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Avantgarde、総額1,200万円のTRIO+BASSHORNなど新ホーンスピーカー“XD”。「完成の域」

 「ホーン技術の限界を究める」をテーマとして掲げる独Avantgarde(アバンギャルド)は、スピーカーラインナップを刷新。新たな「XDシリーズ」として9機種を7月31日に発売する。いずれもペア販売で受注生産。価格は、オールホーン「TRIO CLASSICO XD」(AVG/TRIO-XD CL)が700万円、組み合わせる低域用バスホーン「AVG/BASSHORN-XD」が500万円で、合計1,200万円。さらに、一体型のDUOシリーズでは「DUO RRIMO XD」(AVG/PRIMO-XD)が1,000万円などとなる。販売はエソテリックが担当。

両脇が「TRIO CLASSICO XD」、中央が「BASSHORN XD」

 UNO、DUO、TRIOは1991年に登場。以降、25年にわたって検証・改良を続け、「各モデルは新しいXDシリーズで遂に完成の域へと到達した」(Avantgardeのホルガー・フロムCEO)という。全ラインナップはエソテリックのページに掲載されている。

TRIOシリーズの特徴

TRIO XD

 フラッグシップシステムの「TRIO+BASSHORN」は、オールホーンスピーカーの「TRIO CLASSICO XD」、もしくは「TRIO XD」と、超大型ホーンを使った「BASSHORN XD」を組み合わせたもの。TRIO XDは100Hzまでを再生し、それ以下はBASSHORN XDが担当。全帯域オールホーンステムとなる。

 ペアの価格は、「TRIO-XD CL(CLASSICO)」が700万円。「TRIO-XD」が650万円。「BASSHORN-XD」は500万円。

 XDシリーズでは、ローミッド用ドライバに、新開発ソフトメッシュ・ファイバーグリッド・ドームを採用。格子状の繊維を持つ新素材の振動板で、更にクリアな再生が可能という。

 TRIOは3ウェイ構成だが、ネットワーク回路を構成する部品は4つ。全てのコンデンサ、特許技術のCPCネットワークボードもリニューアル。システム全体で109dBの高能率も実現している。

 低域を担当するBASSHORN XD は、内蔵パワーアンプが1,000Wに強化され、10バンドのイコライザを備えたDSPも搭載。クロスオーバーやレベルの設定が更に細かく調整できるようになった。

 TRIOシリーズには他にも、アクティブバスホーンの「AVG/S-BASS-XD」(450万円)、アクティブサブウーファ「AVG/SUB231-XD」(250万円)もラインナップする。

DUOシリーズの特徴

DUO RRIMO XD

 DUOシリーズ全モデルは、170Hzまでを再生する直径670mm(27インチ)のミッドレンジホーンを採用しているのが特徴。最上位の「DUO PRIMO XD」は、それに4×300mmのバスホーンと、180mm径(7インチ)のホーンツイータを組み合わせている。

 H3OMEGAツイータ、CPCネットワークなど、フラッグシップ技術も積極的に投入。低域用ホーンは、1モジュールにつき、12インチドライバ2基を搭載。従来の倍となる1,000Wのパワーアンプ「XD-1000」で強力に駆動する。

 また、低域用ホーン特有の複雑なインピーダンス変化に追随する補正回路は、従来のアナログ・フィードバック回路からデジタルのDSP処理に変更。「さらに高速なレスポンスとミッドレンジとのスムーズなつながりが得られる」とする。10バンドのイコライザも搭載。

 価格は「AVG/PRIMO-XD」が1,000万円、「AVG/MEZZO-XD」が680万円、「AVG/DUO-XD」が450万円。

UNO XD

UNO XD

 UNO XD(AVG/UNO-XD)は、ホーン+アクティブサブウーファという構成で、価格は350万円。直径500mm(20インチ)のミッドレンジホーンと、130mm(5インチ)のホーンツイータを組み合わせている。低域は250mm×2(10インチ)のユニットが担当。「かつてTRIO+BASSHORNが達成した圧倒的なベンチマーク、能率107dB/インピーダンス 18Ωに、UNOシリーズがついに到達した」という。

 TRIO XDまでシリーズ共通となる、H3 OMEGAツイータ、メッシュドーム採用のダブルフェライトマグネット、メッシュドーム搭載の18Ωミッドレンジなどの技術を投入。能率と駆動力を高めている。

 サブウーファのアンプは従来の4倍となる1,000Wに強化された「XD-1000」で、DSPも搭載。より強力かつ、フレキシブルな低域再生を可能にしたという。