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パナソニック、UHD BD再生対応で約9万円の新BDレコーダ。HDMI×2やCDリッピング

 パナソニックは、Ultra HD Blu-ray再生に対応した新Blu-ray Discレコーダ「DIGA(ディーガ)」2モデルを11月下旬より発売する。HDD容量2TBの「DMR-UBZ2020」と1TBの「DMR-UBZ1020」の2モデルが用意され、価格はオープンプライス。店頭予想価格は2TBが10万円前後、1TBが9万円前後。

DMR-UBZ2020

 これまでのDIGAでは、最上位モデルの「DMR-UBZ1」(実売31万円)のみが、Ultra HD Blu-ray(UHD BD)再生対応だったが、「DMR-UBZ2020/UBZ1020」ではUHD BD再生に対応しながら大幅に低価格化、さらにレコーダの基本機能も最新仕様とした。UHD BD対応にあわせてHDR(ハイダイナミックレンジ)対応や、広色域のBT.2020対応、HEVC/H.265/10bit/100Mbps対応などにより高画質化を図られただけでなく、番組表の改善や、CDリッピング対応やミュージックサーバー機能などの強化が行なわれている。

 なお、UHD BD再生に対応しない、DIGAスタンダードモデルの「DMR-BRZ1020」など4製品も10月中旬より発売。UHD BD対応フラッグシップ機「DMR-UBZ1」と、全自動DIGAの「DMR-BRX7020/4020/2020」、6チューナ搭載「DMR-BRG2020」の全11モデル展開とする。

【新DIGA】
型番チューナUHD BD再生HDD店頭予想価格
DMR-UBZ202032TB約10万円
DMR-UBZ102031TB約9万円
DMR-BRZ10203-1TB約8万円
DMR-BRW102021TB約7万円
DMR-BRW5202500GB約6万円
DMR-BRS5201500GB約5万円
新DIGAラインナップ

約9万円のBDレコーダがUltra HD Blu-ray再生に対応

 DMR-UBZ2020/UBZ1020の大きな特徴となるのが、UHD BD再生対応。UHD BDの4K/60pやハイダイナミックレンジ(HDR)映像、広色域規格の「BT.2020」、HEVC/H.265の10bit/100Mbps信号に対応し、4K UHD BDの高画質を楽しめる。特に「ULTRA HD PREMIUM」認定を取得した、パナソニック4K VIERA「DX950シリーズ」との組み合わせで、さらにハイクオリティにUHD BDのHDR映像を楽しめるという。なお、UHD BD再生のためには、著作権保護技術のHDCP 2.2対応HDMI入力を備えた4Kテレビ/プロジェクタが必要。

Ultra HD Blu-ray再生に対応

 2系統のHDMI出力を装備し、テレビやプロジェクタのほか、AVアンプなどのオーディオシステムに別途音声出力可能。AVアンプなどが著作権保護技術のHDCP 2.2に非対応の場合でも、1系統をAVアンプに繋いで音声だけ出力、もう1系統をテレビなどに接続することでUHD BDを楽しめる。また、映像/音声信号を分離することで、信号干渉を最小限に抑えている。

2系統のHDMI出力は、4K/60p、HDR信号対応

 「ダイナミックレンジ変換」も搭載。これは、テレビがHDR非対応の場合でも、UHD BDのHDR信号から独自のダイナミックレンジ変換を自動で行ない、高画質で再生するもの。ユーザーが、テレビに合わせて最適な変換に手動調整を行なうことも可能。

 パナソニックハリウッド研究所(PHL)が培った技術を用いた4Kエンジン「4Kリアルクロマプロセッサ」を搭載。デコードした4K(4:2:0)信号を独自の高精度マルチタップ処理で4K(4:4:4)に補間することで、鮮度が高く、自然な質感と立体感のある4K映像を実現する。UHD BDや4Kのインターネット動画でも効果を発揮する。

4Kリアルクロマプロセッサを搭載

 なお、DIGA最上位モデル「DRM-UBZ1」やUHD BDプレーヤーの最上位機「DMP-UB900」では、より高精度なクロマ処理を行なう「4Kリアルクロマプロセッサplus」を搭載しているが、DMR-UBZ2020/UBZ1020の4Kリアルクロマプロセッサは、UHD BDプレーヤー「DMP-UB90」相当となる。

 4K映像の輝度信号と色信号を画素単位で分析・補正して、4Kの鮮鋭感や精細感を高める「4K超解像/W超解像」も搭載。輝度・色信号に対して、輪郭やテクスチャを補正することで、圧縮・伝送時に失われた成分を再現する。同技術は、4K信号だけでなく、HD映像の4Kアップコンバート時にも適用される。また、HD信号から色信号補間を経ずに、高画質に4K信号に変換する「4Kダイレクトクロマアップコンバート」も搭載している。

 加えて、YouTubeやNetflix、アクトビラなどの4Kインターネット動画に対応。Netflixについては、HDRコンテンツにも対応。4Kリアルクロマプロセッサにより、鮮度の高い4K映像を楽しめるという。

DMR-UBZ2020

 なお、DMR-UBZ2020/UBZ1020の発売を記念し、2017年1月31日までにCLUB Panasonicで愛用者登録した人を対象に、「インデペンデンス・デイ リサージェンス」「インデペンデンス・デイ」の2枚組UHD BDソフトをプレゼント。さらに、「機動戦士ガンダムサンダーボルト DECEMBER SKY」、「アクセル・ワールド -インフィニット・バースト」のいずれか1枚もプレゼントするキャンペーンも実施する。詳細はキャンペーンページで案内する。

UHD BDプレゼントキャンペーンも

番組表を改善。番組持ち出しも可能に

 HDD容量以外のレコーダ機能はUBZ2020/UBZ1020とも共通。地上/BS/110度CSデジタルチューナを3系統搭載し、最大15倍の長時間録画や外付けUSB HDD録画に対応。SeeQVaultもサポートしており、対応USB HDDへの録画番組などのバックアップも行なえる。1秒番組表示や1秒録画一覧表示、1秒トレイオープン(いずれもクイックスタート[入])の高速起動も特徴。

 なお、Ultra HD Blu-rayには録画規格は存在せず、BD録画は従来どおりの2Kとなる。

 設定手順の簡略化もポイント。(1)郵便番号を入力し、エリア設定、(2)ネットワーク設定(有線LAN)の2ステップで初期設定が完了する。加えて、HDMI CEC(ビエラリンク)対応のVIERAと併用時には、初期設定時にHDMI経由でVIERAのチャンネル設定等を取得するため、有線LANのネットワーク接続設定を行なうだけで、初期設定が完了する。

 番組表も、一覧性や視認性を改善。[番組タイトル]を[内容]より大きく表示することで、メリハリを付けたほか、情報量も向上。文字サイズも選択できる。

番組表を改善

 加えて、番組表を開いた際の下部に地デジやBS/CSで話題の新番組や不定期放送の特番、映画の初放送番組などをポップアップで知らせる「新番組/特番おしらせ」を新搭載。また、リモコンには[新番組]ボタンを備えており、一覧で番組内容や出演者情報を確認でき、ワンタッチで録画予約まで行なえる。

初放送番組などをポップアップ表示
リモコンに[新番組]ボタン

 「外からどこでもスマホ視聴」による、アプリ「Media Access(メディアアクセス)」からの録画予約や再生にも対応。事前にアプリとDIGAをペアリングしておけば、外出先からの予約やストリーミング視聴も可能。iPadのMedia Accessでは、ピクチャ・イン・ピクチャ(PinP)再生も行なえ、外出先での「ながら見」が可能となる。

iPadのMedia Accessで「ながら見」

 加えて、Media Accessが「番組持ち出し」に対応。持ち出したい番組を「あとで見るリスト」に追加すると、番組をスマホやタブレットにダウンロードできる。画質はVGA(640×480ドット)/1.5Mbpsで、持ち出しにより飛行機などの通信回線のない場所でも番組を楽しめる。

 また、DIGAのネットワークサービス「DIMORA(ディモーラ)」の有料会員であれば、録画画質として、720p(1.5Mbps)、VGA(650kbps)も選択できる。

番組持ち出しにも対応した

 スマートフォン/タブレットだけでなく、Windows PCでの番組視聴に対応。月額200円のWindowsアプリ「DiXiM Play for DIGA Windows版」を利用することで、ノートPCなどからDIGAの放送中/録画番組を楽しめる。

 外出先への番組配信は、1番組のみだが、家庭内であれば、同時に2箇所の配信が行なえる。

リモコン

DIGAがついにCDリッピング対応。ミュージックサーバーが進化

 DIGAをNAS/ホームサーバーとしても利用可能。新たにCDリッピングに対応し、FLAC形式で本体HDDに録音可能。2TB HDDの場合、最大CD 2,300枚分の音楽を保存できる。GracenoteのMusic IDに対応し、楽曲取り込み時に自動的に楽曲情報やアルバムジャケットを取得/付与できる。

CDリッピングに対応
楽曲情報を取得
DIGAで再生も可能

 ミュージックサーバーとして動作し、同社のワイヤレススピーカー「SC-ALL05」などのネットワークオーディオから、DIGA内の楽曲を再生できる。FLACやDSDなどのハイレゾファイルの配信も可能。加えて、従来モデルと同様にe-onkyo musicで購入した楽曲の自動ダウンロード機能も搭載している。

DIGAがミュージックサーバーに

 BD/DVD/CD再生のほか、本体でのHDD内楽曲再生が可能。対応ファイル形式はMP3/WAV/FLAC/AAC/DSD/ALAC。ハイレゾファイルも出力可能だが、DSDはPCM変換再生となる。HDMI出力時は最大で192kHz/24bit、光デジタル音声出力時は96kHz/24bitまでとなる。

 CDや圧縮音源を192kHz/24bit処理して出力する「ハイレゾリマスター」も搭載。音楽だけでなく、BDや録画番組なども高音質で楽しめるという。

 DIGAに保存した4K撮影動画や音楽は、BDやSeeQVault対応HDDにバックアップ可能。4K/60p(100Mbps以下)までのパナソニックのビデオカメラ/デジタル一眼の録画ファイルをDIGAにコピーした後、BDやSeeQVault HDDにバックアップできる。

背面

 出力端子はHDMI×2(4K/60p、HDR対応)と、光デジタル音声。SDメモリーカードスロットやUSB×2(録画用USB 3.0×1、汎用USB 2.0×1)やEthernetを装備する。消費電力はUBZ2020が33W、UBZ1020が32W。待機時消費電力は、約0.02W(クイックスタート「切」、時刻表示消灯)、約10W(クイックスタート「入」、標準モード)。外形寸法は430×199×66mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約3.0kg(UBZ2020)/約2.9kg(UBZ1020)。

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