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レコーダ単価上昇で「増税の駆け込み影響は終息」。BCN分析
1TB HDD内蔵モデルは4割まで増加
(2015/6/4 17:02)
BCNは4日、レコーダ市場について、'12年〜'15年の市場分析と今後の予測を発表した。レコーダの平均単価は上昇傾向にあるとしており、製品スペックの拡充や、「型落ちモデル」の市場における比率が低下し、新製品にシフトしていることなどが要因としている。
BCNの市場分析は、家電量販店など全国22社のPOSデータを集計したBCNのデータをもとに行なっている。'15年4月のBDレコーダ市場は、台数・金額の伸び率がいずれも前年を3割上回った。消費増税を前に駆け込み需要が発生し、反動減となった'14年4月のデータと比べて、伸び率が上昇。'15年に入ってからは、台数・金額ともに'13年とほぼ同じ水準で推移しており、「駆け込み需要による需要の先食いはほぼ終息した」とみている。
'12年4月〜'15年4月のレコーダ市場における平均単価は年を追うごとに上昇しており、平均単価の上昇要因のひとつとして、内蔵HDDの大容量化やテレビチューナ搭載数の増加など、「レコーダのスペック拡充」を挙げている。
現在、500GB HDDを搭載するモデルは、レコーダ市場の台数比率の約半数を占めており、1TB HDDモデルの比率は2割から4割程度まで増加。ダブルチューナ製品の比率も約6割まで増加しており、こうしたスペック拡充が単価上昇につながっているとみている。
また、市場における新製品比率の増加も単価上昇に影響。新製品が発売された'14年10月は、発売後「12カ月以内」の旧製品(型落ちモデル)の製品構成比が73.5%と最も高かったが、徐々に「6カ月以内」の新製品にシフト。15年に入ると、新製品へのシフトと単価上昇への連動性がより明確になっているとする。
BCNは、「レコーダ市場は'12年をピークに製品数が減少。型落ちモデルの比率は今以上に低下する」と予測。今後の懸念点としては、スペック拡充が行なわれないままの単価上昇やVODサービスの拡大を挙げている。