのRMP方式を採用している。

 地図用のデータは、付属の16GB SDHCカードにロットに収録。Webからユーザー登録やアンケートへの回答をすると、更新地図データを3年分ダウンロードできる。

 ITSスポットサービス(DSRC)と連動し、リアルタイムに配信される広域な高速道路交通情報や安全運転支援情報を、音声や画像で案内。必要な情報がタイムリーに得られるという。DSRC車載器に搭載のETC機能と連動する事で、料金の音声案内や料金履歴表示も可能。

 広い範囲の道路交通情報を反映したルート探索も可能になり、遠方の高速道路で発生した渋滞・規制の情報もリアルタイムに探索ルートへ反映。渋滞回避ルートを再探索した際、新ルートと旧ルートを比較表示でき、到着時間の違いが一目でわかるようになっている。

(山崎健太郎)