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4Kテレビの'16年上半期販売台数は前年比2.1倍。GfK調査

テレビ全体は26%減の240万台、ハイレゾヘッドフォン1.5倍

 GfKジャパンは、2016年上半期の家電およびIT市場の販売動向を19日に発表した。AV市場では、テレビやBD機器が数量ベースで前年比2桁の減少となった一方で、4Kやハイレゾ対応など高付加価値製品の伸長が、金額の落ち込みをとどめる形となっている。

薄型テレビ市場規模の推移(出典:GfKジャパン)

 薄型テレビ販売は、前年比26%減の240万台。昨年のCATVデジアナ変換サービス終了による特需の反動もあり、マイナス幅が広がった。4Kテレビを中心に大画面製品の販売は伸び、平均価格は76,700円と前年同期から25%上昇。金額ベースでは同8%減にとどまった。

 4Kテレビの販売台数は前年同期の2.1倍となる43万台で、薄型テレビに占める4Kテレビの構成比は数量ベースで18%、金額ベースでは45%。4Kテレビの画面サイズ別数量構成比は、40~45型が前年同期の20%から27%に拡大した。

 レコーダなどのBD/DVD機器は前年比14%減の200万台。市場の約半数を占めるBDレコーダは同16%減で、'09年以降で初めて半期の販売台数が100万台を下回った。BDレコーダをHDD容量とチューナ数別にみると、安価なシングルチューナ機が減った一方で、1TB/ダブルチューナ機が数量構成比で前年同期の29%から33%に、1TB超/6チューナ以上搭載機が1%から6%に拡大。BDレコーダの平均価格は前年同期から5%上昇した。DVDプレーヤーは数量前年比13%減、BDプレーヤーは同6%減といずれもマイナス。

 ヘッドフォン(ステレオのみ)/ヘッドセット(ステレオ/モノラル)は前年比1%増の940万本。ハイレゾ対応などの高価格帯製品の伸長により平均価格が前年同期から6%上昇し3,500円となり、金額ベースでは同7%増。ハイレゾ対応機は数量構成比は3%だが、販売本数は前年比51%増に伸長。ハイレゾ対応機の平均価格は、1万円以下が増えたことで前年同期から21%下落して17,400円となった。

 携帯電話は買い替え年数の長期化等により前年比5%減の1,480万台。スマートフォンは同1%減の1,250万台で、携帯電話販売の84%を占めた。今期は総務省の端末値引き適正化に関する取り組みにより市場縮小が懸念された。事実、MNPを含む新規契約では数量前年比15%減と大きな影響を受けた。ただし、市場の大部分を占める機種変更契約は微減にとどまった。また、SIMフリースマートフォンは数量構成比でスマートフォンの5%を占めるまでに拡大した。

携帯電話市場規模の推移(出典:GfKジャパン)

 スマートウォッチやフィットネストラッカー、スポーツウォッチなど、センサーを内蔵してスマートフォンと連携するウェアラブル端末は、前年比12%増の59万台となった。スマートウォッチは、Apple Watch発売の前年に比べると同34%減少。市場の6割を占めるフィットネストラッカーは同38%増、2割を占めるスポーツウォッチは同25%増と市場拡大を牽引した。ウェアラブル端末全体の平均価格は、単価が高いスマートウォッチの販売減を受け、前年同期から約2割低下した。

ウェアラブル機器市場規模の推移
(出典:GfKジャパン)

 パソコンは前年比2%減の580万台。タブレット端末は前年比5%減の350万台となった。通信方法別では回線付モデルとSIMフリーモデルがプラス成長となった一方で、Wi-Fiモデルは2桁減となった。SIMフリーモデルの構成比は2%。パソコンとタブレット端末と合わせると、市場は前年比4%減の930万台。

PC+タブレット市場規模の推移
(出典:GfKジャパン)

 デジタルカメラは前年比21%減の200万台。コンパクトカメラは同20%減の140万台、一眼レフは同22%減の42万台、ミラーレス一眼は同28%減の26万台と、いずれもマイナス成長となった。交換レンズ市場も、レンズ交換式カメラの販売減を受け、数量前年比15%減となった。

 家電小売り市場の'16年見通しは、前年の7兆1,100億円を2%程度上回る規模になると予測。インターネット販売が成長を続け、2016年通年の家電小売市場における金額構成比は12%に達すると見ている。