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ソニー、薄さ58mmのハイレゾ対応サウンドバー。無線スピーカーでリアルサラウンド

 ソニーは、テレビ向けの2.1chオーディオシステム新製品として、ハイレゾ対応の薄型サウンドバーを採用した「HT-NT5」を5月21日に発売する。HDMIやネットワーク機能を備えたサウンドバーと2.4GHzワイヤレスサブウーファで構成し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は8万円前後。

HT-NT5

ハイレゾ/低背/HDRパススルー対応のサウンドバー

 '15年モデル「HT-ST5」の後継で、テレビのトレンドに合わせた4K/HDR映像のパススルー対応としたほか、低背デザインながらハイレゾもサポート。さらに、リアスピーカーをワイヤレス接続できる新サラウンド機能を採用したのも特徴。

 従来モデルも4K映像のパススルーに対応しているが、新たにHDR映像のパススルーもサポートしたことで、HDR対応コンテンツの再生時も、再生機からHT-NT5を経由してテレビに映像出力可能。「4K/HDRコンテンツも一番良い画と良い音で楽しめる」としている。HT-NT5にはHDMIケーブルも1本付属する。著作権保護のHDCP 2.2もサポートする。

HT-NT5
NFCでタッチしてペアリング可能

 ネットワーク機能は、Wi-FiとEthernet、Bluetoothに対応。Google Castもサポートし、対応する音楽配信サービスの曲などをネットワーク経由で聴ける。Bluetoothは送受信の両方が行なえ、対応コーデックはLDACとAAC、SBC。NFCも備え、対応スマートフォンなどとワンタッチでペアリングできる。

 ハイレゾ楽曲にも対応し、WAV(PCM)やAIFF、FLAC、Apple Lossless(ALAC)の192kHz/24bitをサポート。DSD 5.6MHz/2.8MHzはリニアPCMに変換して再生できる。

 グリル非装着時で薄さ5.8cm(装着時6.4cm)の低背デザインを採用し、テレビの前に平置きする方法と壁掛けの2通りに対応。ユニットは、14mm径ソフトドーム2基と、アコースティックサスペンション型の60mm径コーンウーファ1基を左右に装備。ツイータ2基は2つの独立したアンプで駆動し、1基は前面、1基は天面に装備。平置き時は天面のツイータがスーパーツイータとして動作する。壁掛け時は、平置き時の前面ツイータが下を向くため、このユニットを使わずに、平置き時の天面ツイータだけで高域を受け持つ。こうしたツイータの切り替えは、内蔵のジャイロセンサーで判別して自動で行なう。

テレビとの組み合わせ例
グリルを外した状態
ツイータは天面と前面に装備
壁掛け(上)と平置き(下)の両方に対応

 内蔵アンプはデジタルアンプのS-Master HXで、フロント用が75W×2、35W×2、25W×2の3ウェイ。サブウーファは130W。DTS-HD Master AudioやドルビーTrueHDなどのHDオーディオに対応。リニアPCMは2ch/5.1ch/7.1chの再生に対応する。

 バーチャルサラウンド機能のS-Force Pro Front Surroundも搭載。圧縮音源の高音質化機能としてDSEE HXに対応するほか、セリフ明瞭化のクリアボイスを搭載。小音量時の最適化技術サウンドオプティマイザーは常時ONとなる。

 サブウーファ部には160mm径ユニットを搭載。Σ磁気回路によって、原音に忠実な低音再生を実現したという。エンクロージャはバスレフ型。

サブウーファ
サブウーファのユニット

ワイヤレススピーカー追加で4.1chのリア用に

 「HT-NT5」はサラウンド用スピーカーを搭載しないが、別売のワイヤレススピーカーを使用することでリアル4.1chサラウンドに拡張できる。リアスピーカーとして利用できる製品の第1弾は、4月16日にソニーが発売するWi-Fi/Bluetooth搭載モデル「h.ear go(SRS-HG1)」(オープンプライス/実売28,000円前後)。

「h.ear go(SRS-HG1)」2台をリアスピーカーとして使える

 ワイヤレスリアスピーカー接続は、スマートフォン/タブレット用のSongPalアプリを使った「SongPal Link」の新機能「Wireless Surround」により実現。SongPal Linkは、既存の機能として複数の部屋で同時に同じ曲を聴く「Wireless Multi-room」があるが、これに加え、Wireless Surroundと、2台のスピーカーをワイヤレス接続してステレオで聴く「Wireless Stereo」に、6月以降のソフトウェアアップデートで対応する。

 Wireless Surroundは、対応のワイヤレススピーカーを、サラウンド再生のリアスピーカーとして利用可能にする機能。前述のWi-Fi/Bluetooth搭載スピーカー「h.ear go(SRS-HG1)」が同機能に対応している。SRS-HG1を2台用意すると「HT-NT5」のリアスピーカーとして4.1ch環境になる。リアスピーカーと接続する際の伝送フォーマットは非公開。

 リアスピーカー接続は、従来モデルのユーザーからも要望が高く、設置が手軽なサウンドバーでも、ワイヤレス接続でリアスピーカー設置への対応が求められていたという。

 消費電力は、サウンドバー部が約50W、サブウーファ部が約25W。待機時はいずれも0.5W以下。入力端子は、HDMI×3、光デジタル×1、ステレオミニ×1。出力はHDMI×1。

HDMI入出力
Ethernetや光デジタル/アナログ入力部
リモコン

 外形寸法は、サウンドバーのグリル非装着時が1,080×127×58mm(幅×奥行き×高さ)、グリル装着時は高さ64mm。サブウーファは約190×386×382mm(同)。重量は、サウンドバーが約3.2kg、サブウーファが約8.1kg。ワイヤレスリモコンや、HDMIケーブル(4K/60p、18Gbps対応、1.5m)、壁掛け用ブラケット×2、ネジ×2、グリル脱落防止用フック×2などが付属する。

(中林暁)