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航空機でのBluetoothヘッドフォン利用など、無線機器の規制が9月より一部緩和

 国土交通省は、航空機内における電子機器の使用制限を9月1日より緩和すると発表。特定の機体において、Bluetooth接続のヘッドフォンやマウスなどを使用可能にする。

B787など「区分一」の機体において、9月1日より緩和される規制の内容

 携帯電話などの電子機器は、航空法に基づき航空機内での使用が制限されているが、欧米において航空機内における電子機器の使用に関する方針が変更されたことなどをふまえ、この制限を見直すことを決定。

 主に見直されたのは「電子機器から発射される電波に対する航空機の耐性に応じて航空機を区分し、その区分ごとに使用可能な電子機器と時間帯を拡大する」点と、 「着陸後、滑走路を離脱し誘導路に入った時(誘導路がない空港は、着陸後の滑走が終了し駐機場に向かった時)から、全ての電子機器が使用可能となる」点の2つ。

 携帯電話やパソコン、Bluetoothヘッドフォンなど、動作時に通信用の電波を発射する機器の使用については、航空機の電波への耐性ごとに4つの区分に分けて、それぞれ規制を緩和。

 例えば、「区分一」に属するB787、B777、A380、A320、CRJ100/200、B767(一部を除く)、B737(一部を除く)などへの搭乗時は、携帯電話(機内モードでのBluetooth接続)や、通信用の電波を機内の電子機器同士で無線通信するBluetoothヘッドフォン/マウスなどの機器が常時使用できるほか、携帯電話やパソコンなどを、機内モードにして機内の無線LANに接続可能になる。また、作動時に通信用の電波を発射しないデジタルオーディオプレーヤーやデジタルカメラ、有線のヘッドフォン、GPS受信機、ビデオカメラ、電子手帳なども常時使用できる。

 一方で、航空機外の設備と無線通信を行なうことは9月1日以降もできない。このため、携帯電話などを通常モード(機内モード以外)で使うことなどは従来と同様に禁止される。

 区分二(B767/737の一部、SAAB340Bなど)や、区分三(一部のヘリコプターなど)の場合は、従来と同様にBluetoothヘッドフォンの利用やPC/スマホの無線LAN接続などはできない。

 なお、同じ型式の航空機であっても使用可能な電子機器が異なることがあるため、搭乗する航空会社に問い合わせるよう案内している。見直しの詳細については、国土交通省の公開資料で説明している

制限見直しの概要

(中林暁)