鳥居一豊の「良作×良品」
第81回
AKの巨大ポータブルプレーヤー「KANN CUBE」でドゥダメルの映画音楽を聴く
2019年6月13日 08:00
Astell&Kernは、今やポータブルプレーヤーやヘッドフォン/イヤフォンのブランドとしてはかなり名を知られた存在。主力であるポータブルプレーヤーは、ハイスペック&ハイパフォーマンスはもちろんだが、比較的手頃な価格のモデルからハイエンド級の高音質モデルまで幅広くラインアップし、いずれもその価格帯では1、2を争う音質の良さで話題となっている。
現在のAstell&Kernのプレーヤーラインアップは、A&Ultima、A&futura、A&normaの3つのラインを中心とし、エントリークラスにはAK70 MKIIを展開しているが、このほかに「パフォーマンスシリーズ」として、「KANN」がある。このモデルは、サイズも少々大柄なことが特徴で、ポタアン(ポータブルヘッドフォンアンプ)を内蔵したとでも言うべき本格的なオーディオ出力を備えていた。
今回紹介する「KANN CUBE」(直販価格199,980円:税込)も、その「パフォーマンスシリーズ」の最新モデルだ。「KANN」の上位モデルで、ヘッドフォン出力は最大12Vrms(バランス)、最大6Vrms(アンバランス)の大出力となっている。さらに、DACチップには、8chDACの「ES9038PRO」を左右独立で2基使用している。これは、ポータブルプレーヤーとしては初となる。
まずはかなり大柄なボディに驚かされる。片手で持てるサイズ感なのだが、厚みが31.5mmとかなり分厚い。重量も約493gでポータブルプレーヤーとしてはなかなかの貫禄だ。そのぶん、タッチ操作のディスプレイは5インチで大きく見やすいし、ボリュームを調整するツマミも使いやすい。
外観は一見シンプルなフォルムだが、各面やディスプレイ部がわずかに角度をつけた多面体フォルムとなっていて、なかなか洒落ている。装備は上部にある電源ボタンとヘッドフォン出力端子(2.5mmバランス×1、3.5mmアンバランス×)。右側にはボリューム、曲送り/曲戻し/再生・一時停止の3ボタン。底面には充電・データ転送用のUSB C端子と、基本的には現行のAstell&Kernのプレーヤーと共通のものになっている。
“KANN CUBEならでは”の装備となっているのが、Mini 5pin XLR端子。なんとライン出力用のバランス端子まで備えているのだ。KANNの頃からポータブル使用だけでなく、据え置き機としての使用にも耐えると言われていただけに、より本格的な据え置き使用に対応した装備と言えるだろう。
AKのポータブルプレーヤーは、ハイレゾ音源に幅広く対応するだけでなく、USB DAC機能やUSBオーディオ出力など多彩な機能を備えているが、これはKANN CUBEも同様だ。USB DAC機能やUSBオーディオ出力のほかには、光デジタル出力(3.5mmアンバランス出力と兼用)なども可能。内蔵メモリーは128GBと大容量で、このほかにSDHC/XC対応のmicroSDカードスロットを備えている。また、内蔵するバッテリーは7,400mAhと大容量になっている。これがボディサイズが大きくなっている原因の一つでもあるが、連続再生時間は約8時間で、超長時間再生というわけではない。異例なレベルの大出力を実現するための大容量バッテリーというわけだ。
KANN CUBEで、グスターボ・ドゥダメルの「ジョン・ウィリアムズ・セレブレーション」を聴く
今回選んだのグスターボ・ドゥダメル指揮ロサンゼルス・フィルハーモニックの「ジョン・ウィリアムズ・セレブレーション」。来日公演も果たしたコンサートを収録したもので、音源は2019年1月24日から27日、ロサンゼルスのウォルト・ディズニー・コンサート・ホールでのライブレコーディングだ。CDなども発売されているが、試聴に使ったのはハイレゾ版(96kHz/24bit FLAC)だ。
グスターボ・ドゥダメルは、現在もっとも注目を集めている若手指揮者の一人。クラシック好きな人ならば、その名前はすでにご存じだと思うが、2017年にはウィーン・フィルのニューイヤーコンサート2017で指揮者を務めた。このコンサートは毎年のお正月に楽しんでいるが、いつもは巨匠と呼ばれる大物が招かれるのだが、まだまだ若いドゥダメルの登壇は個人的にはかなり衝撃的だった。このほか、テレビの情報番組などでも盛んに取り上げられていることが多いので、名前を知っている人も少なくないだろう。
グスターボ・ドゥダメルはベネズエラの出身で、1999年に地元のシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラの音楽監督となることで世界で名を知られるようになった。その演奏は「Discoveries」というアルバムで聴くことができるが、実に自由闊達。お行儀よく聴くのが当たり前と思われがちなクラシック音楽を実に楽しく、カッコよく演奏している、その人気の高まりもよくわかる。今回も「Dicoveries」を取り上げようと思っていたが、今回は録音が新しい「ジョン・ウィリアムズ・セレブレーション」を使うことにした。
まずは、ポータブルプレーヤーの王道であるヘッドフォン試聴をした。メインで使ったのは、手持ちのゼンハイザーのHD800。インピーダンスが高めで、ポータブルプレーヤーでは鳴らしにくいと言われる部類のモデルだ。このほかに、その対極とも言える高能率イヤフォンのShure「SE846」でも試している。
HD800では、ゲイン設定は「Mid Gain」で聴いてみた。この場合は、アンバランスが4Vrms、バランスが8Vrms出力となる。これで1曲目の「オリンピック・ファンファーレとテーマ」を聴いた。
Mid Gainで十分に鳴る。この曲は1984年のロサンゼルスオリンピックのテーマ曲。誰もがよく知っているであろう曲で、オリンピックというとこの曲を思い出す。イントロでのトランペットなどによる主題が象徴的で、パッと目の前に歓声が広がるような高揚感たっぷりの曲だ。そんな、胸のワクワクするような曲をエネルギー感たっぷりに鳴らし切ってくれた。これはもう、アンプ回路の実力の高さというほかはない。上質だがゆったりとした感触になりがちなHD800の低音をキリッと引き締め、実に生き生きと鳴らしてくれる。単に大出力というだけでなく、ドライブ能力の高さがよくわかる。
続く「未知との遭遇から(抜粋)」は、映画の冒頭に使われた刺激的なメロディーをはじめ、最終盤のあの五音を主題とした壮大なシンフォニーまでを構成したもの。微小な音が徐々に音量を上げてきて、オーケストラが一斉に音を出す導入が痺れる。弱音部の再現も見事だが、多数の楽器が一斉に音を出したときの感じが見事で、低音の遅れを感じない自然でかつ素早い音の立ち上がりを可能にしている。そこからの何か正体不明の存在が迫ってくるような重苦しいメロディーも、重量感たっぷりに響かせるだけでなく、弦楽器の低音のうねるような音を正確に描写した。
比較として、常用しているA&Ultima「SP1000」でも聴いてみたが、低音域の駆動力に関してはKANN CUBEが上回る。音はKANN CUBEはESS社のDACチップを使っていることもあって、スカっとキレ味よく鳴る感触が特徴的だが、溌剌とした表情や生き生きとした躍動感が魅力のこのアルバムを聴くには、こちらの方が相性がいい。
「ヘドウィグのテーマ『ハリー・ポッターと賢者の石』から」などのハリー・ポッターで使われた楽曲では、ハイゲインでの音質を確かめてみた。こうした設定は、画面にあるAマークのアイコンをタッチすると現れるメニューから選択できる。
「設定」にある「アンプ」項目で、ゲイン設定を選べるので、初期値のMidGainから「高ゲイン」に切り換えてみた。出力がアンバランスで最大8Vrmsまで跳ね上がるので注意。耳の安全のため、切り換えるとボリュームが自動で大きく下げられるので突然の大音量で耳を痛めるようなことはない。当然ながらゲインが上がっているので、MidGainでのボリューム値までは上げることはできない。ボリューム値としては半減とはいかないが、かなり下の位置で聴くことになる。というか、据え置き型のプレーヤーでも、ここまでの大音量が出るのは珍しい。
なお、ハイゲインにしたからといって大幅に音が変わるということはない。HD800のインピーダンスは300Ωだが、世の中には800Ωなどの高インピーダンスの製品もある。こうしたモデルを使ったときにMidGainでは十分な音量が得られないようならば、「高ゲイン」を選べばいいだろう。一般的なヘッドフォンならば、ゲイン設定は「Mid Gain」のままで不満を感じることはないだろう。
ハリー・ポッターの楽曲はダーク・ファンタジーらしい不気味な曲が多いが、ロマンチックな雰囲気の曲や可愛らしい曲も多く、曲による表情の豊かさが魅力だ。そして、曲調はまるで違うのに、主題となる旋律を巧みに重ねることで、どんな曲を聴いても「ハリー・ポッター」とわかる。メロディーの使い方の上手さはジョン・ウィリアムズの曲の最大の魅力と言えるだろう。
今度は、SE846で聴いてみた。インピーダンスは9Ωで、出力音圧レベルは114dB SPL/mW。かなり高能率のイヤフォンだ。曲は「テーマ『ジュラシック・パーク』から」。こちらは「低ゲイン」で聴いている。能率の高いイヤフォンは、出力の小さなプレーヤーでも十分な音量を得ることができるので、バッテリー寿命を延ばすために出力を低く抑えがちなスマホのヘッドフォン出力でも使いやすい。
では、KANN CUBEのような大出力アンプを持ったプレーヤーでわざわざ試す必要はないと感じる人は少なくないだろう。しかし、実は高能率イヤフォンは別の意味で、アンプにとって手強い存在なのだ。それは、ほんの微弱なノイズがあってもそれが音に現れてしまうという感度の高さだ。昔の話だが、アルテックのような高能率スピーカーの試聴をしていた時、ボリュームをゼロに絞っているのに、「ジーッ」という音がスピーカーから出て驚いたことがある。アンプ自体が発するノイズが漏れているというわけだ。一般的なスピーカーでは聴こえることがないレベルの音まで高能率なスピーカーは音にしてしまう。そのため、高能率スピーカーと組み合わせるアンプではSN比の良さが求められた。
現代の製品では、いかに高能率スピーカーやイヤフォンでも、残留ノイズが漏れるような製品はないはずだが、それでもSNが悪い製品は微弱音が聴きとりにくくなるし、音場の広がりや音の余韻が濁って感じることはある。そのあたりがよくわかってしまうのだ。
SE846で聴いてみると、無音にして不要なノイズが出ないのはもちろんだが、音のひとつひとつがきめ細かく、弱音部でも実に鮮明だ。そして、ぐっと曲調が盛り上がってくると一気にエネルギーたっぷりな音が出る。「テーマ『ジュラシック・パーク』から」を聴くと、あの有名なメロディーが実にスケール豊かに響き渡る。出音の勢いやエネルギー感も素晴らしいが、微妙な音の余韻、ホールの空間の響きまで実にクリアに描き出す。
この秘密は、丁寧に設計されたアンプ回路の出来の良さはもちろんだが、冒頭で触れた「ES9038PRO」という8ch DAC(しかも左右独立搭載)にある。8chDACは、基本的には据え置きのAV機器向けのもので、サラウンド音声の7.1ch信号を1つのチップで処理するためのもの。これを2chしか信号のないオーディオ用で使うことはよくある。1つの信号を複数のDACで処理を行うパラレル処理でSNを高めるためだ。
1つの信号を2つのDACでパラレル処理したとする。DACからの出力は2倍になるので、後で出力を1/2にすれば、正常な出力が得られる。外部から混入するノイズはランダムなものなので、DAC aとDAC bに混入するノイズには相関性はなく、2つの出力を合成してもノイズは2倍にはならない。それを出力時に1/2にするのだから、ノイズは1/2以下になる。アンプ回路などの設計によって、8つのDACでパラレル出力としたからといって単純に出力が8倍になるわけではないが、単純に言えばパラレルで動作するDACが増えるほど、ノイズ量の低減が期待できるという理屈だ。
KANN CUBEの場合は、さらにDACを左右独立させることで、片チャンネル当たり8個のDACでパラレル動作を行ない、しかも左右の信号の影響を排除してチャンネルセパレーションも向上しているというわけだ。こんな贅沢なD/A変換処理をしているのは、ハイエンド級の製品くらいだ。ちなみに、A&futuraのSE100は、同じ「ES9038PRO」を使っているが、DACは1基のみ使用。つまり8chのDACを4chずつ使って左右の信号を処理しているわけだ。
解説が長くなってしまったが、KANN CUBEの音は実にSNが良い。そのためひとつひとつの音がクリアーで、実に鮮やかに再現される。オーケストラのような多数の楽器が集まって演奏する曲では、こうしたSNの良さ、音の分解能の高さがよくわかる。SE846だと、「Mid Gain」にするとボリューム値はかなり低くなって、なんだかもったいないような感じもするが、そのアンプの優秀さはしっかりと音に現れている。
そして、ケーブルをバランスケーブルに交換して、2.5mmのバランス出力も試してみたが、さらにSNの良さが際立った。音場も一回り広がったかのように豊かになり、粒立ちのよい音が立体的に配置されるイメージになる。出力も上がるので、出音の勢いや低音のエネルギー感もさらに増した印象になる。バランス接続のためのケーブルも増え、ケーブル交換でバランス接続ができるヘッドフォンやイヤフォンも増えてきたので、ぜひともバランス出力を使うのがおすすめだ。
据え置き型プレーヤーとして、ライン出力でも聴いてみた
続いては、KANN CUBEをAVプリアンプのヤマハ「CX-A5200」に接続し、据え置き型プレーヤーとして使ってみた。KANN CUBEの設定でライン出力をオンにすれば、ヘッドフォン出力やMini 5pin XLR出力からライン出力ができる。今回は接続ケーブルが無く、Mini 5pin XLR出力を試すことはできなかったが、一般的なライン出力でどれだけの実力を出せるかを確かめてみた。
一般的なオーディオ機器と接続する場合は、設定でライン出力に切り替え、必要に応じて出力値を変更する。出力値は、アンバランスが0.7/1/1.25/2Vrms、バランスが1.4/2/2.5/4Vrmsに切り替え可能。出力オプションは初期値のままで基本的には問題ないが、十分な音量が得られない/大きすぎる場合は、出力値を変更すればいい。
KANN CUBEを普通のプレーヤーのようにライン入力に接続し、B&W「Matrix 801S3」で再生してみた。聴いたのは筆者がジョン・ウィリアムズの曲の中でも2番目に大好きな「レイダース・マーチ『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』から」。弦楽器と打楽器が刻むビートに合わせてトランペットが高らかにうたいあげるこの曲は、誰もが大好きな曲だろう。聴いていると冒険に出発したくなるようなマーチだ。
ポータブル機としては大柄とはいえ、据え置きのプレーヤーに比べればごくごく小さいKANN CUBEだが、その小ささに反して、低音の躍動感、音色の厚みはかなりのレベル。行進曲では欠かせない打楽器の刻むリズムをしっかりと鳴らし、力強く演奏を支えているのがわかる。SNの良さからくる音の鮮明さ、音場の広がりもしっかりと出ていて、より雄大なスケール感を感じさせてくれた。
この精密さの秘密は、“バッテリー駆動”にもありそうだ。バッテリー駆動は外来ノイズの影響を遮断できるなど、理想的な電源のひとつだが、現実面ではバッテリーの規模が大きくなると価格が高騰するので、据え置き機のバッテリー駆動は現実的ではない。しかもKANN CUBEは内蔵バッテリーも大容量なので、瞬間的に大出力が求められるようなシチュエーションでも対応する底力がある。バッテリー駆動だからポータブルプレーヤーは音が良さそうと思ってライン出力を試してみると、実は思ったほどいい結果にならないことも少なくないのは、バッテリー容量の問題や大出力設計を想定していないことが理由なのだとわかる。
ポータブルプレーヤーを据え置き機のように自宅で使うスタイルは、質の高いアクティブスピーカーを組み合わせれば最小単位でステレオシステムが出来上がるし、当然ながら省スペースで楽しめるものになる。カーオーディオでのプレーヤーとして使うにも有効だろう。バランス出力ケーブルを準備すれば、さらに音質の向上も期待できるので伸びしろもたっぷりとある。USB DAC機能やUSBオーディオ出力などを活かして多彩に使えるのもKANN CUBEの面白さだ。
携帯機では得られない雄大なスケールとエネルギー感。KANN CUBEの魅力は尽きない。
最後は、筆者が一番大好きな「マーチ『スーパーマン』から」だ。これはもう、イントロの金管のメロディからしてカッコイイし、それに弦楽器と打楽器が徐々に力を高めながらリズムを刻んでいく導入が、まさしくスーパーマンの登場が音楽で再現されていて素晴らしい。筆者は映画の音楽はオリジナルのサウンドトラックで聴くのがほとんどだ。というのも、映画を見て映像とともに聴きこんでいるので、変にアレンジが入ってしまうと別の曲のように感じてしまうから。
クラシックの演奏は、指揮者やオーケストラが違うと同じ譜面の演奏とは思えないほどに印象が違ってしまうし、それは魅力のひとつなのだが、映画の音楽だとオリジナルそのものが一番良いと思ってしまう。その意味では、グスターボ・ドゥダメルの指揮は、オリジナルのスコアに忠実で、聴いていて違和感を感じない。これは、ロサンゼルス・フィルハーモニックの演奏によるところも大きいだろう。
そのうえで、ドゥダメルの良さがしっかりと表現されている。それは一言で言えば「躍動感」。特に弾けるような出音の勢いの良さはオリジナル・サントラ以上にキレがよい。「スーパーマン」で言えば、中盤で主題を変奏したメロディーとなって勇ましく戦う姿を描く場面などで、よりエネルギッシュに、より雄大に音を奏でる。高揚感たっぷりだし、映画で聴いていたとき以上に音楽として完成度が高まっていると感じてしまう。
KANN CUBEのパワフルな音、エネルギー感豊かな再生ともぴったりとマッチしていると思う。最近のポータブルオーディオは、どちらかというと解像度志向で、情報量は確かに豊かだし、細かな音の再現に驚くことは多い。
しかし、エネルギー感や特に低音の力強さが相対的にタイトで、音楽全体の印象としては小粒に感じることが少なくない。そんな傾向からすると、KANN CUBEは異例といっていいほどダイナミックで迫力のある音を出す。もちろん、SNの優秀さや情報量の豊かさも高いレベルにある。こういう音の製品は、音楽のジャンルに左右されてしまうこともなく、どんな曲でもその持ち味をしっかりと引き出した再生ができる。まさしく“音楽のことをよくわかってくれる“プレーヤーだ。サイズは少々大きく、毎日持ち歩くのはちょっと大変かもしれないが、それだけの価値が詰まっている。