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ゼンハイザー、ワイドレンジ&堅牢性も追求したDJ&モニター向けヘッドフォン「HD8/7 DJ」
(2014/4/1 18:14)
ゼンハイザージャパンは、DJ向けヘッドフォンの新モデル3機種を4月1日に発売した。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格は「HD8 DJ」が44,000円前後、「HD7 DJ」が38,000円前後、「HD6 Mix」が32,000円前後。
DJ・モニター用途を想定した密閉型ヘッドフォン。3機種のいずれもダイナミック型ユニットを採用。共通する特徴として、ケーブルの着脱ができ、左右どちらのハウジングにも接続可能。ケーブルは、3mのストレートタイプと、1.5~3mのカールケーブルの2本を同梱する。入力端子はどちらもステレオミニ。
イヤーパッドはベロアタイプを採用。スペアのパッドも付属する。キャリングケースや標準プラグへの変換アダプタも同梱する。
上位2機種のハウジングは回転式で、片耳モニターが可能。両方のハウジングを回転してヘッドアーム方向に収納し、全体をコンパクトにする事もできる。また、HD8 DJはメタル製のスイーベルリングを備え、耐久性を高めている。また、堅牢性もアピールされており、発表会では1.8mから落下させたテスト映像も上映された。
HD8 DJとHD7 DJの再生周波数帯域は8Hz~30kHz、インピーダンスは95Ω。感度は115dBで共通。ケーブルを省いた重量は、HD8 DJが約287g、HD7 DJが約263g。
HD6 Mixの再生周波数帯域は8Hz~30kHz、インピーダンスは150Ω。感度は112dB。ケーブルを省いた重量は約260g。
ファーストインプレッション
1日には、発表イベントが都内のクラブで行なわれた。その会場で、ハイレゾポータブルプレーヤー「AK240」を使い、短時間だが試聴してみた。
3機種に共通する特徴は、DJ用だけあり、パワフルな低域だ。だが、全モデルでその低域はソリッドで締まりがあり、決して無駄に膨らまない。スピード感があり、心地良い低域だ。最も低価格な「HD6 Mix」でも、凄みのある量感豊かな低域を聴かせてくれるが、アコースティックベースの弦の動きや、ベースラインの躍動感もキッチリ埋もれずに伝わってくる。高域の抜けも良く、全体のバランスも良好。ナチュラルでワイドレンジなベースがあり、そこに低域のパワフルさという個性を少し加えたという印象だ。
「HD7 DJ」にチェンジすると、低域のクオリティがさらに向上、深みが増すほか、高域が若干綺羅びやかで、爽やかなサウンドになる。このモデルも不要な膨らみが無く、音の傾向は「HD6 Mix」と同じ、その延長線上にある上位モデルと感じる。
「HD8 DJ」に交換すると、「HD7 DJ」の高域の硬さというか、若干クセがあった部分が綺麗になくなり、非常にニュートラルな高域が耳に入ってくる。低域の量感、ソリッドさは「HD7 DJ」譲りだが、さらに陰影が深まる。パワフルだがナチュラルさを兼ね備えており、上位機種ならではの大人なサウンドだ。
3機種のいずれも、ソリッドでパワフルな低域を、バランスよく取り込んだワイドレンジサウンドを総括でき、DJプレイだけでなく、音楽を迫力たっぷりに、かつナチュラルに楽しみたいというニーズにもマッチする要注目モデルの登場だ。