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「OTOTEN 2017」が東京国際フォーラムで5月開催。スマホからハイレゾまで

 オーディオ・ビジュアル関連の展示会「OTOTEN AUDIO・VISUAL FESTIVAL2017」が、東京国際フォーラムで5月13日(土)~14日(日)の2日間開催される。入場は無料。主催は日本オーディオ協会。

'17年「OTOTEN」のメインビジュアル

 従来のオーディオ・ホームシアター展(音展)から名称を変更し、「OTOTEN」として装いを新たに展開。会場も以前のお台場(タイム24)から東京国際フォーラムに変更された。

 テーマは「自分好みのリスニングスタイルに出会える展示会」。オーディオマニアだけでなく、普段スマホなどで音楽を聴いている若年層や女性などの“音楽リスナー”も取り込むのが狙いで、ストリーミングやハイレゾ音源の配信サービスに焦点を当てた体験の場を強化。スマホからカーオーディオまで、オーディオに関する幅広い製品群を展示する。“OTOTEN大使”に任命されたアーティストによるポップス・アニソン・クラシックのライブも開催する。

 東京国際フォーラムのガラス棟の地下1階と4~7階で展示を行ない、D棟を基調講演やライブなどを行なうイベントスペースとして利用。出展社数は2月21日現在で82社・団体。会期中の来場者数は20,000人を目標としている。

会場は東京国際フォーラムのガラス棟と有楽町駅寄りのD棟

ストリーミング配信も出展

 地下1階のオープンスペースには、総合受付とコンシェルジェ・カウンターを設置。ここを展示会のセンターゾーンと位置づけ、AWAやSpotifyといったストリーミング配信サービスや、ハイレゾ配信サイトなどが出展。さらにハイレゾカーAV機器を搭載した8台のデモカーも用意し、カーオーディオエリアとして展開する。書籍・専門誌などの物販エリアも設ける。

B1階のフロアイメージ
AWAやSpotifyなどのストリーミング配信がB1に出展

 4階はヘッドフォンやイヤフォン、ポータブルアンプやDAC、ハイレゾミニコン、ポータブルスピーカーなどを展示するメーカーが集結。各室のドアは原則開放とし、来場者が自由に入りやすいフロア展開が行なわれる。オーディオソフトの販売ブースも用意。

4階にはソニーやオーテクなどが出展

 5~6階は「ホームオーディオエリア」として試聴ブースを中心に展開。AVシアターの視聴デモを行なうブースは5階に設営。6階はハイエンドオーディオが中心となり、オーディオアンプやスピーカー、チェロの生演奏とCDの聴き比べなど、各種試聴イベントを行なう「音のサロン」も開催される。

5階はホームオーディオエリア。AVシアター視聴デモも
6階はハイエンドオーディオ

 7階はミュージックバードの公開収録イベントや、各種セミナーを開催する会場を設けた参加型フロアとなる。

 D棟は「ホールD5」をメインのイベント会場とし、スポティファイジャパンの玉木一郎代表取締役社長による基調講演や、OTOTEN大使に任命されたアーティストらによるライブ、ハイレゾ録音制作現場に関するセミナーなどが行なわれる。NHKの8Kスーパーハイビジョン試験放送受信デモも行なう。

D棟にはメインのイベント会場を設置。NHKの8K試験放送受信デモも
T-SQUAREの伊東たけしや大橋祐子トリオ、Mia REGINAらがライブを行なう

音楽リスナーも取り込み「市場創造につなげる顧客接点に変革する」

 21日に日本オーディオ協会はOTOTENの説明会を開催した。この中で、校條亮治会長はオーディオ市場を取り巻く消費動向や、生産人口の減少といった国内経済への認識を交えながら、OTOTENのコンセプトを語り、ハイレゾの動向にも触れた。

日本オーディオ協会の校條亮治会長

 今年のOTOTENのコンセプトは“市場創造展示会”であると強調。開催時期や場所を大きく変更し、AV機器への関心が高いマニア層への訴求を維持しながら、より幅広く、普段の生活の中で音楽を聴く20~40代の“音楽リスナー”もターゲットに入れる。「テーマは『自分好みのリスニングスタイルに出会える展示会』。新たな市場創造につなげる顧客接点の場に変革する」とした。音楽業界やアーティストとの連携強化を進め、イベントの認知拡大を図る。

OTOTENのコンセプト
ストリーミング配信とオーディオの取り合わせで新たなリスニングスタイルを紹介。ハイレゾ体験の強化でライトユーザー拡大も狙う

 同協会が認証するハイレゾロゴの使用状況は、正会員参加企業数が3.1倍に増加し、非会員企業を含む120社が使用、付与したアイテムは1,092アイテムにのぼる。このうち、ヘッドフォン/イヤフォンが327アイテムと最多で、「日本は世界に冠たるヘッドフォン市場」としている。'16年10月にロゴの付与を始めたハイレゾ対応のカーオーディオ製品は62アイテムとなった。校條会長は「(いずれも)現時点で協会として把握しているもの。最終的には1,200アイテムくらいになるのではないか」とした。

ハイレゾロゴの使用状況