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ソニーは、ハイブリッドレコーダ「スゴ録」シリーズのフラグシップモデルとして、地上/BS/110度CSデジタルチューナやHDMI出力を搭載した「RDZ-D5」を6月21日に発売する。価格はオープンプライスだが、市場推定価格は15万円前後。 RDZ-D5ではGUIに、PSXなどに搭載されている「XMB」(クロスメディアバー)を採用。ただし、PSXとは異なり、「EE + GS」を使用せずに実現しており、コストダウンを図っている。また、タイトル一覧などで、選んでいるタイトル以外の情報も表示されるなど、PSXから機能強化も行なわれている。 付属のリモコンも、ジョイスティックを中心に、主要キーをリモコン中央部に配置し「XMB」の操作に最適化。「GUIとリモコンの両面から快適な操作性を追求した」としている。さらに、文字入力は予測変換に対応している。
チューナは地上/BS/110度CSデジタルチューナと、地上アナログチューナを1つづつ搭載。なお、デジタル放送とアナログ放送の同時録画はサポートしていない。 HDD容量は250GBで、録画可能なメディアはDVD+RW(8倍まで)、DVD+R(16倍まで)、DVD+R DL(2.4倍まで)、DVD-RW(6倍まで)、DVD-R(16倍まで)。CPRM対応DVD-RW/Rの両方にも対応している。再生は、DVD+RW/-RW/-Rは8cmディスクにも対応するほか、Dual Discも正式サポートする。 HDDにデジタル放送を直接録画するDRモードに加え、従来のスゴ録と同じ録画モード「HQ+」、「HQ」、「HSP」、「SP」、「LSP」、「LP」、「EP」、「SLP」、「SEP」を用意する。HDDに録画したデジタル放送タイトルは、DVDにムーブが可能。なお、デジタル放送タイトルの分割や結合などは可能だが、プレイリスト編集したものをDVDにムーブすることはできない。 デジタル放送対応のEPGは、番組をジャンルごとに色分け表示する「ジャンル色分け機能」や、拡大表示して番組の詳細を確認できる「ズーミング機能」を搭載する。地上アナログ放送のEPGは、従来のスゴ録同様に「Gガイド」を採用。デジタル放送のEPGは広告なし、アナログ放送のEPGは広告ありでの表示となる。
キーワードやジャンルで自動録画する「おまかせ・まる録」は、アナログ放送だけでなく、デジタル放送にも対応。同社では、「普通のハイビジョンレコーダは、ネタの豊富なすし屋だけど、いつものネタしか注文できない。RDZ-D5は、気のきくソムリエがいるワインバーで、好みのワインが存分に楽しめる」と表現している。なお、キーワードは10個まで登録できる。 そのほかにも、「スポーツ延長」や「番組追跡録画」にも対応。番組追跡録画では、連続ドラマの最終回が延長になったり、特別番組などで予約した番組の放送時間が変更になった場合に追跡して録画するほか、EPGの番組名が変わった場合にも、その類似性を自動で判別して、変更後の番組名を追跡する。 また、HDV規格対応のi.LINK(HDV/DV入力)端子を搭載し、ソニー製デジタルHDVカメラで撮影したハイビジョン映像もそのままの画質でHDDにダビング可能。テープの頭だしからダビングまでを自動で行なう「おまかせHDV/DVダビング」機能も利用できる。 なお、ビクターのHDVカメラに関してはサポート外としている。また、i.LINK端子はHDV/DV入力専用となっており、デジタル放送を録画したタイトルを他の機器にムーブやコピーをしたり、その逆に他の機器からムーブやコピーを行なうことはできない。この点について、同社では「スゴ録では、ハイビジョンレコーダを初めて購入する層のわかりやすさを優先させた」と説明している。
画質面では、また、デジタルハイビジョン映像に対応した適応型ノイズリダクション「DマトリックスNR HD」を搭載。シーンによって変動するノイズの増減に追随して「ノイズが多いときは強め」、「少ないときは弱め」にノイズリダクションのレベルをダイナミックに調整する。録画したハイビジョン映像の再生時だけでなく、内蔵チューナで表示時にも効果を発揮する。 映像DACは14bit/148MHz。HDMI端子は音声も伝送可能で、DVDビデオの映像を1080i/720pにアップスケーリングして出力することもできる。なおD端子出力は、市販DVDについては著作権保護のためD2までの出力となる。 音質面では、マルチレベル方式24bit/192kHz対応オーディオDACを搭載。同社のSACDのハイエンドモデルでも採用されている方式を採用したことにより、「デジタルノイズの発生を抑えて、ひずみの少ないクリアなサウンドが楽しめる」としている。さらに、同社のハイエンドオーディオコンポーネント「ESシリーズ」と同等の高音質コンデンサなどのパーツも使用したほか、偏心インシュレータの採用などにより高音質化を図った。 入出力端子は、HDMI出力×1系統、コンポーネント出力×1系統、D4端子×1系統、コンポジット映像入/出力×各2系統、S映像入/出力×各2系統、ステレオ音声入/出力×2系統/3系統、光デジタル音声出力×1系統、同軸デジタル音声出力×1系統、i.LINK(HDV/DV)入力×1系統などを装備。ピン端子はすべて金メッキ仕様となっている。
430×387.5×95mm(幅×奥行き×高さ)、重量約6.9kg。全幅アルミ扉、蒸着アルミ窓、光沢塗装を採用し、「品位と高級感を演出するデザイン」としている。消費電力は68W。
□ソニーのホームページ (2005年5月12日) [AV Watch編集部/furukawa@impress.co.jp]
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