【2002 東京インターナショナルオーディオショウレポート その1】
インフニティの5.1chシステム、リンのプリ、NAGRAのDAPなど


開催日:9月20日~22日

場所:東京国際フォーラム

入場料:無料



 輸入オーディオ機器の展示イベント「2002東京インターナショナルオーディオショウ」が20日から東京国際フォーラムで開幕した。期間は22日まで。主催は輸入オーディオ協議会。入場は無料となっている。

 同イベントは、国内外のハイエンドオーディオ機器を展示するイベント。出展社数は24社。輸入商社、海外メーカー日本法人、国内メーカーなどが集い、主に秋・冬にかけて発売する新製品を訴求する場となっている。


■ 大場商事

大場商事のブース。側面には、Avalonのスピーカーが立ち並ぶ

 大場商事のブースでは、Nagraの2ch用DAC「DAC」が参考出品され、試聴も可能となっている。価格は150万円で、発売時期は未定。また、姉妹機のマルチチャンネル用DAP(Digital Audio Processor)「DAP」も参考出品された。5.1chモデルと7.1chモデルを用意し、価格は5.1chモデルが200万円、7.1chモデルが230万円。搭載されるDACはスイス製で、192kHz/24bitまで対応する。

 Avalon Acousticsのコーナーでは、新製品の「オーパス・セラミック」、「ダイヤモンド」が展示されており、ダイアモンドの試聴もできる。価格はセラミックが224万円、ダイヤモンドが450万円。

 オーパス・セラミックは、3ウェイすべてにセラミックドライバを搭載し、「オーパス」よりもタイトでクリアな音質になるという。ダイヤモンドは、純粋ダイアモンドツイータ、セラミックコーンミッドレンジ、ノーメックス・ケブラーコーンウーファを搭載したモデル。

 また、試聴にはJEFF ROWLANDのステレオパワーアンプ「Model 302」が使用された。参考出品で、予価は280万円。今年中に発売するという。電源トランスでアイソレーションした、PFC付きのスイッチング電源を採用している。アイスパワーモジュールを使用し、95%という高効率を実現。アンプの発熱はほとんどないという。

NagraのDAP。プロトタイプで、発売日は未定 ジェフ・ローランドのステレオパワーアンプ、Model 302 オーパス・セラミック、ダイヤモンドを展示。写真はダイヤモンド


■ 今井商事

 ALR JORDANのNOTEシリーズを展示。なお、年末発売予定の3ウェイトールボーイタイプのスピーカー「NOTE 9」も展示予定だったが、今回のイベントには間に合わなかったという。価格はチェリー仕上げがペアで105万円、シルバー仕上げがペアで115万円。なお、現行のNOTEシリーズのツイータは、「NOTE 9」と同じ透明な新素材の「i」バージョンになっているという。

 また、新しく取り扱いを予定しているドイツのメーカー「AudioNET」のシステムも展示されていた。ステレオプリアンプの「PRE G2」が140万円、CDプレーヤーの「ART V2」が50万円、モノラルパワーアンプ「AMP II G2」がペアで110万円となっている。

ALR JORDANのNOTEシリーズのほかに、エントリーシリーズも試聴可能 AudioNETのプリアンプ「PRE G2」 同じくAudioNETのART V2(上)、AMP II G2


■ デノンラボ

 インフニティの5.1chスピーカーパッケージ「Oreus」が参考出品され、注目を集めていた。価格は18万円前後で、来年の春頃の発売を予定している。専用のスタンドは2万円前後で、スピーカーと一体化するデザインとなっており、フロント、リアどちらにも装着できるという。ユニットは新開発の「C.M.M.D.(Ceramic Metal Matrix Diaphragms)コーン」を採用。

 また、アーカムのFMJシリーズのパワーアンプ「FMJ P35」も参考出品されていた。発売時期は未定だが、価格は18万円前後になるという。

インフニティの5.1chスピーカーパッケージ、Oreus 一見トールボーイのようだが、スタンドとスピーカーは取り外すことができる アーカムのパワーアンプ「FMJ P35」


■ リン・ジャパン

 リンのブースでは、10月1日に発売するクライマックスシリーズのプリアンプ「KLIMAX KONTROL(クライマックス・コントロール)」が展示され、試聴可能となっている。価格は120万円。横幅が350mmで、先行発売されているパワーアンプ「KLIMAX SOLO/TWIN」と同一サイズになっている。筐体は、アルミ合金ブロックから切削加工した2ピース構成。

 なお、後日発売予定の外付けエクスパンダブルボックス「SOURCE EXPANSION module」と組み合わせることで、SACDのマルチチャンネルや、DVDオーディオなどのサラウンド再生にも対応するという。

試聴には、KOMRIのブラックモデルを使用 KLIMAX KONTROL 横幅同様、デザインも統一されているクライマックスシリーズ


■ ティアック

 エソテリックブランドのユニーバーサルプレーヤー「DV-50」や、CDプレーヤーの「X-25」、「X-30」など、発表されたばかりの新製品が展示されている。また、未発表のエソテリックブランドのモノラルパワーアンプ「A-100」も参考展示されていた。価格は100万円(1台)で、発売は来年春を予定している。信号増幅時にアンプ内で発生するノイズや、外部からのノイズ伝達も低減する新開発の電源供給回路を搭載。また、シャーシポテンシャルを基準にして、電源部と増幅部を一体動作させる構造を採用したという。

 ほかにも、強力アルニコ・マグネット「ALCOMAX-III」を採用したタンノイの新スピーカー「Yorkminster/HE(ヨークミンスター)」と「Kensington/HE(ケンジントン)」も試聴可能だった。「Yorkminster/HE」の価格は85万円(1台)で11月中旬発売、「Kensington/HE」の価格は65万円(1台)で、10月中旬発売となっている。Yorkminsterは12インチの同軸2ウェイユニットを採用、Kensingtonは10インチの同軸2ウェイユニットを搭載する。

上からUT-50、X-30、X-25 モノラルパワーアンプ、A-100。電源部と増幅部を一体動作させる構造を採用している

Yorkminster/HE(左)と、Kensington/HE 9月下旬に発売される、Finalのコンデンサ型スピーカー 英AVID(エービッド)のターンテーブル3機種も展示している


 そのほかにも、オルトフォンジャパンはコンコルドシリーズの2ウェイトールボーイスピーカー「Concorde 108T」を展示した。マランツのブースでは、既に発表済みの秋の新モデルが一同に展示されている。

 また、レコントン・ジャパンのブースでは、Magnatの「Vintage(ヴィンテージ) 990」、クロスオーバーのブースではDALIの「EUPHONIA(ユーフォニア) MS-5」などの大型フロアスタンディングスピーカーを試聴することができる。

オルトフォンは、木製の電源コンセントやタップを参考出品 Concorde 108T。価格は88,000円前後で、発売は12月頃を予定している オルトフォンのベルトドライブアナログプレーヤー「PRO-JECT Studie」。価格は33万円。また、同じくベルトドライブのプレーヤー「PRO-JECT RPM6」も展示されていた。価格は12万円。発売はどちらも11月頃

アコースティック・ラボのSTELLA IMAGO(ステライマーゴ)。マット仕上げは52万円(ペア)、ピアノブラック仕上げは60万円(ペア) Vintage 990は、再生周波数帯域10Hz~80kHzとワイドレンジ。受注生産で、価格は700万円(ペア)。なお、受注は9月20日から開始されている。サブウーファ用の750Wアンプと、ウーファ用の250Wアンプを内蔵。外部アンプがドライブするのは、ミッドレンジとツィータのみとなる

マランツのブースでは、プリメインアンプやパワーアンプ、SACDプレーヤーなど、秋の新モデルを展示している 黒を基調としたシアターセット「リアルシアターブラック」用として、PS7300のブラックモデルが展示された。発売日は通常のモデル(11月上旬)より、半月ほど遅れる可能性があるという クロスオーバーのブースでは、既発売の「EUPHONIA(ユーフォニア) MS-5」を展示。価格はペアで190万円。ダイポール・リボン技術を使用したソフトドームツィータが特徴


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(2002年9月20日)

[yamaza-k@impress.co.jp]

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