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【2003 東京インターナショナルオーディオショウレポート その2】
低価格ユニバーサルプレーヤーや、超ド級ホーンシステムなど


開催日:10月10日~12日

場所:東京国際フォーラム

入場料:無料


 輸入オーディオ協議会(SOCAD)が主催する、オーディオ機器の展示イベント「2003東京インターナショナルオーディオショウ」が10日から東京・有楽町の東京国際フォーラムで開幕した。期間は12日まで。入場は無料となっている。

 同イベントは、国内外のハイエンドオーディオ機器を展示するイベント。出展社数は25社。輸入商社、海外メーカー日本法人、国内メーカーなどが集い、主に秋・冬にかけて発売する新製品を訴求する場となっている。


■ ティアック

 エソテリックブランドのプレーヤーが3種類、新たに発表・展示されている。型番と発売日、価格は、SACDのマルチチャンネル出力にも対応したSACDプレーヤー「X-01」が125万円で11月下旬発売。DVDオーディオ、SACDのマルチチャンネル出力に対応し、DVDビデオも再生可能なユニバーサルプレーヤー「UX-1」も同じく125万円で、12月下旬発売。

 さらに、DV-50やDV-30で開発された技術を導入し、HDCPに対応したDVI端子も装備するユニバーサルプレーヤー「DV-15」も、18万円で10月下旬に発売される。

X-01 UX-1 DV-15

新しくなったVRDSメカニズム

 「X-01」と「UX-1」は、新VRDSメカニズムを採用したドライブを搭載。回転ムラのないコアレス方式のモーターや、マグネシウム製のターンテーブル、ボールベアリングを使用したスピンドル軸受けなどを採用することにより、さらに高精度の読み取りを可能にしたという。

 さらに、DACの能力を生かすために高精度クロックを搭載するほか、ワードシンク入力端子も装備しており、同社の「G-0s」や「G-0」などの外部マスタークロックジェネレータを接続できる。

 「DV-15」は、映像出力端子としてHDCPに対応したDVI端子を1系統装備。SACD/DVDオーディオのマルチチャンネル出力に対応し、DVDビデオのプログレッシブ出力にも対応。映像用に108MHz 12ビットのDACを搭載する。

 なお、「X-01」と「UX-1」は同社の50周年記念製品となっており、他にも「G-0s」や「G-0」、モノラルパワーアンプの「A-70」を記念商品として展示している。

「TRIO+BASSHORN」

 ティアックブースで最も目を引くのは、同社が輸入している独Avantgarde Acoustic(アバンギャルド・アコースティック)のホーン型スピーカーシステム4機種。

 中でも、ツイータ、ミッドレンジ、ミッドバスのホーンスピーカーからなる「TRIO」2基と、アクティブサブウーファの「BASSHORN」×6本(3ペア)を組み合わせた同ブランドの最上級システム「TRIO+BASSHORN」が注目を集めている。

 システム価格1,800万円という高価な製品だが、デモでは雄大さとスピード感を併せ持った次元の違う音を聴かせてくれる。

TRIOの周波数特性は100Hz~20kHz。クロスオーバー周波数は100/600/4,000Hzで、感度は109dB(1m/1W) ほかにも、「DUO」(280万円、ペア)、「UNO」(200万円、ペア)、「SOLO」(65万円、1本)の全シリーズが展示されている デモではティアックの50周年記念製品がドライブしていた。超ド級システムだが、能率の高いホーンを使っているため、ドライブしやすいスピーカーだという


■ リン・ジャパン

新スピーカー「AKURATE 242」を中心としたデモが行なわれている。ドライブしているのはモノラルパワーアンプ「KLIMAX SOLO」で、バイアンプ駆動

 リンのブースでは、5ウェイのフロア方スピーカー「AKURATE 242」が発表された。発表と同時に発売され、価格はペアで140万円。カラーはメープルとチェリー、ローズナット、ブラックの4種類を用意する。

 フラッグシップモデル「KOMRI」で採用された、ユニットを超近接配置することで、点音源を実現する「4K アコーステックアレイ」の技術を導入。スーパーツイータとツイータ、ミッドレンジを一体化したユニット「3Kドライバー・アレイ」を搭載している。

 材質が「4K アコーステックアレイ」の樹脂と異なり、亜鉛ダイキャストを使用。仕上げもクローム仕上げとなっている。これは、「バンキッシュ」などの高級車でお馴染みのアーストンマーチン社とのコラボレーションで実現したという。

ローズナット、ブラックモデルも展示されている。5ウェイシステムで、背面に2個ポートを設けたバスレフ型。設置場所に応じて低域のレスポンスを調節する機構も備えている 左がKOMRIが搭載するアレイ。新型はクローム仕上げとなった。材質が変わったことで、音色も若干異なるという アストンマーチンの車内音響をリンが手掛けたことが、コラボレーションのきっかけとなった。写真は車載用ユニット

 また、様々な色の皮をスピーカーに被せ、スピーカーを部屋の内装に合わせたデザインにするという一風変わった参考展示も行なわれている。今のところ製品化は未定だが、会場にはリンのマークが入った皮製の書類ケースや名刺入れなども展示していた。

カラフルな皮をスピーカーに被せて部屋のデザインと調和させるという試み ほかにも「CD12」、「UNIDISK」「KLIMAX KONTROL」、「KISTO」などが展示されている


■ 大場商事

 大場商事のブースでは、Avalon Acousticsの3ウェイフロア型スピーカー「DIAMOND」をJEF ROWLANDの小型モノラルパワーアンプ「MODEL 201」でドライブするデモが行なわれている。どちらも新製品で、価格は「DIAMOND」がペアで480万円、「MODEL 201」が1台92万円。

Avalon Acousticsのフロア型スピーカー「DIAMOND」が試聴可能。ドライブしているのは、JEFF ROWLANDの小型モノラルパワーアンプ「MODEL 201」

 新製品としてはほかにも、Avalon Acousticsの2ウェイ、3スピーカーのフロア型スピーカー「ASCEDANT」(ペア、126万円)を展示。JEFF ROWLANDの製品では、プリアンプ「SYNERGY II i」、プリメインアンプ「concentra II」の新カラーモデルが出展している。イルミネーションカラーが従来の緑から青に変更されている以外は、機器の内容、価格とも従来品と同じ。

ブルーイルミネーション仕様の「SYNERGY II i」 パワーアンプの新モデル「MODEL 302」(260万円)も展示されている Avalon Acousticsの2ウェイ、3スピーカーのフロア型スピーカー「ASCEDANT」


■ 今井商事

NOTE 9

 ALR JORDANのNOTEシリーズを展示。昨年出展予定だったが間に合わなかったという3ウェイトールボーイタイプのスピーカー「NOTE 9」も展示されており、試聴も可能。価格はペアで125万円。

 ほかにも、デンマークのデンセンの「BEAT」シリーズというコンポーネントが参考展示されている。ラインナップはプリアンプの「B-200」(予定価格:22万円)と、パワーアンプの「B-300 XS」、CDプレーヤーの「B-400 PLUS」(同:30万円)の3機種。いずれも発売時期は未定。

左から、プリアンプの「B-200」、CDプレーヤー「B-400 PLUS」、パワーアンプ「B-300 XS」。「Life is too short for boring Hi-Fi “人生は退屈なハイファイを聴いていられるほど長くない”」という挑戦的なキャッチフレーズが付けられている。音質にも期待できそうだ


■ デノンラボ

 ARCAMのプリアンプ「FMJ C30」と、CDプレーヤー「DiVA CD79T」を参考出展している。プリアンプの発売時期は12月末を予定しているが、CDプレーヤーは未定とのこと。

 また、同ブースにはホームシアターでの使用を想定したDALIの新スピーカーシリーズ「Piano」も展示されている。発売時期は未定だが価格は決定しており、センタースピーカーの「Piano Vocal」が8万円、ブックシェルフスピーカー「Piano Ambient」が1台6万円、トールボーイの「Piano Noble」が1台14万円、サブウーファの「Piano Forte」が165,000円となっている。

ARCAMからは、プリアンプ「FMJ C30」と、CDプレーヤー「DiVA CD79T」が参考出展 DALIの「Piano」シリーズ


■ やじうま編

講演会場では、オーディオ評論家の菅野沖彦氏と、タレントの小倉智昭氏の会談が行なわれた。小倉氏は北海道の別荘にアルテックの「A7」、東京に「A5」を使ったオーディオルームを持つほどのマニア。講演の主題は「再生芸術としてのオーディオについて」というディープなものだったが、時折笑いを織り込みつつ、菅野氏と意見を交わした 冒頭、席に座るやいなや「離れすぎだよ、ステレオじゃないんだから」(小倉氏)、「これだと中抜けになっちゃうね」(菅野氏)と、オーディオトーク全開。菅野氏の「CDは楽譜、それを再生するオーディオマニアは、レコード演奏家でもある」という考え方について、熱いトークが展開した

吊り下げられた卵型のスピーカー「U-VOLA」(ウーヴォラ)。2ウェイバスレフ型で、価格はカラーリングによって異なり、ペアで48万円~60万円。演奏中、風でゆっくりと回転する不思議なスピーカーだ。なお、背面のバスレフポート上部に、スピーカーターミナルが隠れている オルトフォンブースの家具調カートリッジスタンド。15個収納可能で価格は6万円

□関連記事
【2002年9月20日】【2002 東京インターナショナルオーディオショウレポート その1】
インフニティの5.1chシステム、リンのプリ、NAGRAのDAPなど
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020920/ina1.htm
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020920/ina2.htm
【2001年9月28日】輸入オーディオの展示会
「2001東京インターナショナルオーディオショウ」が開幕
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010928/ina.htm

(2003年10月10日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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