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株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEJ)は、専用ACアダプタと専用バッテリーパックをセットにした、「プレイステーション・ポータブル」(PSP)のセラミック・ホワイトモデル「PSP-1000 CW」を4月15日に発売する。価格は20,790円。 PSPのセラミック・ホワイトについては、2005年11月17日に1GBのメモリースティック PRO デュオ(9,975円)、ACアダプタ、バッテリパック、リモコン付きヘッドホン、ポーチ、クロス、USBケーブル、スタンドをセットにした「プレイステーション ポータブル GIGA PACK(ギガパック)」(PSP GIGA PACK)として、31,290円で発売。単品では発売されていなかった。 今回、「普及をさらに加速するため」(同社)、付属品をACアダプタとバッテリーパックのみに絞った製品もラインナップに追加した。なお、今までPSPの単品販売は行なわれていなかった欧米市場についても、ベースモデルとして欧州地域は3月22日、北米地域では3月末に導入する。価格はそれぞれ199ユーロ/199ドル。
■ ビデオRSSやゲームのネット配信に対応
PS Business Briefing 2006 Marchで公開されたロードマップでは、4月のファームウェアアップグレードで、Macromedia Flashに対応し、Webブラウザ上でのFlash再生などに対応するほか、RSS Channelの拡張によりRSS配信される音声ファイルのダウンロードに対応(現在はストリーミング再生のみ)。また、中国語フォントも追加される。 さらに今夏には、RSSのビデオ配信にも対応し、UMD Videoのプロファイル拡張も予定。今秋よりPSP専用周辺機器として「カメラ」(PSP-300/9月発売予定)、「GPSレシーバー(10月発売予定)」(PSP-290)を導入。これにより、ビデオチャットを駆使した新たなゲームの展開、GPS機能によるポータブルナビ、GPS対応のゴルフゲームなどが予定されている。
また、秋のアップデートでは、Voice Over IP(VoIP)に対応し、ネットワーク電話端末としても利用可能となる。コーデックにはMotion JPEGを採用予定。さらに、メモリースティックからのゲームやアプリケーションの起動に対応。あわせて、現在全てのゲームの配給がUMD経由で行なわれているが、これをメモリースティックへのネット配信とすることも計画している。久夛良木氏は、「新しいPSPの技術的なインフラとなる。継続的なサービスの提供などもできる」とそのメリットを強調。 加えて「プレイステーション(PS1)」専用ソフトウェアとして発売されたタイトル用のエミュレータも用意。同機能を利用することで、PSPで体験できるゲームタイトルを増やしていくという。 「PS1のソフトをほぼそのままエミュレーションして再生できる」とのことで、「(ソフトウェアメーカーが)PS1のソフトをわれわれのアーカイブサーバーにおいて頂ければ、ほぼそのままゲームをネットワークで配信できる。初めて聞いた時にはこれは凄いことが起こる、メモリースティックを作っている会社の株価も上がるんじゃないかと思った」と、ユーモアを交えて解説した。 また、PS3の映像を無線経由でPSPで見るプランなども紹介し、「PS3の高級リモコンとしても利用できる」とアピールした。
PSPの事業立ち上げについては、「各地で順調で、1,500万台を突破した。昨年来、少子化などから、ゲームビジネスの停滞や失速を伝える声があったが、携帯ゲーム機が払拭した」とその意義を強調。PSPを越える売れ行きを見せるニンテンドーDS/DS Liteについても、「ハードだけでなく素晴らしいソフトがあって大きな流れになった」と評価。特にDSに比較し、PSPでは10代や高齢層、女性ユーザーが少ないことについて反省の弁を述べた。「我々としても汗顔の思い。チャレンジしなければいけない。まだ開発されていないマーケットを広げていきたい」と意気込みを語った。 また、欧州や米国市場での調査結果では、「家庭内」で「ゲーム」での利用が一番多かったという。「本来携帯機なので何故とも思うのだけれど」と感想を述べながら、「PSPって重いんじゃないか、ということかもしれない」と考察を示し、今後のPSPのチャレンジについて説明した。
□ソニー・コンピュータエンタテインメントのホームページ (2006年3月15日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp/furukawa@impress.co.jp]
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