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日本インターナショナルオーディオ協議会(IASJ)が主催する、オーディオ機器の展示イベント「2007東京インターナショナルオーディオショウ」が10月5日から東京・有楽町の東京国際フォーラムで開幕した。期間は7日まで。入場は無料となっている。 同イベントは、国内外のオーディオ機器を展示するイベント。出展社数は昨年と同じ27社。各メーカーが防音処理が施された個室を用意し、普段気軽に試聴できないハイエンド機器からミドルクラスのモデルまでを一度に体験できるイベントとなっている。
■ リン
リンジャパンのブースで最も注目を集めているのは、「KLIMAX DS」と呼ばれるDLNAに対応したネットワークメディアプレーヤー。その名の通り、ハイエンドアンプ「KLIMAX」シリーズに位置付けられており、一般的なネットワークメディアプレーヤーは利便性を追求したものだが、「KLIMAX DS」は音質を極限まで追求したモデルだという。 Ethernet端子を備えており、DLNAサーバー内のWAV、FLAC音楽ファイルが再生可能。16~24bitまでの音楽データを再生できる。サンプリング周波数は44.1/48/88.2/96/176.4/192kHzに対応。出力はアナログステレオで、端子はRCA/XLR各1系統のみとシンプルで、デジタル入力などは備えておらず、DACとして使用することはできない。純粋なネットワークメディアプレーヤーだという。
「データを汎用のPCやNASなどに蓄積し、そこからネットワーク経由で再生することで、プレーヤー内に駆動系を持たない製品が作れる。振動の影響が無く、理想的なプレーヤーを目指した」という。サイズは350×355×60mm(幅×奥行き×高さ)と、KLIMAXシリーズらしい薄型ボディ。重量は10kgもある。年内の発売を予定しており、予想価格は294万円。RS-232C経由でKLIMAX KontrolやCD12と連携できる。
また、展示は無かったが、「AKURATE MUSIC SERVER」と呼ばれる「KLIMAX DS」の低価格版も年内にリリース予定。ラックマウントサイズになる予定で、100万円台を予定しているという。 11月に投入を予定しているプリメインアンプ「MAJIK-I」(42万円)は、KLIMAX Kontrolから継承した高音質回路設計技術と、チャクラパワーアンプ回路を融合させたモデル。出力は100W×2ch。6系統のアナログ入力を備えている。 「MAJIK 140」は、KOMPONENTシリーズで採用されている、2Kアレイテクノロジーと、新設計のエンクロージャを組み合わせたフロア型スピーカー。4ウェイシステムとなっており、価格はペアで441,000円。 ほかにも、アナログターンテーブルの名機「LP12」のアップグレードモデル「LP12 SE UPGRADES」や、「MAJIK/AKURATEパワーアンプ」など、最新モデルもデモが行なわれている。
■ 大場商事 大場商事のブースでは、JEFF ROWLANDの「CRITERION」(クライテリオン)というプリアンプが参考展示されている。プリアンプのハイエンドとして人気を集め、生産が完了した「Coherence」の後継になるモデルで、年内のリリースを目指しているという。価格は300万円程度になる見込み。 上下のユニットはセパレートになっており、上側がクリーンな電流を得るためのバッテリー電源となっている。Coherenceとの最大の違いは、バッテリーの交換がユーザーで行なえるようになったこと。背面の丸い栓を外すと、別売バッテリを入れ替えることができる。
また、dCSの高級シリーズ「PAGANINI」3機種も年内に投入予定。エソテリックのドライブメカを採用したSACD/CDトランスポート、DAC、マスタークロックを用意しており、価格は未定だが、それぞれ220万、230万、115万円程度、3モデル合わせて550万円程度を見込んでいる。
■ ティアック エソテリック ティアック エソテリック カンパニーのブースでは、7月にリリースされたばかりの、「エソテリックブランド20周年」を記念したアニバーサリーモデル第2弾、SACDトランスポート「P-05」や、DAコンバータ「D-05」が展示されている。価格はどちらも63万円。 P-05は、独自のノンフローティングメカニズムを進化させた「VRDS-NEO」(VMK-5)を搭載するのが特徴。スピンドル部に、ローディング時にターンテーブルを一時的に分離する方式を新たに採用。回転用のスピンドルモーターを下側に配置することが可能となり、全体の小型/薄型化を実現している。
参考展示されていたのは、真空管ステレオパワーアンプの「A-100」。KT-88をUL接続プッシュプル接続とすることで、電圧増幅段とカソードフォロワ段も含めた三段直結回路を実現。豊かな表現力を持つという。価格は157万5,000円。年内から年明けにかけての発売を目指すという。
■ スピーカー新モデル アイシン高岡のブースでは、11月発売予定のブックシェルフスピーカー「LC200」を展示している。価格は168,000円。LCシリーズの第2弾モデル。鋳鉄の制振性、剛性、質量を活用する同社ならではの開発姿勢はブックシェルフでも貫かれており、エンクロージャはMDF材を使っているが、側板の売り側にハイカーボン鋳鉄製の整振振子を内蔵している。ユニットは13cm径のハイブリッドコーンウーファ、25mm径のシルクドームツイータの2ウェイ。 アブサートロンは、アコースティック・ラボの新モデルとして発売されたばかりのスピーカー「Borero Bonita」を展示。価格はペアで44万1,000円。2ウェイのブックシェルフで、ツイータに特徴がある。アルミ合金の振動板と、合成化学製品を使った振動板を同軸に重ね、シングルコイルで駆動。40kHzまでの高域再生が可能で、滑らかな再生音が特徴だという。
ノアのブースでは、イタリア・Sonus faberのスピーカーで、「クレモナ」シリーズの新モデル「elipsa」を披露している。バッフル面の曲線の美しさもさることながら、上から見た時に楕円形に見えるエンクロージャのデザインそのものが特徴。名前の「elipsa」もイタリア語で“楕円形”を意味している。3ウェイ3スピーカーで、ウーファは26cm径の軽量アルミニウム振動板、ミッドレンジは15cm径のウッドファイバー・コーン、ツイータは25mm径のリング・ラジエーター(ディフューザー採用)。価格はペアで260万円。 同じくSonus faberからは、5年を超えるロングセラーモデル「Cremona」に、オマージュ・シリーズの技術を投入し、モディファイしたという「Cremona M」も登場。ユニットが一新されたほか、「スパイクに至るまでデザイン設計の見直しを行なった。オリジナルの豊かな再生音はそのままに、レンジの拡大と低域の描写力が強化された」という。価格はペアで136万円。
今井商事ではカナダ・Verity Audioの新スピーカー「RIENZI」(リエンジ)を再生している。フロア型に見えるが、上下部が完全に分離しており、上部は16.5cm径のミッドレンジと19mm径ドームツイータを収めた2ウェイ2スピーカーの密閉型、下部は17.8cm径ウーファを搭載したバスレフ型。
アンプとの接続はウーファ下部の端子で行ない、内部で信号を2つに分離。片方はウーファをドライブし、もう片方はウーファ上部の端子から出力。150Hzのハイパスフィルタを通し、上に乗った2ウェイスピーカーに入力する形となる。価格は147万円。10月から発売を開始しているという。
デノンラボのブースでは、デンマーク・DALIの「HELICON(ヘリコン)」シリーズ新モデルとして、10月上旬から発売されるフロア型「800 MK2」と、ブックシェルフ「300 MK2」が試聴可能。価格はいずれもペアで、フロア型が111万3,000円、ブックシェルフが46万2,000円 「800 MK2」は4ウェイ5スピーカーのフロア型で、ウーファは200mm径ユニットを2基搭載したダブルウーファ。ミッドレンジは165mm径、ツイータは25mm径のドームと、10×55mmのリボンタイプのハイブリッド。「300 MK2」は、3ウェイ3スピーカー仕様。ウーファは165mm径のコーン、ツイータは「800 MK2」と同じ、ドームとリボンのハイブリッド。4月に発売された「HELICON 400 MK2」と同じ、「HELICON MK2」シリーズのラインナップとなる。 ハーマンインターナショナルのブースでは、JBLのフロア型スピーカー「S4600」(9月末発売/1本483,000円)が人気。35cm径ウーファと5cm径コンプレッションドライバに加え、JBL最小サイズとする1.9cm径コンプレッションドライバを超高域用として備えた3ウェイ3スピーカー。ほかにも、9月中旬から発売されている米REVEL AUDIO製スピーカー「ULTIMA2」シリーズも展示されている。
同社ブースではほかにも、Mark Levinsonのモノラルパワーアンプ「No.53」が参考展示されている。パワーアンプのフラッグシップモデルで、発売は2008年春頃になる見込み。価格は800万円程度になるという。
□インターナショナルオーディオショウのページ
(2007年10月5日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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