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清志郎のことが知りたい?だったらこの映画を見て!『愛し合ってるかい? 忌野清志郎が教えてくれた』
2026年7月22日 07:00
大人になって、「号泣」したことはあるだろうか?「あれ?自分は何故、泣いているんだ?」と訳が分からないまま号泣したことがあるだろうか?
筆者は一回だけそんな経験をしたことがある。忘れもしない2008年2月10日、日本武道館、「忌野清志郎 完全復活祭 日本武道館」の会場でのことだ。一曲目が始まり、ステージに飛び出した清志郎の姿を見た途端、涙が出てきた。「あれ?自分、泣いてる?」と気がついたが、涙は止まるどころか、激しくなる一方だった。何故泣いているのか、その場ではよくわからないまま、ほぼ号泣状態となってしまった。
何故、これほど涙が止まらなくなったのか?何故、これほど泣けてきたのか?あとから、自問自答したところ、「そうか、長いこと清志郎のLiveがなかったことが、自分では気がつかないほどストレスになっていたのか!」という答えにたどり着いた。思い起こせば、10代の終わり頃、忌野清志郎の歌声に惚れ、それ以来、Live会場に足を運んできた。自分の生活には不可欠なのが清志郎のLiveだった。
ところが、2006年清志郎が癌に罹患したことが発表になり、全ての活動がストップした。完全復活祭は、2年の闘病生活を終え、清志郎が復活したLiveであった。「あぁ清志郎が戻ってきた。これからはまた清志郎のLiveと共に生きていくことができる!!」そんなことから出た涙だったように思う。
しかし、筆者が清志郎のLiveに参加したのは、完全復活祭が最後になってしまった。癌の転移が発表され、夏に行なう予定だった日比谷野外音楽堂でのLiveは中止となり、清志郎は再び闘病生活に入る。そして2009年5月2日に訃報が伝えられた。
『愛し合ってるかい? 忌野清志郎が教えてくれた』は、清志郎のデビュー55周年を記念し、企画されたドキュメンタリー映画だ。ありがたいことにこのドキュメンタリー映画の試写会に潜り込み、久しぶりに、見ている間は清志郎の歌声にひたりきった。
清志郎がいなくなった後、音源や映像を見ることもあったし、様々なミュージシャンが登場する清志郎のカバーLiveにも参加している。が、こうして試写室で清志郎の映像と曲と向き合ってみて、清志郎がいないことの喪失感を改めて痛感した。完全復活祭の時のように号泣こそしなかったものの、清志郎不足の日常を送っていることに、10年以上経ってもまだ慣れることができないのだと苦笑いしてしまった。
10代でデビューしたフォーク時代から、バンド編成となったRCサクセション時代、ソロになってからの活動と、清志郎のほぼ全活動期を振り返る構成となっている。筆者が清志郎のLiveに参加し始めた頃の姿もあるし、その前の清志郎、その後の清志郎と、清志郎のほぼ全活動を振り返る構成となっている。
最近、清志郎を生で見たことがなかった人も増えていることから、「清志郎のことが知りたいの?だったらこの映画を見るといいよ!」とお勧めできる構成になっている。
長年、清志郎のファンだった人にとってもありがたい映画である。清志郎の全ての時代をフォローしているので、どの時代のファンにとっても楽しめる。
個人的にはフォーク時代の初期の頃の映像にワクワクした。荒削りだがやたら迫力ある十代の頃の清志郎のボーカルは、今、聴いてもハッとするような強烈なインパクトがある。「最近デビューしたバンドなんだけどね」と、清志郎を全く知らない人に紹介したら、「あぁすごいボーカリストだねぇ」と褒められるのではなかろうか。
さらに、過去を懐かしむだけの映画になっていないところもいい。映画の最後には、清志郎がいなくなった現在、彼が作った曲を様々なミュージシャンがカバーしてくれる下りがあり、「清志郎さんのLiveには参加できなかったんで」という若い世代のミュージシャンが清志郎の楽曲をカバーしてくれる。それを聴くと、清志郎の楽曲のパワーを改めて感じる。
できれば、将来もずーっとずーっと清志郎の曲が歌い継がれますように!!と手を合わせたくなるような、ファンとしてはそんな気持ちにもなるドキュメンタリー映画であった。







