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初の衛星左旋4K試験放送が4月1日11時開始。4K/8K実用放送は'18年12月

 放送サービス高度化推進協会(A-PAB)は、東経110度CSを利用した衛星基幹放送による国内初の「左旋円偏波による4K試験放送」を4月1日午前11時より開始する。2018年からの4K/8K実用放送開始に向けた機器開発や検証などに活用されるもので、現在の市販テレビでは視聴できない。

4K放送に向けて制作された番組の例(A-PABによる4K制作者向けワークショップで展示)

 試験放送は、新たな4K/8K放送の基本的な伝送路となる左旋円偏波の、一番高い周波数(IF帯3,224MHz)を使って行なわれる。2018年12月に開始されるBS/110度CSによる実用放送に向けた4K/8K放送の受信や伝送システム、受信機器の開発、試験、検証などの活用を目指す。放送内容は「総合娯楽番組」としている。

 従来のアンテナ(右旋円偏波用)は、今回の左旋円偏波を利用した放送に対応しないため、新たな4K/8K放送の視聴には、左旋円偏波対応のBS/110度CS放送用アンテナへの交換や、伝送周波数帯域3,224MHz対応の受信機器(分配器や増幅器など)が必要。また、現在市販されているテレビでは受信できず、一般家庭では視聴できない。

 使用衛星は、JCSAT-110A(東経110度CS)、トランスポンダはND23(中央周波数12.711GHz)。伝送方式は高度広帯域伝送方式、シンボル数は16.87805Mbaud(60スロット利用)。変調方式は8PSK。

 A-PABは、'16年12月1日に開始したBSでの4K/8K試験放送に続き、今回の左旋円偏波による4K試験放送を行なうことで、2018年に始まる4K/8K実用放送に向けて、放送サービスの高度化の整備を進める。

4K/8Kサービスの予定