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TEAC、AK4490×2搭載USB DAC兼プリメイン。アナログメーターやLDAC対応Bluetoothも

 TEACは17日、同日に開幕した「ポータブルオーディオフェスティバル 2016 冬 in 東京/秋葉原」において、USB DACとプリメインアンプ、ヘッドフォンアンプ、Bluetooth受信機能を一体化した「AI-503」を発表した。2017年の2~3月頃の発売を予定しており、価格はオープンプライス。店頭予想価格は13万円前後。カラーはブラックとシルバーを用意する。

「AI-503」のシルバーモデル

 2012年に発売した「AI-501DA」の後継機。「AI-501DA」は192kHz/24bit対応のバーブラウン「PCM5102」を搭載し、ABLETEC製のクラスDパワーアンプなどを搭載していたが、新モデル「AI-503」はDSD 11.2MHzまで対応したデュアルモノラルUSB DACに強化、LDAC対応のBluetoothレシーバも搭載した。スピーカー用アンプはICEpower製となり、3.5mm 4極でグランド分離出力対応のヘッドフォンアンプも備えている。

「AI-503」のブラックモデル
背面

 USB DAC部は、PCM 384kHz/32bit、DSD 11.2MHzまでネイティブでサポート。DACチップは旭化成エレクトロニクスの「AK4490 VERITA」を左右チャンネル用個別に、合計2基搭載。クロックも44.1kHz系と48kHz系を個別に搭載し、USBアシンクロナス伝送もサポートする。デジタルフィルタ(デフォルトOFF)はPCMで4種類、DSDは2種類から選択可能。

 再生プレーヤーは「TEAC HR Audio Player」を利用。DSD 11.2MHz、PCM 384kHz/32bitまでサポートし、Windows/Macの両方で利用可能。Macで利用する際も、DoPを使わずにDSD 11.2MHz再生ができるという。

 DACからプリ部まではフルバランス伝送。パワーアンプ、ヘッドフォンアンプ回路はそれぞれ、直前まで左右チャンネルの独立を確保するデュアルモノラル構成を採用した。ボリュームにはTEAC-QVCS(高精度電子ボリューム制御回路)を搭載。左右各チャンネルが正負毎に独立した可変ゲインアンプ型ボリュームで、一括してコントロール。チャンネルセパレーションに優れ、ギャングエラーの発生を排除している。

 ヘッドフォンアンプ回路はUD-503やHA-P5から受け継いだもので、TEAC-HCLDバッファアンプ回路を搭載。プッシュプル回路とオペアンプのディスクリート構成によるAB級動作となる。さらに、HA-P5で採用した、LRチャンネルのグランド分離設計を採用。ヘッドフォン出力はステレオミニの4極をサポートし、対応するヘッドフォン・ケーブルを接続すれば、グランド分離接続ができる。

 2段階のゲイン切り替えも可能。最大出力は280mW×2ch(32Ω)。ヘッドフォンの適合インピーダンスは16~600Ω。

 入力端子は背面にデジタル用として、USB×1、光デジタル×1、同軸デジタル×1を搭載。前面にも光デジタル入力を1系統備えている。アナログ入力は背面にRCA×1、前面にステレオミニ×1(光デジタル入力兼用)を装備。スピーカー出力のターミナルはスクリュータイプ。

 Bluetoothレシーバ機能はLDACをサポート。対応機器と連携すれば、高音質なワイヤレス伝送が可能。aptX、AAC、SBCもサポートする。

 スピーカー用のパワーアンプは、ICEpowerのクラスDアンプを採用。高効率で、小型筐体でも高出力を実現。微小信号の再生でも高い解像度を持つという。最大出力は40W×2ch(4Ω)。電源部にはトロイダルコアトランスを搭載。

 ボリュームコントロールできるアナログRACのプリアウト出力を備えているため、別途パワーアンプを接続する事も可能。アクティブスピーカーやサブウーファとも連携でき、音量調整ができる。

 前面にアナログレベルメーターを装備。4段階のディマー機能も備えている。メーターの応答性も従来モデルより向上した。

前面にアナログレベルメーターを装備

 ボリュームノブはアルミ製。トグルスイッチも搭載するなど、操作性にもこだわっている。アルミ材を使ったリモコンも同梱。本体の外形寸法は290×264×81mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は3.7kg。

上から見たところ
付属のリモコン