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ヤマハ、7万円台でAtmos/DTS:X対応のAVアンプ「RX-V581」

Blutooth/DSD対応で61,000円のRX-V481も

 ヤマハは、7万円台ながらDolby AtmosやDTS:Xに対応した7ch AVアンプ「RX-V581」と、5ch AVアンプ「RX-V481」を6月上旬より発売する。価格はRX-V581が72,000円、RX-V481が61,000円。

左から「RX-V481」、「RX-V581」

 V581は、Dolby AtmosとDTS:Xの両方に対応。V481は非対応だが、どちらのモデルもHDMI端子は4入力、1出力搭載。全入力がHDCP 2.2に対応しており、4K/60p 4:4:4 10/12bit映像の伝送に対応。Ultra HD Blu-rayのHDRやBT.2020映像の伝送にも対応する。なお、V581は5.1.2chに対応(DTS:Xもハイト使用を推奨)。

RX-V581

 全チャンネルディスクリート構成で、最大出力はV481が135W×5ch(6Ω)、RX-V581が135W×7ch(6Ω)。

「RX-V481」

 どちらのモデルもBluetoothに対応。スマートフォンなどから手軽にワイヤレス音楽再生ができる。V481はアンプからBluetoothスピーカーなどに送信する事も可能。圧縮された音楽データの再生時に、16kHz以上の不足している高音域などを補完するミュージックエンハンサー機能を、Bluetoothと組み合わせて利用できる。対応コーデックは、受信時AACに対応、送信時はSBCのみとなる。

 IEEE 802.11b/g/n 2.4GHzの無線LANも搭載。スマートフォンなどの機器とルータを介して接続できるほか、ダイレクト接続も可能。端末内の音楽ファイルをワイヤレスで再生したり、後述するアプリからの操作、NASに保存した音楽ファイルの再生なども可能。

 DLNAを使ったネットワークプレーヤー機能を用意し、WAV/FLAC/AIFFの192kHz/24bitまでのハイレゾファイル再生も可能。DSD 2.8/5.6MHzのファイルも再生できる。

 USB端子も備えており、USBメモリなどからデジタル再生する事もできる。AirPlayやネットラジオのvTunerにも対応する。なお、USBを使った、iOS機器とのデジタル接続は非対応となった。

「RX-V581」

 使い勝手の面では、オンスクリーンディスプレイを刷新。高精細なフォントを採用し、アイコンのデザインも一新された。日本語対応力も強化され、再生中の曲名やアーティスト名を、アルバムアートと共に表示も可能。

 中音域を際立たせて、セリフなどを聴き取りやすくするダイアログレベル調整が可能。V581ではさらに、セリフの位置を調整できるダイアログリフトも利用可能。

 シネマDSPは、“高さ”方向の音場データを加え、立体的なサラウンド空間を実現する「シネマDSP 3Dモード」に対応。音楽再生プログラムでは天井や床の反響音まで計算することで、ホールの空間を再生可能。映画用プログラムでは、映像とサラウンド音場の一体感を高めている。

 視聴環境最適化システムの「YPAO」も用意。部屋の環境音を測定し、デジタル音場処理技術で補正する。なお、計測結果を基に、シネマDSPプログラムも最適化する「DSPエフェクトノーマライゼーション」も利用可能。前シリーズではV779以上で対応していたが、V481/581でも利用可能になった。

 V481は、サラウンドスピーカー、もしくはゾーンB機能と排他となるが、新たにバイアンプ機能が利用可能になった。V581もゾーンB対応スピーカー端子を備えている。

V481付属のリモコン
V581付属のリモコン

AV CONTROLLER/MusicCastに対応

 スマートフォンなどからアンプの操作ができる「AV CONTROLLER」が利用できるほか、独自のMusicCastに対応した、「MusicCast CONTROLLER」も提供する。

RX-V581
RX-V481

 MusicCastでは、家の中に設置した複数のMusicCast対応機器を一括して操作したり、対応機器間での音楽コンテンツの共有なども可能。

 V581のみの特徴として、「バーチャル・サラウンドバックスピーカー」機能を搭載。サラウンドの2chデータを使い、サラウンドバックの音をバーチャルで創り出す技術で、5.1chのスピーカー環境において、6.1ch以上のサラウンドデータを入力した際に利用できる。

 5.1chスピーカー環境時にシネマDSPをかけると、サラウンドの仮想音源と、センタースピーカーから出る音のクロストークキャンセルを用いて、フロントの上方向にフロントハイスピーカーをバーチャルで再現する「VPS」(バーチャル・プレゼンス・スピーカー)も利用可能。

 このVPSと、前述のバーチャル・サラウンドバックスピーカーを組み合わせて、5.1chスピーカー構成に、例えば7.1chの音声を入力し、背後のサラウンドバックの音と、上方向の音を創成し、9.1chの仮想再生を行なう事もできる。

 サウンド面ではV581のみ、ルビコンと共同開発したPMLコンデンサを採用している。

 HDMI以外の入出力として、音声入力は、アナログステレオ×4(RCA×3/ステレオミニ×1)、光デジタル×1、同軸デジタル×2を用意。映像入力はコンポジット×4。

 出力は、V581がコンポジット×1、サブウーファ出力×2、ヘッドフォン出力×1。V481がコンポジット×1、サブウーファ出力×1、ヘッドフォン出力×1を装備する。

RX-V581の背面

 消費電力はどちらも260W(待機時0.1W、HDMIコントロールON 0.0W)。外形寸法は、435×327×161mm(幅×奥行き×高さ)、重量は8.1kgで共通。AM/FMチューナも搭載する。

(山崎健太郎)