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【2008東京インターナショナルオーディオショウレポート 1】
-B&Wのスピーカー「CM」シリーズに新機種
 Wadiaに続きGOLDMUNDからもiPodトランスポート


会期:10月3日~5日

会場:東京国際フォーラム

入場料:無料(登録が必要)


 日本インターナショナルオーディオ協議会(IASJ)が主催する、オーディオ機器の展示/試聴イベント「2008東京インターナショナルオーディオショウ」が10月3日から東京・有楽町の東京国際フォーラムで開幕した。期間は5日まで。入場は無料となっている。

 国内外のオーディオ機器を展示するイベント。出展社数は昨年より1社増えた28社。各メーカーが防音処理が施された個室を用意し、普段気軽に試聴できないハイエンド機器からミドルクラスのモデルまでを一度に体験できるのが特徴となっている。

 ここでは会場で初披露された新製品を中心にレポートする。


■ マランツ

 マランツコンシューマーマーケティングのブースでは、取り扱っているB&Wのスピーカー新モデルが展示された。コストパフォーマンスの高さが人気の「CM」シリーズの新モデルで、2ウェイ2スピーカーのブックシェルフ「CM5」と、フロア型で3ウェイ4スピーカーの「CM9」。

 どちらも11月中旬頃の発売を予定しており、「CM5」は「CM1」(ペア:121,800円)の上位モデル、「CM9」は「CM7」(1本:121,800円)の上位モデルと位置付けられている。価格は未定だが、イメージとしては(ウェンジ/ローズナットの場合)「CM5」が10万円台後半、CM9が30万円台半ば(どちらもペア)になるという。

 2モデルの追加により、センタースピーカーの「CMC」も含めたラインナップが拡充する。なお、現在のCMシリーズにはメープル、ローズナット、ウェンジの3タイプの仕上げを用意しているが、メープルが販売終了となり、CM5/9の追加からピアノフィニッシュのバージョンが代わりに用意される。CM1/7にもピアノフィニッシュ版が追加され、それぞれ同仕上げでは10%程度価格がアップするという。

 ツイータは25mm径のアルミドームで共通。ウーファは、CM5が165mm径のウォーブンケブラー。「CM9」は160mm径のミッドレンジ、165mm径のウーファ×2基を搭載する。

CMシリーズの新しいブックシェルフ「CM5」。写真はピアノフィニッシュモデル フロア型で、CMシリーズ最上位となる「CM9」

 同社ブースではほかにも、マランツの秋向け新製品であるSACD/CDプレーヤー「SA-15S2」(157,500円)や、ステレオプリメインアンプ「PM-11S2」(399,000円)などが展示。ほかにも、B&Wブランドの40周年記念スピーカーとして生産されている「Signature Diamond」(ペア:273万円)も試聴可能。同モデルは限定生産品だが、限定数に近づいており、日本ではあと数ペア受注ができるだけだという。そのため、こうしたイベントでのデモはこれが最期になりそうだ。

SACD/CDプレーヤー「SA-15S2」や、ステレオプリメインアンプ「PM-11S2」など、マランツの秋モデルも展示されている 「Signature Diamond」が聴ける最期のイベントになるかもしれない audioquestのハイエンドケーブル「William E.Low Signature」シリーズも展示中


■ ステラヴォックスジャパン

 VIVID audioやPawel Acousticsなど、超高級メーカーの機器を販売しているステラヴォックスのブースでは、意外にも102,900円(予価)の小さなコンポが注目を集めている。高級メーカーGOLDMUNDが手掛けたiPod用デジタルトランスポート「iEIDOS Transport」で、12月発売予定。

GOLDMUNDのコンポとしては最も安価になりそうなiPod用デジタルトランスポート「iEIDOS Transport」 XLR出力を備え、外部ワードクロック入力も備えているのが特徴

 iPodに保存されている音楽ファイルを、iPod内のDACを通さず、デジタルデータのまま直接出力するトランスポートであり、同様のコンセプトの製品としては、アクシスが取り扱っているWadia 170「iTransport」(62,790円/10月発売予定)が存在する。

 iTransportとの違いは、外部ワードクロック入力端子を備えていることと、映像出力を省いたコンパクトな筐体を採用していること。また、XLR(AES/EBU)端子も備えている。外形寸法は120×90×43mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は1.5kg。

アクシスが取り扱っているWadia 170「iTransport」 iTransport付属のリモコン

 iPod内のWAVやApple Losslessなどのデジタルデータを、16bit/44.1kHzや16bit/48kHzのデジタルオーディオストリームとして出力。そのまま出力するのではなく、内部で一旦バッファリングすることで、揺らぎのないデータとして出力するという。

 ワードクロック入力端子はBNCを採用。外部クロックを使うことで、さらにジッタの無いデータ出力が可能になるという。対応クロックはデータ長16/20/24bit、サンプリング周波数44.1/48/96/192kHzだが、iPodが対応するのは16bit/44.1kHzと16bit/48kHzのみ。「将来のアップデートを見据えたポテンシャルを持っている」という。

 出力端子はRCA、XLR(AES/EBU)を各1系統。アップル純正リモコンのApple Remoteがトランスポート接続時でもリモコンとして使用できる。USBは備えておらず、データ同期には非対応だが、iPodの充電も可能。対応iPodはiPodビデオ、Classic、touch、iPhone 3G、第1~4世代nano。オプションで52,500円(予価)の強化電源も用意している。

SF映画に登場しそうなフォルムのVIVID audio「G1 GIYA」

 また、同サイズの筐体ながら、DACも内蔵した「iEIDOS Player」も2009年2月に発売予定。価格は207,900円を予定している。GOLDMUNDのAlize技術を使った、ダイナミックレンジ130dBのDACを内蔵しており、シングルエンドのアナログ音声出力端子(RCA)を備えているのが特徴。重さは2.5kgとなる。

 ブースではほかにも、VIVID audioのフラッグシップスピーカー「G1 GIYA」(ギヤ)が注目を集めている。南アフリカに住むズールー族のダンスから名付けたというモデルで、特徴はなんといってもそのフォルム。グラスファイバー強化樹脂で作られたエンクロージャにはエッジが無く、音響工学のコンピューターシミュレーションを重ねた結果生み出されたフォルムだという。価格はペアで670万円(オーダーカラー)、640万円(スタンダードカラー)。

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■ ハーマンインターナショナル

 ハーマンインターナショナルのブースでは、10月中旬に発売する、JBLブランドのiPhone 3G/iPod用スピーカーを展示している。電池駆動も可能な「JBL on station IIIP」(店頭予想価格:25,000円前後)、横長デザインの「JBL on Station 200iD」(同22,000円前後)は既に発表されているが、200iDの上位モデルとなる「400P」が参考展示された。11月の発売を予定しており、サブウーファを加えた2.1chシステムになっているのが特徴。価格はオープンプライス。

 さらに、「MX100」というCD/チューナ一体型システムも参考展示。側面にiPod用Dockをカートリッジのように差し込めるのが特徴で、同カートリッジは標準で同梱する。価格は10~11万円程度で、11月頃の発売を予定しているという。

JBLブランドのiPhone 3G/iPod用スピーカー。左から「JBL on station IIIP」、「JBL on Station 200iD」 2.1chスピーカーになる「400P」 「MX100」というCD/チューナ一体型システムも参考展示

 デザイン性に優れるharman/kardonブランドからは、アクティブスピーカー「GLA-55」が参考展示。クリスタルをイメージしたというアクリル製のエンクロージャが特徴で、2ウェイ2スピーカー。入力はステレオミニ。年内の発売を予定しており、価格はペアで10万円程度だという。

側面にiPod用Dockをカートリッジのように差し込める harman/kardonブランドのアクティブスピーカー「GLA-55」。クリスタルをイメージしたアクリル製のエンクロージャが特徴

 ピュアオーディオ系では、9月中旬から発売が開始されたJBLの新スピーカー「TSシリーズ」4製品が展示されている。JBLの伝統を引き継ぎながら、家具のようなデザインや仕上げを施したのが特徴。フロア型の「TS8000」(1本:441,000円)、「TS6000」(1本:378,000円)と、ブックシェルフ型の「TS600」(1本:262,500円)、センタースピーカー「TS60」(1本:315,000円)の4モデルがラインナップ。

 マークレビンソンからは、SACD/CDプレーヤー「No512」が参考展示。年内の発売予定で、価格は200万円程度になるという。

JBLの新スピーカー「TSシリーズ」 マークレビンソンからは、SACD/CDプレーヤー「No512」が参考展示

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■ ノア

 イタリアのソナス・ファベールからは、11月初旬に同社ラインナップとしてはリーズナブルな小型スピーカー「Toy」がリリースされる。予定価格はペアで176,400円。トレードマークとも言えるレザーシート仕上げのキャビネットや、最大20mm厚のサイドパネルなど、ソナス・ファベールらしいデザインを踏襲しているが、サイズは185×270×265mm(幅×奥行き×高さ)と小型。重量は4.9kgだ。

 ツイータはカスタム・メイドの25mm径シルク・リング・ラジエーター型。ウーファは110mm径で、セルロース・コーンを使っている。ソナスからはほかにも、「STRADIVARI」と「AMATI」、「GUARNERI」の各モデルから、Palladio生誕500年記念モデルが登場。ソナスの本拠地であるヴィチェンツァの街で活躍したイタリアの建築家、アンドレア・パラディオ氏の生誕500年を記念したモデルで、同氏が手掛けた建築と同じナチュラル・ブロンド・メイプル仕上げになっているのが特徴。また、ウーファのフェーズ・プラグやスタンドベースに、ヴィチェンツァ産の砂岩を使っている。

 限定数と価格は、「STRADIVARI Palladio」が25ペア限定で609万円(ペア)、「AMATI Palladio」が50ペアで420万円(ペア)、「GUARNERI Palladio」が100ペアで210万円(ペア)。

ソナス・ファベール「Toy」 「STRADIVARI Palladio」。チュラル・ブロンド・メイプル仕上げが特徴 ドイツbehold社から、高速デジタル演算で最適な動作点を実現するというバランス・ブリッジ構成のデジタルプリメインアンプ「G192」が登場予定。価格や発売時期は未定


■ そのほか

 タイムロードのブースでは、CHORDの新型DAC「コーデット・ジェム」が参考展示。A2DPプロファイルに対応したBluetooth機能を備え、無線伝送されたデータをハイクオリティにDA変換。USB端子も備えており、スイッチを切り替えることでPC用のUSBオーディオとしても利用できるのが特徴。豊富なカラーバリエーションを用意する予定で、発売は10月末、価格は94,500円を予定している。

 頭内定位を解消するS-Logic技術や、超高級モデル「edition9」(241, 500円)などで知られるヘッドフォンメーカーULTRASONEからは、リリースされたばかりのPROシリーズ最上位モデル「PRO 900」(66,000円)が展示中。PROシリーズでS-Logic Plus技術に対応したほか、新開発の40mm径チタンドライバーなどを採用している。

CHORDの新型DAC「コーデット・ジェム」 同じくCHORDの新型DAC「QBD76 BS S-Blue」
ULTRASONE「PRO 900」 独創的な形状が人気のスピーカー「Terra II Pro」 一体型システム「note」が人気のAuraからは、2009年夏に発売予定というプレーヤーとプリメインアンプを参考展示


□東京インターナショナルオーディオショウのホームページ
http://www.iasj.info/event.html
□日本インターナショナルオーディオ協議会のホームページ
http://www.iasj.info/
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(2008年10月3日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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