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音楽制作ソフト「SONAR」がDSD対応。ライセンス有料更新で最新版を常に提供

 ティアックは、米Cakewalk「TASCAM Professional Software」ブランドの音楽制作ソフト「SONAR」の新シリーズを2月下旬より順次国内発売する。新機能としてDSDファイルの入出力にも対応し、価格はオープンプライス。通常版は3月上旬発売で、店頭予想価格は上位版から順に「PLATINUM」が61,000円前後、「PROFESSIONAL」が28,000円前後、「ARTIST」が15,000円前後。対応OSはWindows 7/8/8.1。

SONAR PLATINUM

 新たに「メンバーシップ制」を導入したのも特徴で、購入後1年以降は、ライセンスを有料更新することにより常に最新のバージョンアップを受け続けられる。ライセンスが切れてもソフトの使用自体は可能。前述の価格には、1年間のメンバーシップライセンスも含まれている。通常版のほかに、旧バージョンからのアップグレード版を2月下旬よりダウンロード販売し、価格は使用中のバージョンにより異なる。アカデミック版も3月上旬より発売し、PLATINUMが44,000円前後、PROFESSIONALが18,000円前後。

SONAR PROFESSIONAL
SONAR ARTIST

メンバーシップ制で、新機能を逐次追加

 新シリーズから導入された「メンバーシップ制」は、バージョンアップが行なわれる度に新機能を使い続けられるもので、「もう年1回の次期バージョンを待つ必要はない」としている。また、メンバーシップであれば逐次新機能が配信されるため、従来のようにメジャーバージョンアップごとに音楽制作を中断して多くの新機能の操作を習得する場合に比べ、習得にかかる時間を最小限に留め、制作に集中できるとしている。

 ライセンス更新の価格は未定だが、バージョンにより異なる。メンバーシップのライセンスを持つユーザーは、無料のカスタマーサポートを受けられるほか、優待価格でメンバーシップライセンスを更新できる。

 なお、一般的なサブスクリプション型とは異なり、ライセンスが切れてもソフト自体は利用可能。ただし、ライセンスが無いとその後のバージョンアップが行なえない。一度ライセンスが切れた後に、再びメンバーシップに入る場合も、優待価格での加入となる。

DSDの入出力に対応。ボーカル編集の「VocalSync」も

 PLATINUM/PROFESSIONAL/ARTISTの3バージョン共通の新機能として、DSDファイルのインポートとエクスポートに対応。DSDファイルをPCMに変換してミキシングし、DSD方式で書き出してマスター音源にすることが可能。「昨今のハイレゾブームに必須のDSD音源を作ることができるようになった」としている。フォーマットはDSF/DIFFに対応し、2.8MHz/5.6MHz/11.2MHzの入出力が行なえる。

 また、1クリックで各モジュールの並べ替えができるコントロールバーや、16種類のギターアンプシミュレータ、MIDIデータの編集を効率化するスマートツール、チャンネルストリップのFXスタック機能なども新たに搭載した。

 PLATINUMのみの新機能「VocalSync」は、コーラスパートを含む楽曲など、複数のボーカルトラックを簡単な操作でそろえられるという機能。クリップの分割や移動をすることなくタイミングを合わせられる。また、ボーカル処理用のツールを集めた「VX-64ボーカルストリップ」や、Strum Acousticのギター音声プラグイン、フィルタープラグインの「Tone2 Bifilter2」もPLATINUMのみ使用できる。

 その他、3バージョンともにSoundCloudへの直接アップロード機能を備えるほか、YouTubeアップロードはコントロールバーの中に一体化した。鼻歌からMIDIデータを制作できるMelodyneのaudio-to-MIDI機能(ARTISTは非対応)や、ギターアンプのサウンドを再現するアンプモデリングテクノロジーのOverloud TH2なども利用できる。

(中林暁)