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【IFA 2013】Samsung、ハイレゾ対応GALAXY Note IIIや4K湾曲有機ELテレビ

5日に行なわれたプレスカンファレンス

 Samsung Electronicsは、ドイツ・ベルリンで9月6日~11日(現地時間)に行なわれる「IFA(国際コンシューマエレクトロニクス展) 2013」に合わせて、新しいAndroid端末「GALAXY Note III」などのモバイル製品や、画面が湾曲した4K解像度の有機ELテレビなど、多数の製品を発表した。開幕に先駆けて、同社ブースに展示されていた新製品をレポートする。

 僚誌ケータイWatchがレポートした通り、Samsungは現地時間の4日にプレス向けイベント「Unpacked」を開催。5.7型の「GALAXY Note III」や、腕時計型の端末「GALAXY Gear」などを発表した。また、翌日5日のIFA会場におけるプレスカンファレンスでは、4K解像度(3,840×2,160ドット)の有機ELテレビなどを発表した。

GALAXY Note IIIはハイレゾ再生対応。腕時計型のGALAXY Gearも

GALAXY Note III(右)と、GALAXY Gear(左)

 2011年から始まった、スマートフォンとタブレットの中間サイズを特徴とする「GALAXY Note」の第3弾モデル。内蔵フラッシュメモリ32GBと64GBのモデルを用意し、140カ国以上で9月25日より発売。米国では今年後半の発売としている。

 有機ELディスプレイ「Super AMOLED」は、現行モデル・GALAXY Note IIの5.5型から、5.7型に拡大し、解像度もフルHD(1,920×1,080ドット)に高精細化した(Note IIは1,280×720ドット)。OSはAndroid 4.3を搭載する。

 GALAXY Noteシリーズの特徴である「S Pen」での手書き入力も可能。「Action Memo」機能により、手書きの操作で、電話の発信やインターネット検索、ToDoリストの保存といった特定の操作が行なえるほか、「Scrapbook」では、Web上の様々なコンテンツを保存可能。また、「Pen Window」機能は、S Penの操作でアプリを小さなウィンドウで開き、マルチタスク動作が行なえるというもの。手書きメモの新「S Note」は、チャットにも利用できるほか、Evernoteとの同期も可能。

 大画面を活かした「My Magazine」は、ニュースやSNS、エンタメコンテンツなどを、雑誌風のレイアウトでまとめてチェックできるもの。Facebook閲覧アプリなどを提供しているFlipboardとの協力により実現している。

GALAXY Note III
S Penでの手書き
背面には、レザーのような手触りのカバーを備えている

 動画再生機能は、MPEG-4 AVC/H.264やVC-1、WMV 7/8、VP8、HEVCコーデックなどをサポート。フルHD/1080pや、それを超えるサイズの動画も再生可能としている。音楽は、MP3/AAC/WAV/WMAなどのほか、FLACにも対応。最高24bit/192kHzのハイレゾ音楽も再生可能としている。NFC/Bluetooth 4.0も搭載する。外形寸法は151.2×79.2×8.3mm(縦×横×厚さ)、重量は168g。バッテリ容量は3,200mAh。

 腕時計型端末の「GALAXY Gear」は、800MHz CPUを搭載し、スマートフォンなどのGALAXYシリーズとBluetooth 4.0で接続可能。GALAXY Note IIIと同様に9月25日より140カ国以上で発売される。

GALAXY Gear(写真表示時)
アプリ選択画面
側面にボタンを備える

 時刻表示のほか、接続したスマホの通話やメール、通知の確認などが可能。さらに、スマホの音楽プレーヤー用リモコンとしても動作する。LINEアプリもプリインストールしている。画面は1.63型の有機ELで、タッチ操作のほか、ハンズフリーでの音声に操作も対応。190万画素の裏面照射型センサー搭載のカメラを内蔵し、720p動画撮影も行なえる。

 4GBのストレージメモリを内蔵。電源は内蔵のリチウムイオンバッテリで、容量は315mAh。外形寸法は56.6×36.8×11.1mm(縦×横×厚さ)、重量は73.8g。

腕に着けたところ
カメラを内蔵し、腕に着けた状態で前方の風景を撮影できる

湾曲画面の4K/55型有機ELテレビなど

55型/4Kの湾曲有機ELディスプレイ

 テレビ関連では、4K解像度の55型有機ELディスプレイ「UHD OLED TV」を出展。フルHDの4倍の解像度となる4K/Ultra HDの有機ELパネルを採用し、コントラストの高さや鮮やかな色表現などが特徴。フラット型に加え、画面が湾曲した“Curved”モデルもブースに展示。Curvedモデルは、画面と観る人との距離が中央と端で差がなく、映像に包まれるような没入感が得られることなどを特徴としている。

 液晶の4K対応モデルでは、65型や55型に加え、85型や98型といったサイズもラインナップ。85型などは、スタンドを兼ねた大型のフレームがデザインの特徴となっている。なお、ブースの説明員によれば、HDMI 2.0には対応しておらず、今回のIFA展示ではUSBメモリから4Kコンテンツを再生しているという。

55型/4Kでフラット型の有機ELテレビ
55型4K液晶テレビ
65型4K液晶テレビ
110型4K液晶テレビ
側面
背面
98型の4K液晶サイネージ

 テレビ以外に、サイネージやPCディスプレイにも4K製品を展開。会場には、縦向きに配置した98型デジタルサイネージの表示デモを行なっており、並べて表示することで171型の映像を表示している。

 PCディスプレイは、同社最大サイズとなる31.5型の4Kモデルを披露。色域はAdobe RGB比99%をカバーしている。ソフトウェアでのキャリブレーションも行なえる。

パソコン用の4K/31.5型ディスプレイ
縦位置のピボットも可能
入力端子部
フルHDの湾曲テレビも展示
透過型ディスプレイのデモ
冷蔵庫などの生活家電の新製品も発表された

(中林暁)